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どうもこんにちは。きんちゃんです。
オールドレンズっていいですよね。楽しいですよね。
金属感たっぷりの質感。アナログな操作感。そしてレトロな写り…そう、オールドレンズには最新のレンズでは味わえない魅力がたっぷり。
本日はそんなオールドレンズをもっと楽しく出来る便利な道具、ヘリコイド付きマウントアダプターについてご紹介します。
オールドレンズは楽しい!
わたしにとってカメラというものは子供や家族、DIY作業を美しく記録する為の道具です。道具なので、便利であるにこしたことはないし、楽しさよりも使い勝手の方がもちろん重要。
その考えは昔から今に至るまでずーっと変わってなくて、なのでわたしのメインのカメラはずーっとPanasonic製のカメラ。とにかく、機能と操作性…つまり使い勝手がわたしにとってNo.1なんです。
そんな考えのわたしですが、HELIOS-44-2というオールドレンズやFUJIFILMのカメラと出会ってからというもの、少しだけですが撮影作業そのものを楽しむことが増えてきました。
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『HELIOS-44-2』レビュー!ぐるぐるボケが楽しいロシアンレンズ
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もちろん、便利とは程遠い使い心地なので家族の記録などの重要な機会には絶対使えないけどね。
このHELIOS-44-2という旧ソビエト製のレンズは”グルグルボケ”という、わたしのような素人でもとても分かりやすい特徴があるレンズ。撮影するのが楽しくて、ついつい持ち出してしまう魅力があります。
ほら、このイチゴの写真。イチゴの周りの地面が渦を巻いてるでしょ?これが”グルグルボケ”。
オールドレンズであるHELIOS-44-2は当然マニュアルフォーカス。日常で使うには不便すぎるけど、お庭の植物を撮影する時は好きなだけ時間を掛けることが出来るのでマニュアルフォーカスも苦になりません。むしろ、FUJIFILMのミラーレスカメラのレトロな操作感と合わさることで撮影の楽しさが一層高まるばかり。
そんなわけで、最近はお庭やDIYの作業記録の写真はFUJIFILM X-E3とオールドレンズ HELIOS-44-2の組み合わせで撮影することが多いです。
HELIOS寄れない問題
そんなお気に入りのHELIOS-44-2にも弱点があって…いや、弱点だらけなんだけど、特に気になるのが寄れない(接写出来ない)ということ。
HELIOS-44-2は最短でも40〜50cm程度までしか寄れないんです。
これではお庭の植物をクローズアップしたような撮影が出来ません。
これは別にオールドレンズだからというわけじゃなくて、焦点距離50mmくらいのレンズなら普通のことかもしれません。
オールドレンズにも接写が可能なマクロレンズはありますが、高価なので今回のような用途でわざわざ購入するのもなぁ…。何よりもHELIOS-44-2の写りが好きでわざわざ使ってるのに、マクロ撮影したいからって違うレンズにしたら本末転倒。
どうにかしてこの味わいのまま接写出来ないものか…。
オールドレンズでも寄れる!ヘリコイド付きマウントアダプター
そんなHELIOS寄れない問題を解決してくれるナイスな道具が、このヘリコイド付きマウントアダプター。
このヘリコイド付きマウントアダプターというのは、マウントアダプターの一種です。
オールドレンズのマウントは当然、現在のカメラのレンズマウントは異なります。なので、その形状を合わせる為と、フランジバック(レンズとセンサーとの距離)を調整する為にマウントアダプターを間に装着する必要があります。
このヘリコイド付きマウントアダプターは、そんなマウントアダプターに接写機能を組み込んだもの。
取り付け方法は一般なマウントアダプターと一緒。
このようにカメラにヘリコイド付きマウントアダプターを装着することで、
簡単にオールドレンズであるHELIOS-44-2が装着出来るってわけ!
わたしが愛用しているヘリコイド付きマウントアダプターはカメラ側がFUJIFILM Xマウント、レンズ側がM42マウント。これで、FUJIFILM X-E1やX-E3に各種オールドレンズを取り付けています。
クラシカルな見た目のオールドレンズには、クラシカルな見た目のFUJIFILMのカメラが相性抜群。
さて、ここまでなら普通のマウントアダプターと一緒。ヘリコイド付きマウントアダプターならではの特徴はここから。
ヘリコイド付きマウントアダプターにはこのように指で回すリングが付いており、これを反時計回りに回すと…
伸びたー!!
そう、このヘリコイド付きマウントアダプターはレンズの位置を無段階でカメラから遠ざけることが出来るマウントアダプターなんです。
細かい理屈を抜きにして、レンズがカメラから遠くなるとピントの合う距離が縮まるんです。つまり、近くのものを撮影出来るってわけ。
昔からレンズとカメラの間にスペーサーと取り付けることで接写が可能となる"マクロリング(接写リング、エクステンションチューブ)"なるものがありましたが、それを可変式にして組み込んだものですね。
見た目とは裏腹に結構伸びます。すんごい伸びます。
使い方は特に決まってるわけじゃないと思いますが、わたしはレンズ側のフォーカスリングを最短距離(m)にしておいて、ヘリコイド付きマウントアダプターのリングを第2のフォーカスリングのように使ってピント合わせをしています。
こちらがわたしが購入したPixcoのヘリコイド付きマウントアダプター。Pixcoって"バシュポ"って読むらしい。激安な代わりに、異国情緒を感じる雰囲気の作りです。中国のメーカーさんらしいですね。
こんな写真が撮れます
このブログで度々載せている芝生のアップ写真。これはいつもヘリコイド付きマウントアダプターを使って撮影しています。もちろん、トリミングのようなデジタル的な拡大はしていません。
オールドレンズらしい優しい雰囲気の写りが大好き。
こちらは栽培で苦戦中のイチゴ。
こちらもイチゴ。
こちらの写真はヘリコイドをだいたい半分ほど伸ばした状態で撮影しました。絞り開放で撮影しているので、接写でもHELIOS-44-2らしいグルグルボケが出ています。
先程と同じ位置からヘリコイドを目一杯伸ばしたらここまで近づくことが出来ました。開花前のイチゴの花がどアップ。ここまでアップに出来たらまるでマクロレンズのようですね。
こちらもヘリコイドを目一杯伸ばした状態で撮影。ブルーベリーの新芽です。
絞り開放でここまでアップになるととにかくピント合わせがシビアだし、手振れの影響もすごいです。こういう撮影には三脚を使った方が絶対楽チン。
もちろん絞りを絞り込めば被写界深度が深くなってピント合わせも更に楽になるんだろうけど、やっぱりHELIOS-44-2を使っていると、ついつい絞り開放にしたくなっちゃうんだよなぁ。
ヘリコイド付きマウントアダプターのデメリット
さて、わたしはかなりお気に入りのヘリコイド付きマウントアダプターですが、残念ながら多少のデメリットもあります。
かさばる、重い
ヘリコイド機構を組み込んでいる為、見た目が野暮ったいです。しかも、重い。普通のマウントアダプターの2〜3倍くらいありそう。
美しい見た目のX-E3の外観を激しく損なっているので、実はあんまり装着したくない。便利だからそれでも使うけどね。
油ギッシュ
ヘリコイドを伸ばすと油が凄いんです。
ヘリコイドには必ず潤滑油が必要なので、これは仕方が無いのかもしれません。もしくは、製造時に塗りすぎているだけなのかもしれません。
今まで何度も拭き取ろうか悩みましたが、必要なものだったら困るので結局そのまんま。
うっかり手で触ったら油べっとりになるので、これは困った問題です。
リングの回転方法がレンズと逆
これはレンズ次第なんだけど、レンズのフォーカスリングとヘリコイド付きマウントアダプターのリングの回転方向が逆方向になることがあります。HELIOS-44-2がまさにそう。
フォーカスリングが2つに増えて、その回転方向が逆っていうのは少し悩ましい問題。
とはいうもののどちらのリングも最近のカメラの電子式リングのように回転方向を変更出来るわけもないので、我慢するしかないですね。
カメラへの装着がシブい(キツイ)
これはわたしが購入したPixcoのヘリコイド付きマウントアダプターだけの話かもしれないけど、カメラへの装着がシブい(キツイ)です。傷がつくとかそういう明らかな不具合は無いけど、なんだかとってもカメラに悪いことをしている気分になります。
そもそも、ヘリコイド付きマウントアダプターに純正のレンズリアキャップが装着できない(物理的につかない)時点で、何かおかしい…
激安中国メーカー品なので設計が適当なのか?と思わず疑わずにはいられないのですが、なぜだかシブいのはX-E3だけで、X-E1には何の問題も無くスッと付きます。というか、X-E3はそもそも純正レンズでも結構取り付けがシブいので、なんだかもう訳が分かんなくなってきちゃうよ。
それでもヘリコイド付きマウントアダプターはおススメ!
いろいろデメリットもあるヘリコイド付きマウントアダプターですが、普段はただのマウントアダプターなのに、いざとなればすぐに接写できるというのはとても便利。
実はわたしはヘリコイドアダプターを購入する際、欲しくて買ったわけじゃないんです。
オールドレンズを装着する為にマウントアダプターが必要だけど、どうせ購入するならオマケ機能があった方が楽しそうだなぁ、というなんてことない理由です。
それなのに今となってはもう手放せない程愛用中。この便利さは使ってみないと分かりません!
オールドレンズとヘリコイド付きマウントアダプターの組み合わせは、最新のレンズでは撮影出来ない写真を撮ることが出来ます。
レトロな雰囲気の写真や物撮りが好きな方には、是非おススメですよ。