素人でもできるウッドデッキ製作

『サイプレス』を実際に使って分かった素人目線のメリット・デメリット


わたしはこれまでのウッドデッキ、ウッドフェンス製作ではサイプレスという木材を使ってきました。

一時期ソフトウッド(加工性の良い柔らかい木材)であるウエスタンレッドシダーを使用したことがあったのですが、柔らかいので傷がつきやすいし、雨が降ると水分を吸って膨らんだりしたので辞めました。せっかく高い材料費と時間を掛けて製作するウッドデッキ、少しでも長持ちして欲しいですね。

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『ウェスタンレッドシダー』を実際に使って分かった素人目線のメリット・デメリット

Contents1 ウェスタンレッドシダーってなに?2 ウッドデッキの材料では珍しいソフトウッドです3 ウェスタンレッドシダーのメリット4 ウェスタンレッドシダーのデメリット5 ウェスタンレッドシダー ...

そんなウエスタンレッドシダーの代わりに使用するようになったのが、今回ご紹介するサイプレス。安くて、加工しやすくて、そこそこ丈夫。まさに素人にうってつけの木材ですよ。

 

サイプレスって何なの?

サイプレスはウッドデッキの材料を扱うお店なら大抵ラインナップに並んでいる木材で、 豪州ヒノキと記載されていることがあります。

植物的にはヒノキ科のイトスギ属の総称で、一般的にはイトスギや西洋ヒノキと呼ばれているようです。

 

サイプレスはハードウッド?

ウッドデッキの材料となる木材を選定する際、間違いなく出てくるのがハードウッドソフトウッドという言葉。これらは木材の性質に関わる分類なんですが、ハードウッドの方が硬くて耐久性があるとされています。

そんな分類をサイプレスに当てはめると、なんとサイプレスはハードウッドに分類されたり、されなかったりするなんとも中途半端な木材。

というのもハードウッドとソフトウッドの分け方って厳密に決まってなくて、単に密度が高くて硬い木材をハードウッド、密度が低くて比較的柔らかい木材をソフトウッドと呼ぶ場合もあれば、広葉樹をハードウッド、針葉樹をソフトウッドと呼ぶ場合もあるみたい。

広葉樹と針葉樹は内部の構造が違う為、一般的には広葉樹は密度が高くて針葉樹は密度が低いのですが、サイプレスは少し変わってて針葉樹なのに密度が高い木材なのです。なので、ハードウッドと呼ばれたり呼ばれなかったりするのですね。

ウッドデッキを作る上で重要なのは広葉樹かどうかじゃなくて機能(密度・硬さ)なので、ハードウッドでいいんじゃない?というのがわたしの考えです。

 

サイプレスのメリット

サイプレスにはいろんな特徴がありますが、その中でもわたしが考えるサイプレスのメリットは、

  • 針葉樹なのにそれなりに硬い(耐久性がある)
  • ウリンなどと比較すると多少軽く、作業性が良い
  • シロアリに強い成分を含んでいる
  • 節があり、表示豊か。いかにも天然材らしい見た目
  • 比較的リーズナブルな値段

の5点。

よく加工性の良さと匂いの良さもメリットとして挙がりますが、加工性は他のハードウッド(ウリンなど)と比べて特別優れているようには感じません。切断するにも穴を開けるにも電動工具が必須なのは同じなので、違いを実感できないんですね。

匂いに関してはアロマ的なものとしても使われてるようですので一般的にはいいものなのでしょうが、わたしはちょっと苦手な匂い。屋外で使う分にはすぐ匂いは飛んで無くなるので、どちらにしろ気にする必要はありません。

 

節はいかにも天然材という感じてわたしは大好きなんですが、好き嫌いが分かれるところ。しかしながらハードウッドで節のある木材はなかなかないので、節が好き!という人にはサイプレスは魅力的な木材でしょう

わたしが考えるサイプレスの最大の利点は、ほどほどに密度が高いということ。

耐久性という点では密度が高ければ高いほどいいんでしょうけど、密度が高くなれば当然重くなります。

わたしはプロではなく正真正銘の素人。

一人で持てたり作業できるかどうかって、素人DIYでは結構重要なポイントで、比較的作業しやすい重量と耐久性を両立している点でサイプレスはかなりお気に入りです。

 

サイプレスの欠点

そんなサイプレスですが、実際に使用してみて感じた一番の欠点は経年による木材の割れ

このサイプレス、施工直後と比較すると1年程経過した後では明らかに木材が収縮します。

天然素材だし、大幅に寸法が変わるわけでもないのでこの収縮自体はそれ程問題無いのですが、収縮と合わせて発生する割れがなんとも厄介。割れた部分は硬く、鋭利なので子供を裸足で歩かせるのはなかなか躊躇します。

この程度の縦割れはかなり頻発します。

 

最も警戒しなきゃいけないのはこういう剥がれるように割れてくる部分。かなり鋭利で、大人の皮膚でも明らかに痛いです。

これまでの経験上、薄い木材の端っこ部分と、節付近に割れが発生しやすいように感じます。発生しやすい、というだけで基本的にはどこでも割れは発生しますが・・・

こうなってしまうと補修はなかなか難しく、一番手っ取り早いのは該当箇所を丸ごと交換してしまう方法。

でもそれって費用的にも痛いですし、サイプレスのメリットの一つである比較的安価という点を台無しにしてしまいますよね。

なので、この割れというのはかなり致命的と言えます。

 

まとめ:使い方によっては便利な木材

というわけで、サイプレスは素人DIYではいろいろとメリットがある木材なんですが、一方でそれらを台無しにする割れというデメリットがあることが実際に使ってみてわかりました。

しかしながら適度な耐久性一人で作業できる程度の重量ハードウッドの中では安価な値段といったメリットは素人DIYでは捨てがたいので、わたしは使う場所を限定して好んで使っています。

 

例えば、ウッドデッキの構造材の根太や根がらみに使ってます。これらの場所は普段手や足が触れる場所ではないので、割れによる怪我を気にする必要はありません。

 

また、フェンス支柱のような角材だとそもそも割れが発生しにくいように感じます。角材は樹種問わず結構高価なんで、コストダウン目的で使うのも良いですね。

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