ガーデニング小屋製作

【ガーデニング小屋製作#14】憧れのアーチ型のドアをDIYで製作しよう!の続き


素人がDIYでいちから作るガーデニング小屋製作

今回製作しているガーデニング小屋では、わたしが長年憧れていて、でも住宅の方では様々な理由で実現できなかったアーチ型のドアを製作したいなぁと思っています。すでにドア枠の製作作業についてはご紹介しましたね。

アーチ形のドア枠ってなんだか作るの大変そうだなぁって思っていましたが、実際にドア枠を作ってみるとやっぱり大変でした。予想よりも、ずっと大変でした。もう二度とやりたくないレベル。そんな大変な作業もなんとか乗り越えたので、今回はその続きとなるドア板の製作作業をご紹介します。

今回の作業

どんな作業? : ガーデニング小屋のアーチ型のドアの製作

使うもの : 杉カフェ板、ドアノブ、蝶番金具、各種道具いっぱい

必要な費用 : 7,000円程度

肉体行使度 : ★★★☆☆(3)ドアの調整は体力よりも忍耐力が必要。ドツボにはまると何度も繰り返すはめに。

言いたいこと : ドアノブの取り付けには適合する太さのドリルなどが必要なので、ドアノブを買う前に必要となるドリルの刃のサイズを調べておきましょう

 

今回はドア板を作っていこう

ドア枠の製作作業をご紹介してからもうずいぶんと時間が経っていますが、こちらが以前製作したアーチ型のドア枠。

初めてでいろいろと失敗したこともあったけど、なんとか形にはなりました。外壁となる杉板の鎧張りはまだまだ途中ですが、今回はこのアーチ型のドア枠に収まるドアの方を作っていきたいと思います。

 

ドアの材料は杉のカフェ板

ドアとなるメインの材料は杉を選びました。円安や輸送コストのアップにより海外産の木材はとても高価になりましたが、そのせいで国産の杉材はかなり安く感じるようになりました(決して安くなったわけではない)。今回使用するものは杉カフェ板として販売されているもの。そこそこの厚みがあるにもかからわず安価に入手できるので、最近使用する機会が増えた材料です。

 

その杉カフェ板をスライド丸鋸でバンバン切断。こういう幅のある木材は卓上丸鋸では切断できないので、スライド丸鋸が大活躍。もちろん普通の丸鋸でも切断できますが、スライド丸鋸だと安全だし、寸法もキチッとでるし、なによりも手軽です。スライド丸鋸は高価な道具ですが、我々素人にこそおすすめだと思います。技術がない分、こういう道具に助けてもらいましょう。

 

切断した杉カフェ板には防腐性能を向上させるためにキシラデコールで塗装しておきます。ドアを作った後に塗った方が楽ちんなんだけど、それだと木材同士の接着部分には塗ることができませんからね。なのでまずはこの時点で1回、そしてドアとして完成した後にもう1回塗装するのです。

 

アーチ型のドアで大変なのはやっぱりこのアーチ部分。以前作ったドア枠の形に合わせてドア板の方も製作しなければなりません。ドア枠の方が綺麗な半円形状ならドア板の形状をそれに合わせるのも楽なんですが、実際にはドア枠の方はガタガタ。なのでまずはダンボールや厚紙などにドア枠の形状をトレースします。

 

ドア枠の形状をトレースした型紙を使って、ドア板となる杉カフェ板に墨出しをしましょう。これでドア枠がガタガタであろうともそれにぴったりのドアを作ることができます。綺麗に加工できれば、ですけどね(そしてそれが難しい)。

 

墨出しのラインに沿って杉カフェ板をカットしていきます。杉は柔らかくて加工性のよい木材ですが、そこそこの厚みがあるのでこういう曲線のカットは結構大変。わたしはスライド丸鋸で大まかな形を切り出したのち、電動カンナで仕上げました。曲線のカットといえばジグソーが真っ先に思いつきますが、ジグソーだと刃が逃げて(曲がってしまって)綺麗に切断できないんですよね。バンドソーとか糸鋸盤のようにしっかりと刃を上下で保持するタイプの道具だと、刃が逃げなくて綺麗に切断できるとは思うのですが。

 

ドアの組み立てでは強度をアップさせる工夫を

構成する木材のカットと1回目の塗装が終わったガーデニング小屋のドア。

次の工程はそれぞれの木材を組み立てて一枚のドア板にしていきます。木工での組み立てといえばコーススレッドと木工用ボンドですが、さすがにこれだけの大きさと重量のあるものだと、それだけで強度を出すことはとてもできそうには思えません。

無垢材のデスクとかだと、木材の反りの防止のために裏側にごっつい鉄製の金具が取り付けられていることがほとんどですが、そういう金具があればこのドア板でもがっちりと木材を連結させることができるはず。そう思いついたんですが、ああいう金具ってめっちゃ高価なんですよね。お値段調べてみてびっくりしました。ドア板本体より高いです。

 

そこで代用品として引っ張り出してきたのが、これらアルミのアングル材。たぶん、昔丸鋸ガイドなどの自作治具を作るのに使用していたものだと思います。新品で買っても数百円程度の安価な資材ですが、せっかく余っているんですから有効活用しちゃいましょう。

 

このアルミのアングル材ですが、ドアの長手方向に沿って埋め込むように取り付けます。そう、ただ取り付けるのではなくて埋め込むのです。なのでまずはこのアルミのアングル材の厚みと同じ幅の溝を掘ってやる必要があるのです。

ですが、

アングル材の寸法上、埋め込むための溝は思っていたよりも深くしないとダメなことに気が付きました。こんなの5~10mm程度埋め込めば十分なんだけど、家に転がっていたこのアングル材の寸法は20mm。溝を掘るトリマーの刃の長さが20mmもないですから、トリマーでは溝が掘れないことが分かったのです。

 

さっさと諦めて5mmとか10mmのアングル材を買ってくれば簡単に解決するんだけど、せっかく家に材料があるんだからなんとかこれを有効活用したいところ。なんとかできないかと考えた結果、丸鋸で溝を掘ることを思いつきました。もちろん1回刃を入れただけではこのような細い溝しか掘れないので、目標とする幅になるように2~3回刃を入れて溝を掘っていきます。

 

苦し紛れの方法だったけど、ほら、アングル材が収まった!!

 

あとはこのアングル材に穴を開けて、ビスで各木材とアングル材を固定していきます。

 

左右2本のアングル材を取り付けたらかなりしっかりとしました。実際に使って様子をみてみないとわからないけど、これならドアが反ったり、ましてやバラバラに崩壊することはなさそうです。なお、実はこの時点でちょっと施工ミスをしてしまっています。その内容は、また後ほど。

 

ドアノブの取り付け

ドア板が完成しましたので、お次はそのドア板にドアノブを取り付けていきます。

ドアノブは近所のホームセンターで好みのものが売っていなかったので、アマゾンで屋外で使えそうなものを選んで購入しました。決して”屋外で使える”と謳われているわけではありません。あくまでも使えそうだとわたしが感じただけのものです。ほんとうに使えるかどうかは今後要経過観察。

 

でもですねー、このドアノブが厄介でした。この英語のみの説明書でお判りになるかと思いますが、日本ユーザーには全く配慮していない製品だったのです。もちろん日頃英語とは全く無縁のわたしでも義務教育レベルであれば英語の嗜みはありますし、最近は便利な世の中ですから様々な翻訳ツールもあります。なので、この英語のみの説明書という点はそれほど問題ではありません。

 

問題は、各種寸法の指定がインチだという点。世界中の長さの単位はメートルが主流だというのに、いまだにインチを使い続けている国や業界はいっぱいありますよね・・・。インチとmmの換算は計算すれば簡単にできますが、説明書でインチ規格のドリルの刃を指定されても我々日本人がそんなの持っているわけありません。欲しくても、そこらへんに売っているものでもありません。このように下調べが不十分だと、せっかく購入したのに取り付けに必要な工具がなくて取り付けを断念せざるを得ない場合もあり得るということです。

 

今回はたまたまの偶然ですが、すべての加工においてかなり近い寸法のmm規格の道具があったのでなんとかなりました。

画像はドアノブを取り付けるための穴をホールソーでドア板に開けているところ。ホールソーはドリルではなく、大きな穴を開けるためのノコギリです。木工用であれば様々な寸法の刃がセットになったものが2,000円以下という比較的安価な価格で入手できます。1セット持っていると加工の幅が広がりますよ。

 

ところで、先ほどアングル材の取り付けのときにミスったことがあると書いておりましたが、それがまさにこの部分。先ほどドア板を補強するために2本のアルミ製アングル材を取り付けましたが、その際にドアノブのことなんて全く気にしていませんでした。その結果見事にドアノブとアングル材が干渉しちゃったんですね。画像では既に干渉しないようにアングル材をちょん切った後ですが、せっかく取り付けたアングルをすぐに取り外してカットしたりする手間が増えちゃいました。

 

次に行うのはドアノブを回したらそれと連動して出入りする部分(ラッチボルトっていうらしいです)の取り付け。この部分はドアの側面方向から穴を開けて埋め込むんですが、今回取り付ける製品では当然この寸法もインチ指定。31/32インチか1インチのドリルで穴を開けろって記載されていましたが、当然そんなドリル刃は持っていません。しかしながらこれをmmに計算しなおすと24.6~25.2mm。ちょっと範囲は外れているけど、24mmのドリルなら持っていたのでこれで試してみましょう。

 

ドア板の側面に垂直に穴を開けるのは結構難しいと思うんだけど、なんとか板を割ることなく穴を開けることができました。今回なにも考えずにドア板の材料やドアノブを買ってきましたが、実は寸法的にはギリギリだったのです。あと僅かでも板厚が薄ければ、ドアノブは取り付けできませんでした。今回のわたしは本当に無計画でしたね。

 

マニュアルでの指定よりも0.6mm穴は狭いけど、グイっと押し込んだら無事ラッチボルトを含む部品を納めることができました。このままでは画像のとおりラッチボルト周辺のパネルがドアノブ側面に乗っかって飛び出た状態になってしまいます。この部分を面一になるように彫り込まなければなりませんので、まずはこの状態でパネルの外周部に沿って印付けをします。

 

一旦ドアノブのパーツを取り外し、印づけしたラインでドア板側面を彫り込みます。上手い人はノミ一本で綺麗に彫り込むこともできるのでしょうが、そんな技術のないわたしはトリマーでサクッと彫り込みます。わたしのような技術のない素人こそ、道具の力をじゃんじゃん借りちゃいましょう。

 

角っこ部分はトリマーでは掘れないので、ノミで仕上げます。

 

ドアの固定と受け部分の取り付け

ドア板側の加工が終わりましたら、いよいよガーデニング小屋にドアを取り付けます。

ん-、外壁はまだまだ途中だけど、ドアが取り付けられると一気にそれっぽくなりますね。

ドア板はアイアン製の蝶番で固定していますが、この蝶番の取り付けってものすごく苦手なんですよね、わたし。蝶番の取り付け角度をちょっと変えるだけでドアの傾きは大きく変わるので、ベストな角度を見つけるためには調整を繰り返す必要があるのです。DIYの手作りで作っているドア枠とドア板ですから、いくら調整を繰り返してもなかなか気持ちのよい位置には収まってくれません。きっちり収まるような精度で出来上がっていないのですから。

 

何度も調整を繰り返しましたが、どうやらドア枠が少し斜めになっているらしく、どう頑張ってもドア板とドア枠との隙間が一定にならないことが発覚。画像上側での隙間と画像下側での隙間が全然違うでしょ?気にしなければ気にならないけど、一度気になるとむっちゃ気になるのです。

今回はどうしても気になったので、この後電動カンナでドア板の側面を削って調整を行いました。削り過ぎたら取り返しがつかないので、くれぐれも削り過ぎにはご注意を・・・(わたしは削り過ぎた)。

 

ドア板の取り付け角度の調整が終わったら、ようやくドア枠側への受け金具の取り付けを行うことができます。この金具の取り付け位置はドア板側のラッチボルトとぴったり合わせないといけませんから、当然ドア板の角度が決まらないと作業ができないのです。この金具はただネジで取り付けるだけかと思いきや、トリマーでドア枠を削り込む必要もあるし、ラッチボルトが収まる部分はより深く削り込む必要があるなど、意外と手間がかかります。そう、ドアノブの取り付けって思っていたよりも結構大変だったのです。

 

ガーデニング小屋のドアの取り付けが完了

という感じで、今回はかなり長くなりましたが、これでガーデニング小屋へのドアの取り付けが完了しました。ずっと憧れだったアーチ形状のドア。母屋の方では様々な理由で断念しちゃいましたが、今回DIYでようやく実現させることができました。アーチ形状って作るの難しそう・・・って思っていましたが、実際に作業してみるとやっぱり大変でしたね。そう、思っていたよりもずっと大変でした。とはいうもののわたしのような素人が初挑戦してできる程度の難易度ではありますので、興味のある人は是非挑戦してみてはいかがでしょうか。

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