DIYの道具

マキタの草刈り機『MUR194DZ』のレビュー。自宅でのちょっとした草刈りにぴったり


今年の夏はほんとうに嫌になるくらいの暑さですが、そんな暑さにもめげずにお庭の植物たちは絶好調。コガネムシの幼虫対策に力を入れたおかげなのか、とくに芝生の勢いがとても強くていい感じ。

芝生が元気だとその分芝刈りをせっせと頑張る必要がありますが、芝刈りで厄介なのがお庭や芝生ゾーンの端っこ部分の芝刈り。芝刈り機はその幅いっぱいに芝を刈ることができないので、芝刈り機が接触してしまう塀などの際部分の芝はどうしても刈ることができません。なのでそのような部分は芝刈り鋏でチョキチョキ切るのが定番ですが、こんなクソ暑い中、そんな地道な作業なんてやってられません。グラスバリカンという電動の芝刈り鋏もありますが、あれはコードが鬱陶しいのと、以前手を切ったことがあるのでどうも苦手なのです。

そんなわけで、そんな鬱陶しい端っこ部分の芝生を刈るためにマキタの草刈り機を購入しました。芝生を育て始めて10年目となるのですごく今更感がありますが、本来の用途である雑草の草刈りにも使えますからね。きっと無駄にはならないはず。

今回紹介するアイテム

商品名:MUR194DZ

メーカー:マキタ

購入価格:11,980円(税込)

結論:ヘッドが重たくてバランスが悪いのは口コミどおり。でも音の小ささは感動的。自宅でちょっと草を刈るにはちょうどいい感じ。

 

購入したのはマキタの『MUR194DZ』

草刈り機といえばエンジン駆動のタイプが一般的だと思うけど、わたしはあのブイーンというエンジン音がどうも苦手。春から秋の休日の午前中に高確率で聞こえてくるあの音ですよ(地方在住あるある?)。

単純に高音で耳障りなのもあるけど、あの音がすると決まって鼻がムズムズするので苦手意識が刷り込まれているのです。おそらく雑草のアレルギー成分が草刈りにより盛大に舞っているのでしょう。農地があるような地域だと草刈りは必要不可欠な重要な作業であることは分かっているんだけど、だからといってお庭の芝刈りをするのに自分であの音をたてるのは避けたいところ。

そんなわけで、今回はエンジンではなく電気の力で駆動する草刈り機を購入しました。マキタの草刈り機『MUR194DZ』です。

 

我が家ではDIY用でマキタの18Vシリーズの工具を所有していますので、充電器やバッテリーを転用することができます。ですので、今回は充電器とバッテリーが付属していないものを購入。本体だけだと1万円ちょっとで購入できるので、草刈り機としてはかなりお安いのではないでしょうか。

なお、マキタの18Vの草刈り機にはこれよりもさらに安価な『MUR193DZ』というモデルもあるのですが、実売価格はそれほど変わらないことに加え、そちらはナイロンコードの刃しか使えないっぽい感じ。わたしは草刈り機を購入するのがこれが人生で初めてなので、草刈り機の善し悪しなんてさっぱり分かりません。なので金属刃もナイロンコードも使えてより汎用性が高そうな『MUR194DZ』を選びました。

 

『MUR194DZ』の付属品

MUR194DZの内容物はこんな感じ。いろいろとたくさん付属しているように感じましたが、本体がバラバラになっているのでそう感じるだけ。大した作業ではありませんが、多くの電動工具とは違って使用前に組み立てが必要なのです。

 

刃は金属製のものが1枚付属。口コミなんかとみていると、この刃を社外品のよいものに変えるだけで随分使用感は変わるという意見がありました。丸鋸などの工具でもそうですが、セットで付属する刃はコストの関係上、イマイチな性能であることが多いですよね。せっかくなのでまずはこの刃を試してみますが、切れ味がイマイチに感じたら他の刃に変えてみることにしましょう。

 

ナイロンコード使用時は専用のプロテクタが必要

付属の金属刃の切れ味がイマイチなら~、みたいなことを書きましたが、そうはいっても草刈り機の金属刃ってめっちゃ怖くないですか?少なくともわたしはビビっています。できることなら使いたくない。

なので草刈り機本体とともにこんなのも買いました。ナイロン製のロープをぶん回して草を刈る、マキタの『ウルトラメタルローラー4』です。

こんなのでもちゃんと草が刈れるってことは金属刃と同じくらいの攻撃力はあるってことなんだろうけど、それでもなんとなく安全そうなイメージがあります。少なくとも停止時はただのナイロン製の紐なので絶対に安全ははず。なのでできればこれをメインに使いたい!

 

と思いきや、これを使うには専用のプロテクタが必要なようです。そんなものは買っていないので、こいつはまた今度試すとしましょう。

 

『MUR194DZ』の組み立て

それでは本題に戻りまして、草刈り機『MUR194DZ』を組み立てていきましょう。組み立てといっても、とっても簡単。必要な工具も付属しているので、誰でもすぐに組み立てることができます。

まずは飛散防護カバーの取り付け。このカバーって回転する刃から身を守るものだと思っていたんですが、実際はその名のとおり刃によって飛ばされてくるものから身を守るためのカバーなんです。なので刃スレスレの場所ではなく、少し離れた場所についているんですね。刃のカバーは別のものが付属しています。

 

そしてループハンドルの取り付け。こちらは工具レスで取り付けることができます。丸いノブを回すことで締めたり緩めたりすることができ、ハンドルの位置や角度を簡単に調整できるようになっています。

 

ハンドルはこの矢印よりも後ろにしてね、ということだそうで。後述しますがこの草刈り機はフロントヘビーなので、ループハンドルの位置はなるべく前の方が使いやすいように感じました。

 

刃の取り付けはディスクグラインダーと同じようにネジで抑えつける方式。そのままだと供回りしてネジを緩めることができないので、側面にあるロックスイッチを押しながら緩めるのもディスクグラインダーと同じですね。刃の固定ネジは逆ネジなので締める方向は要注意!

 

見るからに危険そうな金属刃には付属の安全カバーを巻き付けておきましょう。その刃をセットしたら草刈り機の組み立ては完了です。

 

『MUR194DZ』の使用感

操作スイッチはちょっと使い辛い

早速MUR194DZの使用感をレビューしたいのですが、真っ先に気になったのはON-OFFスイッチの使いにくさ。

この草刈り機はこの黒いレバーを押し込むことでONになるのですが、画像の状態では安全装置が働いて押し込むことができません。

 

安全装置となる黒い丸のスイッチを押し込むことで、ONとなるレバーを押し込むことができるようになります。この状態で刃は回転し始めます。

 

一度レバーを押し込むことができれば安全装置の黒い丸のスイッチを離しても回転は止まりません。

と、ここまではなんら問題ないのですが、問題は刃が回転するのはこのレバーを押し込んでいる間だけということ。つまり、レバーを離したら刃は止まるのです。刃を回転させたいときはまた安全装置となる黒い丸のスイッチを押し込んでからレバーを押し込まないといけません。

なにかあったときに手を離すと自動的に運転が停止するということなので、安全面では優れた機構といえるでしょう。しかしながら、レバーをずっと握りっぱなしというのは長時間の作業では結構ストレスに感じます。この操作機構からも、この草刈り機は短時間の軽作業を想定しているんだなぁと感じます。

 

端っこ部分は完全には刈れない

この草刈り機を購入した目的は、芝刈り機では刈れない端っこ部分の芝生を刈ること。早速そのような用途で使用してみました。

まず刈り心地ですが、低回転数でも芝生程度なら問題なく刈ることはできました。が、意外と刈り心地はイマイチ。イメージではスパスパ切れると思っていたのですが、実際は草刈り機を早く動かしすぎると芝を押し倒すだけで思ったように刈ることができません。スパスパと気持ちよく切りたいのであれば、草刈り機をゆっくり動かすとか、高回転数を使用するといった使い方が必要です。

 

で、問題の端っこ部分の芝刈りですが、画像のとおり完全には目的は達成できませんでした。回転する刃がレンガや塀などに接触しないようにすると、どうしても多少なりとも刈り残しはできてしまいます。それでも通常の芝刈り機と比べるとその量は微々たるものなので、この程度であれば芝刈りはさみでササっと切って仕上げてしまいましょう。

 

怖いなーって感じたのが、思っていたよりも刃は草の影響を受けるということ。草刈り機をしっかり支えているつもりでも、草を刈る抵抗や、草を巻き込むことがきっかけで草刈り機は結構動いてしまいます。なのであまり攻めすぎると刃が草に持っていかれた際に、レンガや塀に刃が接触してしまいます。実際下手糞なわたしは何度も刃をぶつけてしまいました。購入して数十分しか使っていないという段階で、刃は結構ダメージを負ってしまったはず。

 

草刈り機なので仕方がないのですが、刈りカスを盛大にまき散らすので掃除が大変です。とくに芝の刈りカスは残すとサッチになって芝生にあまりよくありません。熊手などでしっかりと集めましょう。

 

ヘッド部分が重く、フロントヘビー

これは口コミでもたくさん見かけた意見なんだけど、この草刈り機は駆動のモーターが草刈り機の先端、刃のすぐ真上についています。

長ーいシャフトの先端に重量のあるモーターがあるんですから、てこの原理で実際の重量以上に重たく感じることでしょう。つまり取り回しはイマイチです。

このバランスの悪さは長時間の作業ではとくに問題となりそうですが、そもそもこの草刈り機はそのようなガチ使用を想定したものではないと思いますので、長時間使うのであれば従来のエンジン式のような別のタイプを選んだ方が良いでしょう。

 

音は静か。とっても静か

この草刈り機、電気の力で動いているので従来のエンジン式と比べるとむっちゃ静かです。とくに低回転数モードだと全然草刈り機っぽい音はしません。シュイーンって感じ。高回転数モードだと多少音は大きくなりますが、それでもご近所さんには到底迷惑にならなさそうな音量。

エンジン式だと作業する時間に気を使いますが、これならいつでも気兼ねなく作業できるでしょう。農地なら騒音は大した問題にはならないかもしれませんが、住宅地での使用だとこれは大きなメリットとなりそうです。

 

結論:自宅での作業にはぴったりの草刈り機

というわけで、本日はマキタの電動草刈り機『MUR194DZ』のご紹介でした。

わたしも感じたモーターが刃の真上にあることによるバランスの悪さ以外にも、ネット上での口コミではモーターやバッテリーの発熱による連続稼働時間の短さ、非力さなど様々なイマイチなポイントを指摘する意見がみられます。

わたしは草刈り機初心者なのでまだよくわかりませんが、それでもそれらの意見はもっとものような気がします。実際、わたしの家の周りの農家さんはみなエンジン式のパワフルな草刈り機を使用されており、電動タイプを見かけることはありません。

しかしながら、畑のような広大な場所ではなく、自宅敷地内での芝刈りやちょっとした雑草の刈り取り程度の用途であれば、このマキタのMUR194DZは十分な性能であるように感じました。自宅でのちょっとした作業であれば、バランスの悪さも、稼働時間の短さも、非力さもそこまで問題にはなりません。むしろ作動音が小さい点やバッテリーを装着したらすぐに作業できる手軽さは、従来のエンジン式の草刈り機に勝る大きなメリットといえるでしょう。

この草刈り機はマキタ製でありながらも比較的安価なので、わたしのような草刈り機をちょこっと使用してみたい程度のビギナーにはちょうどよい機種かもしれません。もしパワー不足などを感じて後々エンジン式を買い足したとしても、 ”ちょこっと草刈り用” としてエンジン式との使い分けもしやすいかと思いますので、無駄にはならないのではないでしょうか。

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