素人でもできるウッドデッキ製作

DIYで木材を縦方向(長手方向)に綺麗に切断する方法


わたしはウッドデッキやウッドフェンスの製作では断面寸法が38mm×90mmや90mm×90mmの木材を使うことが多いんですが、用途によってはもうちょっと細い(幅の狭い)木材が欲しいな…って思うこと、ありますよね?

一応45mm×45mmの角材なんかも流通しているみたいですが、それでもちょっと太すぎるんですよね。ハードウッドなら35mm×35mmくらいの寸法の木材でも十分って場合が、わたしの場合結構多くあるんです。

そんな感じでちょうどよい寸法の木材が売っていなかったり手元に無い場合は、自分でカットして目的とする寸法の木材を作るという選択肢があります。その場合に必須となるのが木材を縦方向(長手方向)に綺麗に切断する技術

これは結構難しくてわたしも苦手意識があるのですが、出来れば何かと便利な技術でもあります。本日はそんなDIYで木材を縦方向にカットする方法についてご紹介します。

 

木材を縦方向に切断するってどういうこと?

そもそも、木材を縦方向(長手方向)に切断するってどういうこと?って思われる方もおられるでしょう。

具体例を挙げますと、

これは断面寸法38mm×90mmのサイプレス材なんですが、これを……

こんな感じで切断するってこと!

これは中央で均等に切断し、断面寸法38mm×45mm弱の木材2本に分割した例です。わたしはこの寸法に加工した木材をよく使用します。

 

例えば、こちらはウッドフェンスの補強材として使用している例。

機能的にはもちろん加工前の38mm×90mmの木材を使っても全く問題無いんだけど、必要以上に太い木材を使用すると見た目が重々しくなっちゃうし、なにより材料代がかさみます。半分にカットすることができれば見た目も軽やかになるし、材料代も半分になるぜ!やった!

 

こちらはウッドデッキの床板を細く切断して、母屋との間をぴったり埋めた例。

DIYを進めていくとどうしてもこのような現物合わせが必要な場面に遭遇しちゃうんですよね。

 

使用する道具は丸ノコ

木材を縦方向にカットするのに使用する道具ですが、王道の方法はテーブルソーでの加工……なのでしょうか?いや、多分そうなんだろうけど、わたしはテーブルソーを持っていないから良く分からないのです。

というのも、テーブルソーってそこそこの価格がすることに加え、設置するのに結構なスペースを要するのがDIYにおいてはあまりに致命的な設備なのです。わたしの場合とてもじゃないけど設置するスペースがありませんから、今後購入することもないでしょう。

テーブルソーは丸ノコ盤とも呼ばれているみたいですね。あったらとても便利そうなのは間違いないんだけど、ちょっとハードルが高すぎます。

そこで代わりに使用するのがこちらの丸ノコ

丸ノコは、いかにもデンジャラスそうな金属製の刃が高速回転する怖~い道具。

わたしは手持ちの道具の中でもこれが最も使いたくない道具なのですが、こいつがないと木材を縦方向に上手く切断出来ないし、ボード類の切断も出来ません。なんだかんだで必要不可欠な道具なのです。切断道具としてメジャーな道具なのも、納得。

ちなみに、木材を縦方向に切断するだけならジグソーでもバンドソーでも出来ないことはありません。しかしながら、それらの道具は比較的安全な代わりに直線を綺麗にカットすることが非常に難しいのです。刃がしなりやすいので、長い距離を切断しているとどうしても途中で切断面が荒れたり曲がったりしてしまうんですね。

簡単に、そして綺麗に切断するには剛性が高い丸ノコの刃が必要不可欠なのです(テーブルソーの刃も丸ノコの刃ですしね)。

 

縦方向に木材をカットする方法

丸ノコを使って木材を縦方向に切断する方法ですが、アレコレ言葉で説明するよりも実際の作業の様子を見て頂いた方が分かりやすいでしょう。

こちらがわたしが行っている方法。

ポイントとなるのは、丸ノコの進行方向右側にガイドとなる木材をがっしりとクランプで固定している点。

ガイドとなる木材を進行方向右側に設置している理由は、丸ノコの右側には何も突起がないから。多くの機種では丸ノコの左側にはモーターがくっついているので、進行方向左側にはこのようなガイドを設置することが困難なのです。

このガイドの設置方法についてもう少し詳しく見てみましょう。

このガイドは、

(B)ガイド木材①

(C)ガイド木材②

(D)土台

の三つの木材から構成されています。

(D)の土台木材は何でもOK。丸ノコの刃の跡がガッツリとつくので、消耗品扱いです。安価な2×4材なんかが良いでしょう。

重要なのは(B)(C)のガイド木材。(C)のガイド木材②は切断を行う切断対象物と同じ厚みじゃないとダメだし、(B)のガイド木材①は曲がりのある木材は絶対NGです。実際のところ、ある程度の曲がりはクランプで修正出来ちゃいますけどね。

木材の寸法によっては加工対象物を固定するのがスペース的に厳しい場合もあるけど、切断時の精度を高めるにはこれらの木材を出来るだけしっかりと土台に固定する必要があります。固定の仕方はその時々で異なりますから、いろいろ試行錯誤してみましょう。

 

(B)のガイド木材①の位置で切断位置の調整を行いますから、その為の準備は念入りに。

さしがねでどの位置にガイド木材を固定すればよいのかしっかりと計測し、

切断する木材のどの位置でも同じ数値になるようにしっかりと調整しましょう。

ガイド木材に曲がりがあったら間違いなくこの時に気付くことが出来るはず。面倒臭がらないのが成功の秘訣ですね。

 

こちらは以前やってしまった失敗例。

なんだかアルミ材をガイドにした方が精度が高そうに思えて試してみましたが、結果としてその成功率はとても低かったです。アルミ材の剛性って意外と低くて、簡単に言うと途中でグニャっと曲がってしまうのです。ガイドが曲がると、当然真っ直ぐ切断出来ません。また、このようなクリップ式のクランプも貧弱ですぐズレてしまいます。ズレてしまうと、当然真っ直ぐ切断出来ません。

他にもいろいろ試しましたが、結局木材をガイドに使用するのが剛性面でも手軽さでも最も良いという結論に達しています。そして、クランプはガッシリと固定できるねじ込み式(C型クランプとかF型クランプ)を絶対使いましょう。

 

慣れれば斜めカットも出来るよ!

今回ご紹介した木材を縦方向で切断する方法ですが、慣れればいろいろと応用が利きます。

例えば、丸ノコって大抵はこのようにベースプレートに角度を付ける機能が備わっているじゃないですか?この機能を組み合わせれば、

こんな感じで切断面が斜めの長い木材を作ることが出来ます。これはウッドフェンスに角度を付ける為の支柱に使いました。

このようにDIYではいろいろと使い勝手が良い技術ですので、是非挑戦してみてはいかがでしょうか。なお、丸ノコは怪我をしやすい危険な道具でもありますので、くれぐれも注意して作業してくださいね。

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