レンガ・モルタルのDIY

レンガで丸い形の花壇を綺麗に、そして簡単に作る方法【DIY初心者でも大丈夫】


どうもみなさまこんにちは。きんちゃんです。

お庭のDIYでメジャーな素材と言えばレンガですが、レンガでのDIYと一言で言っても敷きレンガ積みレンガではその難易度は全然違いますよね。

敷きレンガにはドライモルタルという初心者にも簡単な方法がありますから、時間をかけて丁寧に作業を行えばそうそう失敗することはありません。

しかしながら積みレンガの方は水練りモルタルを使う為、初心者がいきなり挑戦すると残念な出来栄えになることが多いでしょう。

DIYを始めた当初のわたしは当然そんなことは全く知らず、レンガのDIYで初めて挑戦したのは積みレンガによる植栽スペース(つまり花壇)の製作でした。

しかも、無謀なことに丸い形!

全てが手探り状態で、一生懸命レンガを積んで作ったのを覚えています。

当時は出来栄えにそんなに不満はなかったんですが、今改めて見るとやっぱりイマイチな部分がたくさん。そのイマイチな部分もいい思い出と思えてはいるんですが、出来ることなら最初から綺麗に作れた方がいいに決まってますよね?

そこで、本日は初心者にとって難易度の高い丸い形のレンガの花壇を、簡単にそして美しく作る方法をご紹介します。

 

レンガを丸い形に積むのは難しい

レンガで花壇を作るなら、絶対に積みレンガで丸い形!!と、わたしは強く決めていました。

だって、ほら?四角い形ってなんだかカッチリとした雰囲気で、緩い雰囲気のお庭には合わなくないですか?

実際、ナチュラルな雰囲気のお庭を拝見していると、当然のようにレンガは柔らかいカーブを描いて積まれていることがほとんど。

そう、例えばこんな感じ。

うん、うん。どちらも他人様のお庭(お店だけど)ながら、見事な積みっぷり。仕上がりも綺麗で素敵すぎですよね。

この素敵な雰囲気にすっかりヤラれてしまい、無謀にも挑戦したのが冒頭でご紹介した植栽スペース。もうね、全然イメージと違うじゃないか…おっかしいなぁ…

雰囲気が随分違うのは使っているレンガが違うからっていうのもあるんですが、やっぱりプロの仕事は目地(レンガとレンガの間のモルタル)が凄い綺麗なんです。隙間がピシッと、均一なんです。

積みレンガの場合、その目地の調整を横方向と縦方向の2方向同時に揃えないといけません。目地の調整ってモルタルの練りの硬さにも左右されるから、わたしのような素人にはなかなか難しいんですよね。

そして、丸い形に積む為にはそれに加えてレンガを綺麗に円状に並べる作業も追加されます。鉛筆で紙に綺麗に丸を書くのが難しいように、地面に丸くレンガを置くのもやっぱり難しいもの。更にそれを立体的にするんだからもっと難しい!

また、四角いレンガを綺麗な丸い形に近付ける為には、レンガによっては端っこをカットする必要もあります。

 

上側の図はカットせずにレンガをそのまま丸い形に並べた場合、下側の図は端っこを少しカットしたレンガを並べた場合。下側の方が自然な感じでしょ?

レンガの幅が広ければ広い程、円の直径が短ければ短い程、この違いは大きくなります。綺麗な丸い形を目指すなら、カットはした方がいいんでしょうね。

でもレンガをカットするのって、とても手間がかかって大変なんです。カットする角度の計算も面倒っちいですし、汚れるし、加工音も五月蠅いし。

なので、わたしは極力レンガの切断作業はしたくありません。それを、丸く綺麗にレンガを積む為には何十回としなければならないなんて、考えただけで、もうっ!!

つまり何が言いたいかというと、レンガを丸い形に積むのは正攻法で作業をするとかなり難易度が高いということです。


 

簡単に丸い形の花壇を作る方法

前述の通り、

  • 積みレンガは縦横2方向の目地の調整が必要
  • レンガによっては丸い形に並べる為には隅っこをカットする必要がある

の2点がレンガを円形状に積むときの難しいポイント。

逆に言えば、レンガを積まなければ目地の調整は1方向だけで済むし、レンガの幅を狭くすればレンガをカットする必要もなくなります

なので今回はそのような方法で丸い形の花壇を作りましょう。

 

使用する材料・道具

まず、使用するレンガの紹介から。

今回使用するのは細長い形状のアンティークレンガです。断面はほぼ正方形。

一般的なレンガと言えば平べったくて幅も結構あることが多いのですが、そういったレンガは丸い形に配置するには少々向いていません。このような幅が狭いレンガの方が丸い形にするには向いていると思います。

別にアンティークレンガじゃなくてもいいんですが、やっぱりアンティークレンガの質感って素敵ですよね。

 

このように欠けがあったり寸法も若干不揃いなんですが、そのお陰で施工時に多少のズレや歪みがあっても全く目立たないというメリットがあります。逆に、ぴっちり・きっちりしたのが好き!という人には不揃いなアンティークレンガは向かないかもしれません。

今回使用しているのはマロンブリックベーシックというアンティークレンガ。それを縦に半分にカットしているものです。このようなカットをDIYで行うのは本当に大変なので、予めカットしてあるっているのは大変助かります。

 

今回簡単に、そして綺麗にレンガの目地を仕上げる為に用意したのがこちらの小道具。

小道具って言っても、ホワイトウッドの端材を釘で固定しただけの簡単なもの。そんな簡単なものでも効果は絶大。

以前、初心者でもレンガを綺麗に積むことが出来る方法としてご紹介した方法の応用ですね。以前のご紹介では水平方向の目地を整えるのに使用していましたが、今回は垂直方向で使用します。

check!
超簡単!初心者がDIYでレンガを綺麗に積む方法

Contents1 モルタルを木枠で成形しよう!2 縦目地も同様に施工可能3 まとめ レンガを積むのって、むっちゃ難しいですよね。 わたしのような素人でも水平器で水平の確認さえ時間を掛けてしっかりすれ ...

 

木枠ですが、先程ご紹介したアンティークレンガの側面に木枠の外寸がぴったりになるようなサイズで製作しました。

この木枠の大きさでレンガと目地の位置関係が決まります。

レンガに対して木枠を小さくすればするほど、完成時の目地はレンガよりも奥まった位置になります。詳しくは後でご紹介しますが、木枠の内寸法が目地の外寸法となるのです。

 

モルタルはレンガを固定するのに必要不可欠な資材。

わたしは初心者にも優しいドライモルタルが大好きなんですが、レンガを立体的に配置する時にドライモルタルは使うことが出来ません。今回は予め水とインスタントセメントを混ぜ合わせた水練りモルタルの出番。

モルタルの練り具合が緩い(柔らかい)と、作業がやり難かったり施工後にズレが発生する原因になります。なので、いつもよりも気持ち硬めに練り上げましょう。つまり、水を少なめにするってことです。

 

施工方法

まずはレンガを設置する場所を穴掘り。

レンガと地面の間はモルタルで固定するんですが、モルタル見えっ放しでは見た目がよろしくありません。地面とレンガの間のモルタルを隠すために、その部分は地中に埋めてしまうのです。

モルタルが隠れさえすれば良いので、穴の深さはそんなに深くなくても大丈夫。お庭を深く掘るとなると、本当に大変ですからね。

 

まずは最初の一個目のレンガをこのように立てて設置。この一個目がこの後の全ての基準になるから、しっかり垂直の調整を行いましょう。

二本目以降のレンガを設置する時には、設置と同時に隣り合うレンガとの間に目地も作らないといけません。

その作業では、最初に用意した木枠が大活躍するんです。

木枠をレンガの側面にセットして、こんな感じでモルタルを木枠の中に充填。

そうそう、レンガにモルタルを盛る時は予めレンガを水に浸けておき、しっかりとレンガに水を吸わせましょう。

モルタルは水と反応して硬化するんですが、レンガを水に濡らしておかないとモルタルの水がレンガに吸われてしまい、モルタルの硬化に影響を与えてしまう為です。

 

パッと木枠を外せば、なんと綺麗で均一なモルタルの盛りっぷり!!

普通にコテでモルタルを盛り付ける方法じゃ、とてもこんな綺麗に盛ることなんてできません。少なくてもわたしは絶対無理!

 

モルタルを盛ったレンガですが、そのままレンガを立てると当然モルタルはずり落ちてしまいます。

なので、パッと縦向けにしつつそのまま勢いて隣り合うレンガに一気に押し当てて設置してやりましょう。モルタルがずり落ちる間もなく、隣り合うレンガに押し付けて固定してしまうのです。勢いが大切!

文章で書くとなんだか難しそうですが、実際にやってみると意外と簡単なもんですよ。

 

丸い形に綺麗にレンガを並べるのはとても難しいものだけど、何かしらの基準となるものがあればわたしのような素人でも綺麗に並べることが出来ます。

わたしは写真中央に写っております市販の丸いレンガの柵を基準にして、そこからレンガ一個分の距離にレンガを並べるように施工しました。これなら簡単に、そして綺麗にレンガを並べることが出来る!

 

丸い形にレンガを並べる時の難しい点として、最後に円を繋げる時の調整があります。

これって、あと数個のレンガで完成する!という時に気が付くんですよね。

あれ?残りのスペースじゃレンガが綺麗に収まらないんじゃね?って。

もし最初にレンガの幅や目地の幅を全て計算して円周を算出したとしても、作業時の誤差などでどうしても理想とする形にならないもの。残ったスペースにレンガがどうしても入らなかったり、逆に目地がむ~っちゃ広くなってしまったり。

そうならないように、設置するレンガの残りが5個くらいになったら、残りのレンガが綺麗に収まるように調整を行いましょう。具体的には、徐々に目地の幅を変えたり、僅かに円の寸法を変える等の方法で調整するんです。

最後のレンガを設置し終わりました。

今回は目地の幅を上手く調整出来たので、最後のレンガと最初のレンガの間の隙間を自然な距離にすることが出来ました。

今回ご紹介している施工方法はレンガの片方だけに目地となるモルタルを盛って設置することを繰り返しているので、最初のレンガと最後のレンガの間だけはこのように目地が無い状態になるはず。この部分だけはレンガを設置した後に目地ごてでモルタルを充填してやりましょう。

 

完成

モルタルが固まれば完成。

まるでプロが施工したかのような綺麗な丸い形に仕上げることが出来ました。

やっぱり丸い形は優しい雰囲気になって、とっても素敵でしょ?

 

レンガをカットすれば高さ調整ができる

これまでご紹介した方法ではレンガの長さがそのまま花壇の高さとなります

この方法ではレンガを積まないので、レンガの長さ以上に花壇の高さを高くすることは出来ません。だけど、逆に低くすることならいくらでも出来ます。

そう、レンガを切っちゃえばいいんです。

とはいうものの、花壇をぐるっと囲む数のレンガをいちいち切断する必要があるので、その労力はかなりのもの。

レンガの切断って粉塵はすさまじいし、音もすさまじいし、少なくてもわたしは極力やりたくない作業…。異なる長さのレンガを入手出来るなら、圧倒的にそちらをお勧めします。

 

そんな大変なレンガの切断さえすることが出来れば、後の手順は先程ご紹介した方法と全く同じ。

地面を掘って、モルタルを練って、そして水に浸けたレンガを並べていくだけ。この時も市販のレンガの柵を基準として使いました。

 

完成!

先程のやや高さのある花壇と一部重なるようなデザインにしてみました。レンガをカットして高さを変えたことで良い感じに立体感が出ていると思うのですが、どうでしょう?

 

まとめ

というわけで、本日は綺麗に、そして簡単に丸い形の花壇を作る方法についてご紹介させて頂きました。

丸い形にレンガを積むのって、正攻法でやるとかなり難しいんです。

それは、縦横2方向の目地の調整が必要であることと、レンガによっては円形状に並べる為に隅っこをカットする必要があるからです。

ならばそれらの難しい点を無くしてしまえ!というわけで、レンガを積まずに、そして横幅が少ないレンガを使うことが今回のポイント。

今回ご紹介した方法ですが、横目地が無い・厚みによる重厚感が無いといったデザイン上の制約があることがデメリットと言えるでしょう。

しかしながらその点さえ気にならなければ、ご紹介している通り比較的簡単に、そして綺麗に施工できる方法です。初めての花壇の製作にもぴったりかと思いますので、是非挑戦してみてはいかがでしょうか。

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