DIYの道具

【花粉症対策にも!】家中のフィルターや狭い場所のホコリを吹き飛ばせ!マキタ『AS180DZ』レビュー。


生活している以上、どうしても溜まっていく家中のホコリ。

床であればロボット掃除機にお任せすることもできますが、それ以外の場所はせっせと手作業で掃除しなければなりません。掃除機で吸ったり、化学モップや雑巾で拭いたり。このハイテクな世の中だというのに、これらの掃除方法は昭和の時代から変わってないじゃん!

今回はそんな面倒な家の掃除を助けてくれるかもしれない(?)道具、マキタの充電式エアダスタ『AS180DZ』のご紹介です。

今回紹介するアイテム

商品名:充電式エアダスタ『AS180DZ』

メーカー:マキタ

購入価格:17,600円(税込)

結論:半額程度で買える『UB185DZ』と比べると割高感が否めないかもしれないけど、空気清浄機などのフィルターの掃除にはめちゃくちゃ効果的

 

缶タイプのダストブロワーって結構高くないですか?

今回こんな変わり種の工具を買うきっかけになったのは、パソコンの掃除。

え?パソコンの掃除?

そもそもパソコンを所有していない人が大多数で、しかも所有している人も圧倒的にノートPCが主流の現代社会において「パソコンの掃除」ってもう意味が分からないかもしれない。

そうなんです。ノートPCじゃないこういうタイプのPCは、定期的な掃除が必要なんですよ。こういうパソコンは「タワー型のデスクトップパソコン」って呼ばれていたりします。記録媒体をたくさん搭載することができるとか、映像出力に強い部品を取り付けることができるといったメリットがあるので、こんなでっかい図体をしています。もはや絶滅危惧種ですが、写真をいっぱい撮影する人とか家族の動画を撮影する人なんかにはいまだにお勧めだと思いますよ。

 

リビングに設置している家族用のパソコンも、ちょっと形は変わっているけど同じようなタイプ。そう、我が家では絶滅危惧種のこのタイプのパソコンを好んで使用しているのです。このIN WINのB1はリビングに置いてもさほど違和感がないデザインと質感なのでとても気に入っています。

 

こういうでっかいタイプのパソコンは内部の冷却のために積極的に外気を取り入れる構造になっていることが多いんだけど、吸気口にフィルターを取り付けていてもどうしても徐々に内部にはホコリが入り込んでしまいます。だから定期的な掃除が必要なんだけど、もちろん電子部品モリモリなので雑巾で拭くなんてもっての外だし、フィルターを通り抜けた細かいホコリはなぜかしっかりと付着しているので、掃除機で吸えるようなものでもありません。

 

そこで活躍するのがこういうスプレータイプのエアダスター。高圧の空気を手軽に噴射することができて便利なので、わたしもこれまでは長年これを使ってきました。けど、これ意外とコスパ悪いんじゃね?って思ってきたんです。だって、このエレコムの製品だと安くても1本600円くらいするんですよ?塗料とか、ガス燃料とか、そういうのが入ったスプレー缶よりも高価なのです。空気なんて周りにいくらでもあるのに!!

前置きが長くなりましたが、空気を吹き付けるだけなんだからもっといい方法ないの~?って悩んでいるときに見つけたのが今回ご紹介するこちら。

18Vのリチウムイオンバッテリーを使い、パワフルな空気を噴射する電動工具です。こんなのあるんだ!!って見つけた瞬間に衝動買いしてしまいました。後々冷静になって考えると、衝動買いするにはちょっと高いお買い物でしたね。

発売は1年ほど前の2023年1月らしいけど、これまでマキタのHPは何度も閲覧してきたというのに、こんな工具があるのは気が付かなかったなー。

 

マキタの充電式エアダスタ『AS180DZ』の紹介

『AS180DZ』ってこんな道具

というわけで、こちらが今回衝動買いしてしまったマキタの充電式エアダスタ『AS180DZ』。マキタの18V Li-ionシリーズの商品なので、別途バッテリーと充電器が必要となります。

すっかりお馴染みのマキタ感全開のカラーリング。DIYとか工具に興味のない人の感覚だと「なにこのダサい色・・・」って思っちゃうところだけど、慣れてくると何も感じなくなる不思議。

重量はバッテリー込みで1.4kgなので、重量感・サイズ感ともにインパクトドライバーとほぼ同じくらい。工具としては十分軽い部類だとは思うけど、ダイソンのハンディ掃除機なんかは1kgを切ってくる重量なので、そういった掃除機と比べると少々重量感を感じるかも。ダイソンと違って造りががっちりとしているので、室内で落下させると間違いなくフローリングが凹むような気がします。

 

付属品はこんな感じ。噴射する空気の勢いや方向性を変えるための先端ノズルをはじめ、様々な付属品が同梱されています。

ろくに調べもせずに購入したから知らなかったんだけど、このエアダスタは先端部分を取り換えることで空気入れとしても使用できるようです。そう、これがあれば海に行ってでっかいフロートに空気を入れなきゃいけない場合でも、もう人力で必死にシュコシュコする必要はないのだ!・・・価格を考えるとシュコシュコでいいや、って思ったのは内緒です。わたしはそう感じたけど、出先で気軽に空気を入れたい人には大きなメリットになるかも。

 

透明のホースはなんに使うのかな?って思って説明書を見ると、どうやらこの道具が入らないような狭い場所でのホコリ除去に使うらしい・・・って、その使用例がまさにパソコン内部の掃除じゃないか!!パソコン内部の掃除に何かいい手段はないかな?って思ってわたしがたどり着いたのがこの充電式エアダスタでしたが、どうやらその考えは間違いではなかったようです。これは期待が膨らみますね。

 

このエアダスタはスプレー缶タイプと違い、周囲の空気を集めて噴射するタイプ。吸気口には最初からこのようなスポンジのフィルターがついているのですが、僅か10分程度の使用でこれくらいホコリが付着していました。わたしの家の空気がそんなに汚いのか!?って思っちゃいましたが、これを使用するときは吹き飛ばしたホコリが大量に空気中に舞うわけですから、吹き飛ばしたホコリを吸うのも当然なのでしょう。

 

このエアダスタには粉塵の多い場所で使用する用の追加フィルターが付属しています(右側のパーツ)。わたしの使用用途ではこんなのは必要ないと思うけど、たった10分間の使用でスポンジフィルターにあれだけホコリが付着したことを考えると、この追加フィルターはずっと付けっぱなしでもいいんじゃないかと思いました。

理屈上は追加フィルターを取り付けることでエアダスタとしての能力は低下するはずだと思うけど(空気の量が少なくなる)、試してみた感じではさほど影響は感じませんでした。

 

早速パソコン内部の掃除で使ってみた

というわけで、早速フィルターを通り抜けた細かいホコリがうっすらと積もっているわたしのパソコン内部の掃除に使ってみました。説明書にも例として記載されているくらいなんですから、もちろんこのフレキシブルノズルを使って。

まぁ結論から申しますと、エアダスタとしての能力はちょっと拍子抜けでした。

18Vという業務用の動力源から繰り出されるエアーですからね、むしろ勢いが強すぎてパソコン内部の部品を壊しちゃったらどうしよう?なんて不安にすら感じていたんですよ。でも大丈夫。そんなパワーでは全然ありません。ブロワとして考えれば十分すぎるほどに強いとは思うけど、業務量のコンプレッサーエアーなんかと比べたら全然そこまでではありません。CPUクーラーのフィンに積もったホコリが全然飛んでいかないのです。もちろん風量はMAX設定です。

ただ、説明書によると噴射される空気のパワーはノズルの種類によって違うみたい。

フレキシブルノズルでの最大パワーは記載されていないけど、どうやらこのノズル7というノズルが最も強いパワーを出せるみたいです(説明書によると最大風力1.1N、最大風圧29.7kPa)。

このノズルに交換して試してみると、完全ではないけどかなりホコリを吹き飛ばすことができました。作動音はうるさいけど、エアダスタとしてホコリなどのゴミを吹き飛ばす用途ならこのノズル7一択なんじゃないでしょうかね。風量を下げる分には本体側でも対応できるので、他のノズルは何に使うの?って思っちゃいました。

 

家の掃除で充電式エアダスタが活用できそうな場所

17,600円もする道具ですから、年に数回のPC内部の掃除だけに使うのはあまりに勿体ないというもの。せっかく買ったからには家の掃除でフル活用したいですね。そこで使えそうな場所をいろいろと試してみました。

室内で使えそうな場所

  • 空気清浄機やエアコンのフィルター掃除
  • 入り組んだ場所や高い場所の掃除
  • パソコン内部の掃除
  • テレビボード内の掃除
  • 車の内部の掃除

など

冒頭にも記載しましたとおり、掃除機でごみを吸ったり拭き掃除が難しい場所での掃除では大活躍できそうです。

例えば、テレビボードの中って大量のケーブル類があるので、拭き掃除で隅々までホコリを除去するのって現実的じゃありませんよね?車でもメーターパネルやドリンクホルダーの隅っこの方なんて絶対拭き掃除はできませんよね?そんな場所でも高圧の空気を吹き付けてやることで、ホコリを綺麗さっぱり除去することができるのです。

もちろん、飛んで行ったホコリは消えて無くなるわけではないので、テレビボード内部のような屋内の場合は最後に床掃除をする必要があるのがデメリットといえるでしょう。

 

わたしが一番いいなーっと思ったのが様々な機器のフィルター類の掃除。ロボット掃除機や空気清浄機、エアコンなど、空気を吸って吐き出す機械は家中にあります。そのような機械の維持において吸気口に取り付けられているフィルターの掃除は必須。

 

ただ、このフィルターの掃除って難しいんですよね。掃除機では全然ホコリを吸うことができないのです。かといって水洗いは厳禁のパターンも多い・・・。こんないかにも「花粉混じってます!!」感のあるホコリがあるのを、我々は指を咥えてみているしかなかったのです。そう、これまではね!

 

黄色っぽいホコリが大量に付着していた空気洗浄加湿器の脱臭フィルターも、エアダスタで1分ほどシューシューするとこんなに綺麗になりました。新品同様とまではいかないけど、これだけ綺麗になるとめっちゃ気持ちがいいです。掃除機だとこんなのは絶対、無理。

 

同様にこのようなペーパーフィルターもシューシューすると、大量の細かいホコリを除去することができました。こういうフィルターの場合は本来の空気の向き(機械の外側→内側)とは逆向きにエアーを噴射してホコリを除去するのが鉄則だと思うけど、それよりも機械の外側(フィルターの汚れている側)に対して斜めから空気を噴射した方がより多くのホコリを除去できるように感じました。

花粉症の人にとって空気清浄機を綺麗に保つことはとても重要なことだと思いますが、空気清浄機や掃除機のメンテナンスにおいてこの充電式エアダスタ『AS180DZ』はめちゃくちゃ効果的です

 

充電式ブロワ『UB186DZ』との違いは?

今回購入した充電式エアダスタ『AS180DZ』。フィルター類の掃除には無類の強さを持つことが分かったものの、わたしの求める用途においては思いのほか空気の勢いが弱かった点は正直残念に感じていました。でも実はさらにもう一点気になることがあるんですよ。それが同じマキタの製品である充電式ブロワ『UB186DZ』との差別点。

Wikipedia先生によると、ブロワっていうのは”羽根車の回転運動によって気体にエネルギーを与える機械”のこと。つまりは扇風機のようなファンの力で空気を噴射するのです。『UB186DZ』はマキタの18Vリチウムイオンバッテリーを使用する充電式ブロワであり、わたしも所有しています。キャンプ用品で有名なスノーピーク社からも同じ商品が色違いで発売されていますね(火起こし用)。

 

わたしはこの『UB186DZ』を主に屋外での落ち葉集めや木屑まみれになった電動工具の掃除に使用しています。安価で軽量な工具でありながら、必要十分な風量でとても満足しています。

今回購入した充電式エアダスタ『AS180DZ』は名称こそ違うものの、「風を起こして噴射する」という機能は完全に充電式ブロワ『UB186DZ』と同じ。むしろ機構もほぼ同じじゃないのではないでしょうか(厳密にはどちらもブロワ?)。

じゃあ両者で何が違うの?っていうのが気になる点なのですが、おそらく一番違うのは噴射する風の性質でしょう。エアダスタは風の量と範囲が狭い代わりに貫通力(威力)のある風を、ブロワは貫通力が弱い代わりに広範囲に大量の風を噴射することができるように感じます。

充電式エアダスタ『AS180DZ』 充電式ブロワ『UB186DZ』
風の威力(貫通力) 最大風速 200m/s 最大風速 98m/s
風の量 最大風量 1.1m³/min 最大風量 3.2m³/min
風の範囲 狭い 広い
風力調整 4段階 3段階
その他の機能 空気入れ 掃除機
重量 1.4kg 1.8kg
標準小売価格 24,600円(税別) 12,500円(税別)

風の性質が違うという点は十分大きな差別点となると思いますが、気になるのは価格差。充電式エアダスタ『AS180DZ』は標準小売価格・実売価格ともに充電式ブロワ『UB186DZ』の約2倍程度もするのです。メーカー的には当然理由があるのでしょうけれども、素人目線ではこれらの違いだけでその価格差はちょっと・・・・と感じるかも。

充電式ブロワ『UB186DZ』でもエアコンのフィルター掃除や車の掃除には十分なんですけど、空気清浄機のフィルター掃除には『AS180DZ』の方が絶対便利。サードパーティー製でもいいので、充電式ブロワ『UB186DZ』の風をもっと集約できるようなノズルアタッチメントを出してくれれば、安価な『UB186DZ』ですべてこなせそうな気もしますが・・・どうでしょう?

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