最近の住宅では吹き抜けが人気なのだとか。
いいですよね、吹き抜け。
開放感がアップする程度しか吹き抜けのメリットを知らなかったわたしですが、そんなわたしでも開放感に憧れて吹き抜けを家に設けたのはもう随分前の話。そうして実際に吹き抜けのある住宅に住んでみて感じたのは、吹き抜けによる開放感はやっぱり抜群で、雰囲気は最高ってこと。でも、メリットは本当にそれだけ。
逆にデメリットはいろいろありますよ。
例えば開放感たっぷりな吹き抜けであるほど、音も開放的になるってこと。これは違うフロアにいる家族とのコミュニケーションがとりやすいって感じでメリットと捉える人もおられるでしょうが、わたしには家族に聞かれたくないような電話がし辛いといったデメリットに感じます。特に現在はテレワークの機会も増えましたから。また、子供がお年頃になったら、わたし以上に嫌がりそうだなぁ。
でもそのようなことが本当に些細なことに感じるくらい、もっと大きなデメリットがあるんです。それが、夏めっちゃ暑くなるってこと。吹き抜け部分の2階部分はまじ暑いです。ほんとうに、暑いです。
それを改善するには2階部分にシーリングファンやエアコンを取り付けるしかいないのですが、そんなの我が家にはどちらもない!!今回の作業はそんな”吹き抜け部分の灼熱問題”を解決しようってわけです。
今回の作業
どんな作業? : 吹き抜けへのサーキュレーターの設置
使うもの : サーキュレーターなど
必要な費用 : 10,000円程度
肉体行使度 : ★☆☆☆☆(1)設置場所はほぼ既存の棚を利用した為
言いたいこと : サーキュレーターは予想以上に効果抜群!最適な設置方法は住宅の形状次第だと思うので、いろいろ試してみよう
吹き抜けは暑い!
我が家には吹き抜けがあるんですが、吹き抜けの2階部分ってまじ暑いんですよね。その2階部分がわたしのPCデスクになっているもんだから、夏場は汗をダラダラ流しながらPCに向かっています。暑いー、まじ暑いー!
空気って思っている以上に全然動かなくって、いくら1階でエアコンをガンガンにかけても、その冷たい空気は絶対に2階まではやってきません。冷えた空気は重たく、暑い空気は軽いからです。その結果、びっくりするくらい1階部分と2階部分で空気の温度が違うようになるんですね。
その為、吹き抜けでは一般的にはシーリングファンっていう上下に空気を撹拌するためのファンを取り付けるわけなんです。あの、天井でクルクル回っているお洒落な感じのやつね。でも、そんなファンの重要性なんて全く知らず、あれはただのお洒落な飾り程度だと思っていたわたしは、当然家を作る時に取り付けておりません。住宅メーカーも教えてくれればよかったのに…。
このシーリングファンは後から取り付けようとすると、吹き抜け部分に足場を組み、壁紙を剥がし、その内側のボードも外して配線する必要があります。つまり超大掛かりで、お金もかかり、現実的ではありません。これから吹き抜けのある住宅を作ろうと考えている人は、絶対にシーリングファンは設置しておきましょう。
そうだサーキュレーターを設置しよう
シーリングファンをうっかり取り付け忘れた住宅において、この”吹き抜けの2階部分暑い問題”を解決する手段は二つあって、一つ目は2階部分にエアコンを取り付けること。そして二つ目はシーリングファンの代わりとなる設備で空気を撹拌してやること。2階部分にエアコンを取り付けるのもいろいろと面倒で手間がかかるし、何よりも見た目的にちょっとないかな~って感じたので、今回は二つ目の方法で解決を図りましょう。
というわけで、早速買ってきましたのがこちらの無印良品製のサーキュレーター。
完全に衝動買いで、お値段は5,000円くらい。最近ではデザイン性のよいものや、首振り機能がついたものなどいろいろありますから、本当はじっくり選びたかったところ。でも、とにかく一刻も早く欲しかったのです。暑さに負けた…
サーキュレーターと扇風機はどちらも風を起こす家電ですが、扇風機は風の心地よさを重視している一方で、サーキュレーターは空気の撹拌能力を重視しています。なので、1階の空気を無理矢理2階にまで上げたいという今回の目的では断然サーキュレーターが適しているはず。
サーキュレーターの設置作業
それでは早速サーキュレーターを設置しましょう。
一番簡単なのはコンセントを差して、床に置くだけ。それでもある程度は1階の空気を2階にまで運んでくれるでしょうが、サーキュレーターを床に置くのって邪魔ですよね。見た目もイマイチ。そして、より2階に近い1階の天井付近に設置した方がより力強く1階の空気を2階に運んでくれるはず。
というわけで、少し手間をかけてサーキュレーターの設置場所にこだわってみましょう。
着目したのはこちら。以前に2×4とラブリコ、そしてロイヤル金具で製作した棚板調整式の壁面棚です。こいつを利用すればサーキュレーターをすっきりと天井付近に設置できるんじゃね?
まず用意したのは棚板として使用するSPFの1×10材。2バイを使うと見た目がすっごく重たくなるから、棚板はやっぱり1バイ材に限りますね。
ところで、安価なSPF材といえども、これくらい幅広な寸法になると結構いいお値段がするんですよね。コスパを重視するのならば、1×4材を繋ぎ合わせて板を作った方が絶対に安いです。手間は掛かりますけどね。
切っただけだといかにも”板”って感じでDIY感がでてあまり好きじゃないので、トリマーとボーズ面ビットで面取りしておきましょう。加工時の音は本当にうるさくて嫌になるけど、簡単に雰囲気を変えることができる便利な方法です。
ボーズ面ビットといってもいろんなサイズがありますが、わたしは29mmを愛用しています。これくらのサイズが一番自然な感じに仕上がるような気がします。
ほら?ボーズ面ビットで削ることでなんだか見た目も軽くなったし、DIY感も少し薄れたでしょ?
裏側にはガチャ柱に固定する為の棚板受けを取り付け。ロイヤル金具の棚受けは棚板への取り付け位置を決めるのが少々面倒臭いのがデメリットなのですが、既に製作済みの棚板があればそれに合わせるだけで簡単に位置決めすることができます。公式で、柱のピッチが何mmのときは、この場所に棚板を取り付けましょうっていう寸法図を公開してくれれば、より一層便利だと思うのですがいかがでしょうか?ロイヤル金具さん!
棚板の取り付けネジはナメやすいので、できれば一般的な手締めのドライバーで締めましょう。ついつい電動工具ばっかり使ってしまいますが、やっぱり繊細な作業は断然手作業の方がやりやすいです。
こんな感じでサーキュレーターを棚板の上に設置するわけですが、このままだとちょっとの地震なんかで重たいサーキュレーターが落下してしまいそう。危ないし、サーキュレーターも破損してしまうでしょうから、落下防止対策も追加しておきましょう。
用意したのは太さ1.5mm程のワイヤー。自転車のブレーキワイヤーの切れ端だったと思うけど、汎用ワイヤーなら大抵のホームセンターで切り売り販売されていますから、似たようなものは簡単に入手できるはず。
ワイヤーをサーキュレーターと棚柱に通し、それぞれの端っこをスリーブで圧着固定してやれば、目立たない落下防止対策の完成です。
完成!これで吹き抜けの暑さも解決
というわけで、こちらがサーキュレーターを設置した様子。1階の天井付近ギリギリで、2階の吹き抜けに向かって1階の冷たい空気を送り込むようなイメージで設置しています。
こんなので効果あるのかな?って正直半信半疑でしたが、効果は予想を遥かに上回るもの。流石にすぐに涼しくなるわけじゃないけど、じんわりと、しかしながら確実に1階部分の冷たい空気を2階にまで届けてくれます。風量が強いぶん、もしかすると一般的なシーリングファンよりも効果が高いんじゃないでしょうか?その代わり、音も激しいですが…。
サーキュレーターは天井付近の高い場所に設置されていますが、コンセント部分に後付けのスイッチをかましているので、低い場所で簡単にオン・オフすることが可能です。これ、むっちゃ便利!
高い場所に棚板を設置したついでに、遊び心で豚さんの風鈴を取り付け。こうやって気軽にネジを打ち込める点も、DIYで作った木製家具ならではのメリット。近年は猛暑ばかりで窓を開ける機会が減ったけど、窓を開けて風が流れ込めば夏らしい涼しい音を出してくれるはず。
というわけで、本日は吹き抜けへのサーキュレーターの設置作業でした。
吹き抜けの2階部分は夏場本当に暑くなりますが、市販のサーキュレーターを設置することで、あまり費用をかけずとも十分快適にすることが可能です。それぞれの住宅に応じた工夫を行えば、サーキュレーターを極力目立たないようにしたり、より効果を高めるようにできるはず。わたしのようにシーリングファンをつけ忘れて暑さに困っておられる方は、是非とも挑戦してみてはいかがでしょうか?