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『LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm』レビュー。世界初F1.7通しズームレンズは、マイクローフォーサーズ機の弱点を補えるのか!?

2020年11月8日


軽量・コンパクトさとパナソニックならではの操作性の良さを兼ね備えたフルサイズミラーレスカメラ、LUMIX S5

む〜っちゃ欲しくて、む〜っちゃ悩んだけど、結局買わなかったのは先日ご紹介した通り。わたしはまだまだマイクロフォーサーズ機で頑張るつもり。

 

本日はその代わりについつい購入してしまったLEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.のご紹介です。”ついつい購入”をするにはあり得ないくらい高価なお買い物ですが…。

今回紹介するアイテム

商品名:LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.

メーカー:パナソニック

購入価格:167,400円(税込)

結論:使い勝手はとても良いけど、標準レンズとして使うにはデカいし重たすぎ!そして、マイクローフォーサーズ機の弱点を完全には克服できないことが発覚。とても悲しいです…。

 

以前は全く興味が無かったけど…

というわけで、パナソニック製のライカブランド、通称”パナライカ”のズームレンズです。

『換算20mmから50mmという焦点距離をF1.7通し』という世界初・唯一無比のスペックがいかにもパナソニックらしい感じ。”単焦点レンズ5本分の焦点距離をカバーした”っていう、すごいのかすごくないのかよく分からないアピールもまた、パナソニックらしい感じ。その理屈だと、オリンパスの12-100mm F4.0 IS PROなどの便利ズームの方が凄くないかね?

ところで、わたしはこのレンズが発売された時にはその狙いがイマイチよく分かりませんでした。

というのも、広角ズームと標準ズームの真ん中となる換算20mmから50mmって焦点距離が、随分と中途半端に思えたんです。

F1.7通しはすごいと思うしとても魅力的だけど、F1.7の20mm(換算40mm)と25mm(換算50mm)の単焦点レンズならそれぞれ2万円以下で購入出来るし、そもそも日常生活で広角側の明るさが必要になるシチュエーションがあまり思い浮かばないんですよね。

それなら12mm(換算24mm)から30mm(換算60mm)くらいをF1.7通しにした方が絶対良くない?って思ったし、だから少なくてもわたしの使用用途ではこのレンズは要らないかなぁって当時は考えていました。価格もむちゃくちゃ高いですしね。

それでも、なんやかんやありまして、結局こうして買っちゃったわけなんですが。

 

外観に関するレビュー

質感は控えめに言って最高

まずは外観のご紹介から。カメラなんて写れば良いって考えておられる人もおられるでしょうが、わたしにとってはデザインもとても重要なんです。せっかく高いお金を出して購入するんだから、所有欲も満たさせて欲しいんですよね。

そういう意味ではこのレンズは最高。マジ、最高

デザインはこれまでのパナライカシリーズに準じていて、ライカフォント、金属外装、金属ピントリング、金属フォーカスリングの仕様。パナライカシリーズの質感は本当に所有欲を満たしてくれますね。

 

そしてあると嬉しい絞りリング。クリックレスでぬる〜っと回ります。思ってたよりもトルク感があって良い感じ。オールドレンズ のIndustar 61 L/Z 50mmの絞りリングもこんな感じですね。

 

そしてあっても使わない、でもあると楽しいフォーカスクラッチ。

AFモードだとフォーカスリングは制限なくクルクル回り続けるのに、MFモードだと距離指標と物理的に連動するようになるのはオリンパスの製品と同じ。AFモードでは物理的にロックされてむちゃくちゃ使い難い富士フイルムのフォーカスクラッチとは大違いだ!

ただ、このレンズはオリンパスの製品と違ってMFモードで距離指標の範囲を超えてもリングは回り続けます。全く不満はないけど、これって何かメリットあるのかな?

 

どうせ使わない派のわたしにはどうでもよいのですが、フードは値段を考えると安っぽく感じてしまうプラ製。わたしはパナライカ100-400mmのような小型のスライド式フードが、レンズガード代わりになるから好きだなぁ。

 

カメラに装着するとこんな感じ

G9PROと組み合わせるとこんな感じ。総重量は1.35kgくらい。片手でぶんぶん振り回せる範囲の重さだけど、マイクローフォーサーズ機としてはデカすぎ&重すぎ。同じマイクローフォーサーズ機のGF10ならレンズキットで約400gですからね。

 

GM1と組み合わせるとこんな感じ。笑っちゃうくらいにアンバランス。これくらいアンバランスだと完全にレンズで支えるような感じになるから、意外と持ちやすかったりします。

 

使用感に関するレビュー

わたしが愛用するG9PROの最大の弱点は高感度の弱さ。つまり暗い場所での撮影なんです。その弱点をカバーするべくわたしはこのレンズを選んだわけなので、やっぱり気になるのは質感よりもその使い勝手と性能ですよね。

重要なのは、換算20mmから50mmという焦点距離が使い辛くないのか?という点と、F1.7通しがマイクローフォーサーズ機の弱点である暗所での弱さを補えるのか?ってことの2点。

この点を中心に使用感についてご紹介したいと思います。

 

意外なことにむっちゃ使いやすい画角

結論から言うと、焦点距離については杞憂でした。本当に意外だったけど、画角での不自由さはほとんど感じなかったのです。

心配だったのは望遠側がたった25mm(換算50mm)しかない点だったのですが、主に子供の撮影に使う用途ならそれでも十分だということが分かりました。もちろんシーンにもよるんでしょうが、遠ければ近付けばいいだけですしね。動物と違って我が子は近付いても逃げません。

一方で、やはりというか撮影者が自由に動けないイベント系の撮影には全く向いていない点には注意が必要です。そういう時は潔く他のレンズに切り替えましょう。用途がはっきりしているレンズとも言えますね。

 

広角側は10mm(換算20mm)までありますから、風景や狭い場所での撮影はとっても得意。10mmは広角レンズとしてはちょっと控えめなスペックだけど、その代わり写りはすごく自然な感じです。

 

広角ズームレンズのほとんどは広角側に特化したレンズだけど、このレンズは広角側が10mmと少し控えめな分、標準域は25mm(換算50mm)までカバーしているので、まるで標準ズームレンズのような感覚で使用できちゃいます。”広角側に強い標準ズームレンズ”って感じで、これが意外とすっごく便利。

 

シャープな写りが特徴的に感じるオリンパスのPROレンズと比べると、どちらかというと優しい感じの写りで、色はちょっと濃い目に出るような気がします。あまり自信はないけど、わたしはそう感じるってだけですよ。

 

絞った時の光芒はこんな感じ。パナソニックのレンズって光芒が鋭くならないイメージがあるけど、このレンズもそんな感じです。

 

わたしは光芒はシャキッと鋭い方が好みだから、この光芒の形は正直あんまりタイプじゃありません。けど、主な用途となる子供の撮影でそこまで絞ることなんでまずないから、どうでもいいっちゃどうでもいいことかも。

 

暗所撮影もばっちり!…とは言い切れない?

このレンズに最も期待していたのは、F1.7という明るさを活かして高感度耐性の弱さというマイクローフォーサーズ機の弱点を補えるかどうかという点。

残念ながらこの点に関しては結構微妙な結果だったんですよね。

このレンズの特徴であるF1.7通しという明るさ。これは期待通りでとっても満足でした。

解放のF1.7でも写りに全然不満は無いし、その明るさを活かして水族館のような暗い場所でも動き回る生き物を十分満足できる程度に写すことが出来ました。水族館ってシャッタースピードを稼ぐことが難しいから、どうしても手振れ・被写体ブレしやすいんですよね。マイクローフォーサーズ機だとISO感度をあまり上げられないから、なおさらです。

 

換算20mmという焦点距離とF1.7という明るさがあれば、水族館の大きな水槽もダイナミックに写すことが出来ました。日常生活ではないけど、明るい広角側が早速役に立ちました!最近のスマホのカメラはとても高性能ですが、そんなスマホのカメラでもこういう場面はなかなか撮影が難しいですよね。レンズ交換式カメラならではの写真ではないでしょうか。

しかしながらいろいろ試しているうちに、このレンズを使ってもわたしの悩みが必ずしも解決されるわけではないことが分かりました

それがなんなのかイマイチ上手には説明できないんだけど、光量の少ない撮影環境での写りにまだまだ不満を感じることがあるのです。常にというわけじゃないんだけど、抜けが悪いというか、ザラツキがあるというか、シャキッとしていないというか…そう感じる時があるんです。

例えば、この写真はISO-400で撮影しているのに、ISO感度を上げた時のようなザラツキがあるんですよね。わたしには、あるように感じるんですよね。

拡大するとこんな感じ。少なくても、肉眼で見た感じとは全然違う!こんなボヤっとはしていない!

これまではこういう写りの悪さは高感度耐性の弱さからくるものだと思ってたけど、ISO-400でもあるってことはそれだけが問題ってわけじゃなさそう。以前ご紹介した体育館での撮影でも同じ問題に悩まされたけど、どうやら暗い場所で、かつ局所的に強い光があるような場面だとこのような問題が発生しやすいようです。

同じ撮影条件でも富士フイルム機では気になったことがないから、これはパナソニック機の問題?それとも、マイクローフォーサーズ機ならではの問題?

 

ちなみに、全体的にまんべんなく暗い場面だとそのような問題は起こりません。ということは、ダイナミックレンジの問題かなぁ?

 

寄れるレンズなんです

そのまんまなんですが、よく寄れます。

畑にいたバッタもノートリミングでこんな感じ。寄れることよりも、意外と逃げないバッタに驚き。

寄れないレンズってかなりストレスに感じるから、接写するしないに関わらず、寄れるレンズって良いですよね。

 

動画撮影で真価を発揮?

このレンズ、絞りリングがカチカチと操作音のしないクリックレスのものを採用しているからも分かるように、動画を意識したものとなっているみたい。

まぁだからといって絞りリング以外に他のレンズと特別違いを感じるわけではありません。手振れ補正はボディ側に依存しているし、パワーズームのようなものが付いているわけでもないですし。

しかしながら、動画撮影においてもやっぱりF1.7は良いなと感じます。お誕生日会のような室内で照明を落とすシーンでもISOが上がらないのは有り難いですね。

室内の動画撮影で画質を求めるなら、マイクフォーサーズ機ではこいつ1択となるでしょう。

 

重たい・デカい

わかっちゃいたけど、重いです。むっちゃ重いです

そしてデカいです。むっちゃデカいです

スペックの割にマシとか、望遠レンズに比べるとマシとか、他フォーマットと比べるとマシとか、言い訳はいくつも思い付くんですが、普通に考えたらやっぱり重くてデカいです。

写真撮影が目的でカメラだけを持ち歩くなら全然我慢できる範疇ですが、大抵は他の荷物も沢山持ってますからね。水族館やテーマパークなどで一日中持ち歩いてみましたが、最後の方はかなりしんどい感じでした。なるべく幅が広くて重量を分散できるようなストラップと組み合わせて使いたいところです。

 

まとめ。素晴らしいレンズだとは思うけど…

というわけで、今回はLEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.のご紹介でした。

発売時にはどうしてパナソニックがこんな高価なレンズを出したのか分からなかったですが、実際に使ってみると換算20-50mmの焦点距離ってすごく使いやすいのですね。LUMIX S5のキットレンズが20-60mmであることからも分かるように、標準ズームレンズとして十分使用できる焦点距離だと思います。

また、前代未聞のF1.7通しはセンサーの小ささから高感度が不得意なマイクロフォーサーズ機ではやはり頼りになります。室内などの暗いシーンでの画質を追求するなら、これ1択となるでしょう。

しかしながら、暗くて局所的に強い光源があるような場所での画質にはまだまだ不満が残るのは残念でした。これってもしかして、マイクローフォーサーズ機の限界なんじゃ…って頭を過ってしまったのも事実。認めたくないけどね。

そしてその重さとデカさは思っていた以上にストレスに感じました。望遠レンズなら重くてデカいのも当たり前だけど、標準ズームレンズ感覚で使うにはちょっと重すぎです。

気になって調べてみると、より広い焦点距離をカバーするレンズ、LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6を装着したLUMIX S5の方がずっと軽くてコンパクトなんですね。そりゃF値は全然違うけど、LUMIX S5の方はなんといってもフルサイズ機。画質もそっちのほうがいいんじゃね?って思っちゃいます。

更に、G9PROとこのレンズを購入すると2020年11月8日時点の価格ドットコム最安値で302,420円なのに対し、LUMIX S5のレンズキットが287,100円…。軽さ・大きさ・お値段・そして画質…それらは全てLUMIX S5が勝ってるってこと!?

あれ?このレンズを買うなら、LUMIX S5買った方がいいんじゃないの…?マイクローフォーサーズ機にこだわる必要あるの…?

って残酷な現実を突き付けられたような気がします。わたしはマイクローフォーサーズ機の望遠側の強さ(望遠レンズのコンパクトさとカバーする焦点距離の広さ)が気に入っているからまだまだ使い続けるつもりですが、望遠側を重視しないならマイクロフォーサーズ機に拘る必要は全く無いのかもしれませんね。

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