レンガ・モルタルのDIY

セメントとモルタルの違いって何?初心者にオススメなドライモルタルとは?


レンガの固定やウッドデッキの基礎制作に必要不可欠な資材と言えばモルタルですが、皆様はモルタルとコンクリート、セメントの違いってご存知ですか?

実はわたくし、DIYを始めた時はその3つの言葉は全て知っていたのですがその違いはさっぱり知りませんでした。むしろ全て同じ意味だと思ってました。

今日はそんななんだかややこしそうなセメントの仲間達の違いと、様々な使用方法についてご紹介します。

 

ノロ・モルタル・コンクリートの違い

まず結論から言いますと、それぞれ全く別の意味の言葉で、次のように配合が異なるのです。

セメント セメントだけ
ノロ セメント +
モルタル セメント +
コンクリート セメント + 砂利

ノロという聞きなれない言葉も出てきましたが、全てにおいて共通することはセメントが入っていること。

ノロ・モルタル・コンクリートはいずれもセメントをベースとしたものに水を加えて練り上げたものです。

セメントは水を加えたら固まる性質がありますので、まさに接着剤のようなものです。しかしながら接着剤役のセメントだけでは強度が弱いので、砂や砂利を加えて強度を上げたものがモルタルやコンクリートなのです。

モルタル・コンクリートでの砂や砂利の配合割合は絶対コレ!というものが決まっている訳ではなく、強度が欲しい場合は砂や砂利の配合割合を増やし、接着力が欲しい場合はそれらの配合割合を減らすようです。

 

市販品のパッケージ表記に注意!!

モルタルやセメントの違いを説明した後でこんなことを記載するのもどうかと思うのですが、実は市販のセメントやモルタル商品のパッケージは先程の説明通りじゃない場合があります。

どういうことかと言うと・・・・

これはわたしが愛用している製品。近所のホームセンターでいつでも入手できるし、パッケージが紙袋じゃなくて強度の強いビニール製なので保存の際密閉しやすくていいんですよね。パッケージ表記はインスタントセメントです。

 

しかしながらひっくり返して裏面を見ると、あれ?砂が入っていると書いてありますよ・・・

 

ご丁寧に配合割合まで書いてあって、セメント:砂=1:3。

この配合割合は、一般的な仕上げ接合用途で使用するモルタルそのもの。セメントではありません!!

わたしは素人なので工業規格のことは分かりませんが、インスタントセメントはモルタルの別名称かも?それとも、水を加えて練らなければモルタルとは呼ばないかも?いずれにしても、商品面だけではなくパッケージの商品説明を良く読んでから購入した方が良いでしょう。

 

様々なモルタルの使用方法

DIYでのレンガの接合やちょっとした基礎ならばセメントと砂を1:3で配合したモルタル(インスタントセメント?)を使うことがほとんどだと思うのですが、モルタルの使い方にもいろいろあります。

 

水練りモルタル

これは最も一般的な方法で、全ての基礎となる使用方法ですね。モルタルに対して水を加えて練り上げたものです。

わたしのような素人にとって、この水練りモルタルを使うのは最初ものすごく抵抗がありました。だってなんだか大げさで難しそうじゃないですか?工事してるみたいで。

しかしながらいざやってみると案外簡単なもんで、大げさな道具も不要であることが分かりました。素人が失敗しないコツは、水の配合量はモルタルのパッケージに記載されている量を忠実に守ること

同じ水練りモルタルでもレンガを積む時の目地と基礎に流し込む時では最適な水の量は異なるのは分かるのですが、その量の調整はなかなか難しいものです。水の量を調整したり、感覚だけで練り上げるのは多くの経験を積んでからにしましょう。

 

バサモルタル

こちらは先程の水練りモルタルと違い、きっちりと規定量の水を加えないモルタル。水はかなり少なく、バサバサしています。だから、バサモルタル。後述のドライモルタルと水練りモルタルの間に位置する使用方法です。

あまり使用頻度は高くないのですが、ドライモルタルではサラサラ過ぎて作業し辛い時に使用します。ドライモルタルとは違って水を加える為の道具一式が必要で面倒臭いのが、ずぼらなわたしがあまり使用しない最大の理由・・・。

 

ドライモルタル

レンガを敷く時にわたしが最も使用しているのがこちら。ドライモルタルの他、空練りモルタルと呼ばれることも。

水を一切加えずに、サラサラ状態で使用する方法です。

どばーっと袋から直接施工場所にぶちまけて、

位置を調整しながらじっくりレンガを並べていきます。セメントは水で固まる性質なので、水を加えないドライモルタルでは作業中に固まる心配がありません。雨が降らない限り、納得いくまでレンガの調整をすることができます。テキパキ作業することができないわたし達素人にとってはとても大きなメリットですね。

 

水を加えなければ固まらないので、ただのきめ細かい砂のようです。もちろん砂と違ってセメントが含まれていますので、サラサラだろうがちゃんとしっかりとしたゴム手袋をして作業しましょう。素手で触ると無茶苦茶手荒れします(経験済み)。

 

レンガを納得いくまで並べたら、最後に散水。一度にたくさんの水を加えるとモルタルが流れて行ってしまうので、最初は様子を見ながら少しづつ散水するようにしましょう。霧状のような、きめ細かい散水方法が一番いいかな?ある程度固まってきたら水の量を増やしてもOKです。

 

固まった後は当然カチコチになります。

硬化時間は散水量や気温にも左右されますが、3日程度は掛かると思います。水の量が多ければ多い程、早く固まるような気がします。

 

過去に行ったドライモルタルでの施工例はこちらの記事で紹介しています。この時はまさかの一晩でそれなりにカチカチに固まって、びっくりしたものです。

 

また、こちらの投稿ではドライモルタルを使った敷きレンガの施工方法についてもご紹介させて頂いております。

 

まとめ

ポイント

  • ノロ・モルタル・コンクリートはセメントをベースとした資材だが、砂等の配合割合が違う。
  • セメントが多い程接合性は高いが、強度は落ちる。
  • DIYで一般的に使用するのはモルタル(インスタントセメント?)。
  • モルタルは水の割合を減らしたバサモルタルや、ドライモルタルといった使用方法がある。

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