開閉式シェード製作作業

DIYで挑戦!ウッドデッキに設置する開閉式シェードの製作


これからの季節、屋外であるウッドデッキで遊ぶ時に気になるのが夏の強い日差し。日焼けしちゃうのはもちろん嫌だけど、それ以上に直射日光を受け続けたウッドデッキはアッチアチになるので裸足で歩くのがとても辛いんですよね。

そんな強烈な日差しを和らげ、ウッドデッキをより快適にしてくれるのがシェード(日除け)。

シェード自体は今や100均ですら売っているので全く珍しいものじゃないけど、わたしが考えているのはウッドデッキ全体を覆うような巨大なもの。しかも、目指すは簡単に開閉できる構造。そのようなものはまず市販されていない為、自分で作るしかありません。

前回までは構造を考えて、そして必要な部品を集めました。今回はいよいよ実際の製作作業のご紹介です。果たして机上の空論は成り立つのでしょうか?

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DIYで開閉式のシェードを作りたい!

Contents1 広範囲に日陰を作りたい2 開閉式のシェードにしたい3 固定に使う支柱は既に用意済み まだ5月ですが、日中はまるでもう夏かと思うような暖かさ。ついこの間まで寒の戻りとか言っていたのに ...

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DIYでの開閉式シェード製作で必要となる材料アレコレ

Contents1 構造はこんな感じ(再)2 開閉式シェードに使う材料2.1 シェード (図中1番)2.2 アイストラップ (図中2番)2.3 滑車 (図中6番)2.4 シャックル (図中記載なし)2 ...

 

シェードをぶら下げるロープ張り

前回ご紹介した通り、既に設置されている2つのパーゴラの間に渡したロープからぶら下げるようにしてシェードを設置しようと考えてます。


※横から見たイメージ図です。図中の茶色部分はパーゴラの柱を示します。

  1. シェード本体(寸法は2m×7m程度)
  2. 吊りロープを固定する金具
  3. 吊りロープ
  4. 釣り金具
  5. 開閉・固定する為のロープ(図では省略)
  6. ロープの向きを変える為の滑車
  7. ロープを固定する金具

開閉式のシェードといえばカーテンレールを取り付けて作るのが一般的なんだろうけど、我が家のウッドデッキにはカーテンテールを取り付けることが出来るような構造物はほとんどありません。なので、強く張ったロープをカーテンレールの代わりにするってわけ。

 

早速、ロープを張る為に必要となる金具類をパーゴラに取り付けていきましょう。

こうやって好きな場所にネジで簡単にものを取り付けることが出来るのが木材のよいところ。金属製の柱だとなかなかこうはいきませんよね。

金具と取り付けに使用するネジはもちろんステンレス製。メッキだろうがなんだろうが、ステンレス製以外は必ず錆びるので避けておいた方が無難です。アイアン製のネジやら金具はデザイン性が高くてとっても素敵なんですが、錆とお付き合い出来る上級者向けだと思ってます。

 

ロープを結び付ける金具”アイストラップ”はロープに対して横向き、つまりロープとネジが直角な関係になるように取り付けると良いですよ。ロープと平行方向に取り付けるとネジを引っこ抜く力が常時掛かることになるので、すっぽ抜ける可能性があるんですよね。写真のように横向きだとネジを曲げる方向に力が掛かるので、そうそう抜けることはありません。

 

ロープのもう片方側は下向きに方向を変えたいので、アイストラップにシャックルでブロック(滑車)を取り付け。

 

そして、柱のいい感じの高さの部分にはロープを固定する為の金具”クリート”を取り付け。

取り付けるロープは2本あるので、反対側も同じように金具類を取り付けましょう。

 

金具の取り付けが終わったら、後はそれらの金具を使って2本のロープをしっかりと張るだけ。

ロープの片端はアイストラップに結び付け、もう片方はブロック(滑車)で下向きに方向を変えてからクリートに巻き付けて固定しています。

アイストラップへの結び付けには”もやい結び”という結び方を行っています。お船でロープを結ぶ時によく使用する結び方なんですが、(慣れれば)簡単に結べるし、引っ張れば引っ張るほど強く締まるし、それでいて解くのは容易ととても便利な結び方ですよ。

 

シェードをぶら下げる為の2本のロープを取り付けることが出来ました。

シェードの重さに耐えられるよう、しっかりと強めに張るのがポイント…のはず。

 

シェードの取り付け

ロープの次はいよいよシェード本体の取り付け。

当初シェードとロープの接続はこういう金具を使おうと思ってたんです。これならいざという時でもワンタッチでシェードをロープから取り外し出来るでしょ?

ところが、この金具は一個なら結構軽いんですが、使用予定の数は全部で20個強。それだけの数となるとかなりの重量感。ただでさえシェード本体が予想よりも重いのに、この重さはちょっとまずい感じ…

当たり前なんですが、物をぶら下げる場合は軽ければ軽い程負担が少なくて良いですよね。

 

うーん、どうしたものか…と悩んでいる時に視界に飛び込んできたのがこちら。

トマトなどの作物を支柱に固定する為の紐です。これなら無茶苦茶軽いし、頑丈そうだし、ロープの滑りも良さそう!安い上に大量にあるから、いくらでも失敗し放題というのもポイント高し。

 

見た目はなんだかすごく残念な感じだけど、どうせ天井付近のこんな部分見ないでしょ?というわけで気にするのはやめましょう。

こういうビニール系の素材はかなり引っ張り強度が高そうですが、念の為二回巻き付けてから結んでいます。結んだ後の余った紐は極力短くカットすると目立たなくていい感じ!

しかしながら、この時点でシェードの重さによってロープがグンニャリとしなっています。う~ん、なんだか嫌な予感…

 

全然思い描いていた感じじゃない!

早速取り付けたシェードをロープの上を滑らせて展開してみましょう。

トマト用のビニール紐は期待通りの滑りの良さで、7mも長さがあるシェードがスルスルと軽ーく展開していきます。

…あれ?

シェードがなんだかダルンダルンなんだけど…?

 

このシェードはサイズオーダーを行ったもので、寸法は2本のロープの内寸よりも10cm程狭くなるようにしています。しているはず。


※真上から見た図です。図中の茶色部分は、2つのパーゴラを示します。ロープは2つあるパーゴラを利用して張っているんですね。

つまり、わたしの予想ではこんなダルンダルンにならずに、ピシッとシャキッと真っすぐシェードが広がるはずだったんです。

しかしながら、現実は先程の写真のようにダルンダルン状態

これの原因はとても単純で、ロープがシェードの重さに耐えられずに中央に向かって伸びてしまってるから。イメージとしてはシェードにガッツリ引っ張られている感じ?

ロープの長さが7mとかなり長いことから多少の伸び・曲がりは事前に予想していたけど、まさこれ程とは!

これでは見た目がイケてなさすぎるので、なんとかしないといけません。

 

そして、さらに追い打ちをかけることに、このシェードはかなり水を弾くことが分かりました。これは結構致命的。

いや、水を弾くこと自体はいいんですよ。簡易的な雨除けになりますしね。

問題は、このようにだらしなく張られているシェードの上に雨が降ると、表面で弾かれた雨水はすべてだらしなく垂れ下がった中央部分に溜まってしまうんです。水が染み込むような素材なら雨水が溜まることなく下に滴り落ちるんでしょうが、それはそれは見事な撥水効果により立派な池が出来てしまうんです。

溜まった雨水の重量は相当なものなので、このままでは周りのパーゴラを巻き込んで倒壊しかねない!!

見た目のイケてなさも相当な問題ですが、この雨水による池問題はそれよりももっと深刻な問題。パーゴラが倒壊したらまさに大惨事。早急になんとかしないと!

 

垂れ下げるような張り方に変更

いろいろと試行錯誤を繰り返したんですが、その結果のこのようなシェードの張り方に変更しました。

元々は2本のロープの間にシェードを水平に取り付ける張り方だったんだけど、ロープは1本だけにして、そのロープから斜め下方向にぶら下げるようにシェードを取り付ける構造になりました。

 

このような張り方にするとなぜだか分からないけど、ロープの伸び・曲がりが大幅に改善。なぜだろう?すっごい不思議…。

 

それに加えて、ロープは1本物から2本に分割しました。ロープは長ければ長い程、伸びや曲がりが発生しやすくなりますからね。これにより、ロープの伸び・曲がりは更に改善。

この変更のデメリットは、シェードの折り畳んだ時に折り畳んだシェードがウッドデッキの端っこでは無く、このロープの分割部分に来てしまうこと。ロープの分割点を中心に、両側に向かってシェードを開閉することになるからです。

シェードを折り畳む時なんて恐らく台風の時くらいだから、これくらのデメリットは我慢しましょう。我慢するしかない!

 

シェードはなだらかな曲線を描いて垂れ下がっているので、雨水が溜まるようなことはありません。これで大雨の日でも安心。

 

シェードの角度は両側のパーゴラやウッドフェンスに取り付けたロープ長さを調整することで変更が可能。

今はただ結んでいるだけだけど、このロープに長さを調整するアジャスター(タープについているようなやつ)を取り付ければもっと使いやすくなるはず。今度絶対に取り付けよう。

 

梅雨明けが待ち遠しい

という感じで、なんとか開閉式のシェードが完成しました。

当初思い描いていたものとはかなり変わっちゃったけど、今の張り方の方が見た目も好みでいい感じ。まさに結果オーライ。

最初に考えていた方法ではどうしてもダルンダルンにしか張れなくて、これはヤバいぞ…と実は顔面蒼白になっていたんですが、ほんとなんとかなって、本当に良かった…。3万円強もするシェードが無駄にならなくて、本当に良かった…。

今はまだ梅雨入りしたばかりだけど、梅雨が明けたら待ちに待ったプールの季節。

ウッドデッキはプール遊びにぴったりの場所だけど、これまでは日差し対策が難しくて四苦八苦していました。しかしながら、今年はこのシェードが完成したお陰で大人も子供もより快適にプール遊びを楽しめるはず。

少し気が早いけど、今から梅雨明けが本当に楽しみですね。

サイズや材質、デザインを自分好みに選ぶことが出来るオーダータイプなら、きっとお気に入りのシェードが手に入るはず。

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