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わたしはこれまで何度もご紹介しております通り、ミラーレス一眼カメラであるパナソニックのG9PROを使い、子供の動画を4Kで撮影しております。
パナソニックにはGHシリーズという動画撮影に特化したカメラもありますが、今のところわたしはG9PROで特に不満は感じていません。G9PROの動画撮影機能には連続撮影時間の制限がありますが、そこに不満を感じるまではGH5は不要かなぁって感じです。GH5は機能が多すぎるし、使いこなせる気が全くしません…。
さて話は戻りましてミラーレス一眼での動画撮影ですが、最近4Kで撮影する意味ってあるのかな?って疑問に思うようになってきました。
本日は4Kでの動画撮影のメリット・デメリットについて考えてみましょう。
そもそも4Kとはなによ?
まずその前に4Kについておさらい。
4Kとは解像度、つまり映像を何個の点で記録・表示するかという数値のことでで、映像を表示する為の点の数(画素数)が横方向(画面の長い方)に約4000個って意味。正確には3840x2160の画素数の映像のことです。
なので、動画撮影する機材が違っても…そう、例えばiphoneでもGoProでも業務用のどでかいカメラでも、映像の画素数が同じならどれも全て4K動画なんです。
しかしながら、同じ4K動画でも、その質は機材によって異なります。
カメラやビデオカメラは撮影素子というセンサーで受け取った光を記録する機械ですが、そのセンサーが大きい程、写真や映像の質は良くなるというのが一般的な考え。ノイズが乗りにくくなったり、色の階調も豊かになるのです。そうじゃなきゃプロはあんなでっかい機材なんて使わないでしょ?
一方で、センサーサイズが大きいほど連続撮影をする為の機械的なハードルは高いようです。
4K 60fps(1秒間につき60コマの4K動画)は今やiphoneでも撮影出来ますが、センサーの大きな一眼カメラではまだまだ4K 30fps(1秒間につき30コマの4K動画)が主流の様子。4K 60fpsが可能な機材は限られているし、可能だったとしても撮影可能時間が非常に短いんですよね。
機種 | 連続撮影時間(60fps) | 連続撮影時間(30fps) |
富士フイルムX-T3 | 20分 | 30分 |
富士フイルムX-H1 | - | 15分 |
パナソニックG9PRO | 10分 | 30分 |
パナソニックGH5 | 無制限 | 無制限 |
パナソニックS1 | 30分 | 無制限 |
ソニーα7Ⅲ | - | 30分 |
キャノン EOS R | - | 30分(25fps) |
この表には無いけど、パナソニックの最新機種であるS1Hなんてセンサーがでっかいフルサイズフレーム機なのに、4K 60fps動画を時間無制限で撮影出来ます。それどころか、6K動画まで撮影出来ちゃいます。その代わり、お値段も凄まじいのですが…。パパ・ママカメラマンには少しばかりハードルが高すぎます。
60fpsは30fpsよりもすごいの?
4K動画の話からは少し逸れちゃいますが、60fpsと30fpsってどちらの方が映像全体として綺麗なのでしょうか?
60fpsは一秒間に60コマ、30fpsは一秒間に30コマの映像ですから、前者の方が滑らかな映像にはなるのは間違いありません。
しかしながら、映像の質って滑らかさが全てじゃないし、きめ細かさとか発色の良さなんかもその要素ですよね。そして、滑らかさはきめ細かさと同様、発色の良さとは相反する要素なんです。
60fpsで映像を撮るにはシャッタースピードを1/60以上にする必要があり、これは撮影環境次第では結構厳しい条件のように感じます。明るい場所ならよいけど、そうじゃないならISOを上げることになり、映像にノイズが生じやすくなります。結果、映像は滑らかにはなるものの、その映像の質はザラザラに低下する恐れがあるってわけ。
ちなみに、わたしは暗い場所での撮影が多く、また撮影機材も高感度耐性が低いマイクフォーサーズなので、30fpsが基本。撮影可能時間も長いしね。
4K動画のメリット
4K動画について、まずはそのメリットについて考えてみましょう。しかしながら、考えるもなにもメリットは一つだけなんですよね…。
映像が綺麗
4K動画は画素数が多いのですから、全く同じ機材で撮影したフルHDなどの動画と比較すると間違いなく美しい映像になります。これは当たり前。
4K動画と一言でいっても撮影した機材によってその映像は全然異うというのは先程ご説明した通りで、もしかするとiphoneで撮影した4K 60fpsの動画が、他の機材で撮影したフルHD 30fpsの動画よりも綺麗じゃない!・・・ってことは十分あり得るかもしれません。
しかしながら、同じ機材であれば、わざわざ4KではなくフルHDなどの画質を選択する意味は、映像の質という観点だけでみれば特にないと思います。
4K動画のデメリット
動画の容量がデカい
これはもう説明するまでもありませんが、むっちゃデカいです。30fpsの20分程度の映像で14GBくらい?60fpsだとマッハでストレージが消費されちゃいそう。
3840x2160の映像と1920×1080の映像とでは記録する必要がある画素の数が全然違うのですから、これは当たり前のことですよね。
HDDの容量当たりの価格はますます低下していっていますが、そうは言ってもストレージは無料じゃないんですから、データ容量の肥大化は大きな問題です。データ容量が大きくなればなるほど、お金も掛かるしバックアップの手間も増加しちゃうのです。
動画編集が大変
動画の容量が大きいことに関係しますが、それにより動画編集にもそれなりの機材が必要となります。とはいうものの別に何十万もするようなパソコンが必要というわけなく、そこそこの性能のCPUがあれば十分可能ですよ。
わたしの場合はintelのcorei5-8400を使用しています。メモリーも8GBだし、動画を格納しているストレージもHDD。それでも特に不自由なく4K動画の編集は出来ていますよ。
光学メディア化が難しい
わたし的にはこれがあまりにも痛すぎるデメリット。
わたしは撮影した動画をHDDに保存するだけではなく、編集して光学メディア化しています。ディスクに焼いておいたら万が一の時のバックアップにもなるし、何よりも家族や友人に配ることが出来ますからね。
ところが、4K動画をDVDや光学メディアにテレビで見れるような形式(メニューとかあるような形式)で記録することはまだまだ難しいのです。
そもそも容量に関わらずDVDは720×480までの、ブルーレイ・ディスクは1920×1080までの映像にしか対応していません。知ってました?データとしての記録ならそんな制限ないのに…
わたしは動画編集ソフトはサイバーリンクのPowerDirector16を使っているけど、画像の1920×1080がディスク作成時の最大画質。
最近では4K動画まで対応した新しい規格のブルーレイ・ディスクも登場したり、4K動画をブルーレイ・ディスクに書き込めるブルーレイ・レコーダーも出てきたようですが、mp4のデータ形式でしか書き込めなかったりするなど、まだまだ普及には程遠い様子?
正直、各メーカーともに何が出来るかはっきり書いてくれないから、よく分かりません!
現状、わたしには4Kの恩恵があまりない?
というわけで、現状4Kで撮影した動画を確実に楽しむのは、4K対応のテレビに直接撮影機材を接続するか、パソコンで見るといった方法に限られるでしょう。
なので、わたしのように光学メディア化したい!っていう人にとっては、4Kってストレージの容量を圧迫する割に、あまりメリットがなかったりします。
フルHD(1920×1080)で光学メディア化するなら、最初っからフルHDでいいんじゃないの?ってわけ。
もちろん、将来的には4Kが普及して光学メディアに簡単に書き込めるようになるかもしれないし、そんな時代に備えて4K動画でデータを残すというのも当たり前の考えでしょう。
しかしながら、そもそも光学メディア自体が時代遅れになりつつありますので、本当にそんな時代が来てくれるのか…。
光学メディア好きとしては、4Kとは言わず6K、8K対応の光学メディアを開発、普及して欲しいものですね。