素人がDIYでいちから作るガーデニング小屋製作。前回は屋根と壁にルーフィングシートを貼りつけました。とりあえずはこれで雨対策はばっちり?
ルーフィングシートは防水の要だけど、実際の建物には瓦や外壁が取り付けられているように、ルーフィングシートが長期間剥きだしっていうのはあまりよくなさそう。なのでせっかく作っている小屋が雨などで腐ってしまわないよう、さっさと外壁も取り付けていきましょう。
今回の作業
どんな作業? : ガーデニング小屋への外壁の取り付け
使うもの : 杉座板、キシラデコールウッドコート、各種工具
必要な費用 : 8,000円(小屋全体の外壁材料代)
肉体行使度 : ★★☆☆☆(2)杉は軽くて加工しやすいので、手ノコでもできるくらい楽チンな作業
言いたいこと : 外壁をとりつけると見た目が一気に変わって楽しいですね。
ルーフィングシート剥き出しでも意外と平気?
というわけで、こちらがルーフィングシート剥き出し状態のガーデニング小屋。
ルーフィングシート剝き出しはなんだかマズそうだから、早く外壁と瓦を取り付けないと!という強い気持ちを当初は持っていたんです。しかしながら、なかなか都合がつかないままズルズル時間はたっていき、なんとこの状態で2ヵ月以上放置することに。
ところが2ヵ月雨風に打たれたものの意外と見た目に変化は無く、また雨が降ってもしっかり水を防いでくれている様子。案外、この状態でも問題は無いのかも・・・。
とはいうもののルーフィングシートが物理的なダメージに弱いのは間違いありません。何かをぶつけたら簡単に穴が空いたり、裂けたりしちゃいます。2ヵ月放置しても全然大丈夫だったしもうしばらくこのままでもいいんじゃね?というだらしない気持ちを抑えて、さっさと外壁材を取り付けていきましょう。
ガーデニング小屋の外壁材料は杉の座板
DIYで小屋の外壁を作る時の材料といえば、やっぱり木材。モルタル下地に漆喰で仕上げるような豪華仕様で作られる人もおられるようですが、安く・簡単に作ろうとすればやっぱり木材が一番ですね。
わたしが今回購入してきたのは杉の座板。15mm厚の荒材です。
実は屋根の下地と同様に野地板を使う予定だったんですが、単に買い間違えをしてしまったのです。野地板とこの座板はどちらも荒材売り場に並んでいる木材で、わたしが購入した店舗では乱雑に置かれていたので商品と棚のラベルが一致していなかったのです。どちらも厚みは15mm、幅が105mmか150mmかの違いだけですから。
ちなみに、座板は「ざいた」と読みます。こういう杉の座板は畳の下地材に使用される木材のようです。
座板を使った外壁の製作作業
それでは作業を開始。
まずは張り付ける部分の小屋の寸法を測定し、その寸法に従って杉の座板をバンバンカットしていきます。杉って軽くて作業性もいいので、ハードウッドを使ったウッドデッキ製作と比べるとサクサク作業が進んで気持ちがいいですね。
いつも言っていますが、こういう単調な形状のカットだと卓上丸ノコ、スライド丸ノコが本当に便利です。早くて、正確で、切り口も綺麗。DIYでいろいろと作りたい方には、絶対おススメ。
杉の座板は野地板と同じく荒材(丸太からカットしただけの木材)なので、その表面はザラザラ。そのままでは雨水が染み込みやすくて長持ちもしないだろうし、なによりも見た目がよろしくありません。なので電動カンナでガーッと削って綺麗にしてやります。この作業は電動サンダーでもできるけど、サンダーだとかなりの時間が掛かってしまうのがデメリット。電動カンナは一瞬で加工が終わるけど、その代わり仕上がりは少々荒らしいのがデメリット。電動カンナは一発で綺麗に仕上げないと、どうしても削りムラによる段差ができてしまうのです。
また、電動カンナは大雑把にガーッと削るのは得意ですが、逆に少しだけ削るっているのは苦手。なので角っこ部分は手カンナで少しだけ落としてやります。角っこが尖っていると触り心地が悪いですからね。
カンナで削ったら下処理は完了。このまま外壁材として使用するのもナチュラルな雰囲気抜群で素敵なのですが、ソフトウッドである杉材をそのまま使うのは耐久性の面ではデメリットも多いです。なので多くの場合はこの後塗装することになるでしょう。今回わたしが塗装で使用したのはキシラデコールウッドコートのアイボリー。浸透性塗料の白色ってなかなか色が乗らなかったり、また乗ったら乗ったで木材の質感が失われたりで、なかなか選定が難しいんですよね。
外壁の取り付け作業
杉の座板を加工して外壁を作ったら、次はいよいよその外壁をガーデニング小屋に取り付けていきます。
外壁材の取り付け方法ですが、日本の木造民家では昔から使われている鎧張りで行います。家屋では伝統的な張り方ですが、DIYで小屋に外壁を張るときにもほぼこの方法が使われていますよね。
鎧張りは外壁材となる木材を長手方向が水平になるように取り付け、一段低い位置の木材の上に次の木材の一部を重ねるようにして取り付けていく方法です。うーん、言葉で書くと難しいなぁ。
一段低い位置の木材に次の木材を重ねるという張り方なんですが、最初の一枚である一番低い場所の木材には重ねる木材がありません。なのでまずは一番低い位置に、”重ねシロ”と同じ厚みと幅の木材を取り付けます。今回は座板の切れ端を細かくカットしたものを使用しています。
その上に最初の一枚目となる外壁材を取り付けます。最初の一枚でその後の精度が決まるので、取り付け位置や水平の調整をこれでもかというくらい繰り返しましょう。固定はこのように下穴を開けてからコーススレッドで行います。壁の下地は11mmのOSBボードなので、適当な位置にコーススレッドを打っても十分固定はできますが、コーススレッドが小屋内に飛び出してしまいます。剣山状態になっちゃいます。なので柱の位置で固定するように気を付けましょう。
なお、杉の野地板や座板を固定する際に下穴がなくてもコーススレッドを簡単にねじ込むことはできますが、このような薄い木材の端っこにそのままコーススレッドを打ち込むと、かなり高い確率で木材が割れてしまいます。外壁材は見た目や耐久性が重要なので、面倒臭がらずに下穴を開けた方が絶対によいでしょう。
一枚目を張ったらあとは簡単。各外壁材同士の重ねシロが一定になるように、外壁材を張っていきます。一枚張る毎にルーフィングシート剥き出しで残念な見た目だったガーデニング小屋が立派になっていくので、この作業はとても楽しいですね。
窓枠部分などの処理
外壁材をただ重ねて張っていくだけならとても簡単な作業なんですが、窓枠部分や、屋根との取り合い部分となってくると、外壁材の細かい加工が必要になってきます。取り付け場所にぴったり合うように加工するしかないんですが、こういう加工の際に杉材の加工性の良さは有難いですね。サクサク加工することができます。
画像の窓枠周辺部の切り込み加工はジグソーで行いました。隙間が多いと雨水が仕込む原因となりますので、きつめに加工し、それに加えて接合部分にはしっかりボンドを塗って密着させることが重要です。
杉ならではの節抜けの対処
杉の良さの一つは、いかにも木材らしい綺麗な木目と節による表情の豊かさ。杉は日本人にとって身近な木材ですが、その身近さを最も感じやすいのがこの木目と節でしょうね。
ところが、この節は外壁材としては大きなデメリット。節が強固にくっついているなら問題は無いんですが、節抜けといってこの節が取れてしまうことがあるんですよね。当たり前ですが、外壁に穴があるのはNGです。穴が空いていたら外壁の意味がない。
かといって節抜けがある木材を捨てるのも勿体ないので、節抜けがある場合はこのように木工用ボンドで埋めてしまいます。これで雨が降っても雨水は侵入しないはず。
この方法ですが、節抜けの穴が大きい場合はボンドが垂れてしまってどうにもならないことも。そういう場合はマスキングテープでボンドを閉じ込めてしまえば綺麗に塞ぐことができますよ。
半分くらい外壁を張ることができました
という感じで、今回の作業で小屋全体の半分くらい外壁を張ることができました。裏側全体と、窓枠のある2面の下半分ですね。
窓枠の上部分には水切り金具を取り付けたいのに、その水切り金具が入手出来ない問題のせいで作業を進めることができないのです。いろいろ検討した結果、窓枠上部の水切り金具を入手することはもう諦めたので、トタン板で自作してしまうつもり。
ガーデニング小屋製作の次回は、トタン板で窓枠上部の水切り金具を製作し、残りの外壁材を張っていく作業になりそうです。