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『Re:CLEAN ドライボックス RC-21L』レビュー!シンプル・コンパクト・安価な防湿庫


みなさまはカメラやレンズをどうやって保管していますか?

わたしの場合、カメラは子供の成長記録が一番の用途ですので、すぐに撮影出来るようにカメラは机の上に出しっ放しでした。

それってカメラが趣味の人からしたらちょっとアレな保管方法のようですが、わたしの周囲で小さいお子様がいる家庭ではそういう保管方法が多いようです。というか、カメラが趣味じゃない普通の人は、レンズがカビやすいとか、防湿庫なんてものがあるなんて知らないんじゃないでしょうか。

そんなカメラもレンズもそこら辺に出しっ放し派のわたしでしたが、高価なレンズも増えてきたので防湿庫なるものを購入しました。

本日はわたしが購入した防湿庫『Re:CLEAN ドライボックス RC-21L』のレビューです。

 

防湿庫って必要なの?

兼ねてからわたしには疑問がありました。それは「そもそも防湿庫って必要なの?」

防湿庫っていうのは、カメラ等を保管する為の湿度調整機能のついた収納庫のことです。

湿度が高いとレンズにカビが生えるとみたい。これまで10年以上机の上にレンズは出しっぱなしだったし、ろくにクリーニングもしたことがなかったけど、確かにインターネット上にはカビが生えた画像もたくさんアップされています。レンズにカビが生えると、写真が曇って台無しになるみたい。

でも、一眼レフ、ミラーレス一眼、デジカメなんて、今時そんな珍しいものじゃありません。子供が産まれるからCanonのEOS kissとかOLYMPUSのPENを買った!なんて話はいくらでも聞きますし、カメラはもはや趣味の物というよりかは、家電のようなものです。

カメラがそんなメジャーなものになっている一方で、機材がカビないように保管する防湿庫は決してメジャーなものではなさそうです。

だってほら、普通の街の家電量販店の店頭に並んでいないでしょ?防湿庫。そのことからも、カメラ類に必須の設備というわけじゃなさそう。そんなに簡単にレンズにカビが生えるのなら、世の一般ユーザーはもっと神経質になってるし、防湿庫もカメラコーナーに必ず並んでますって。

でもそうじゃないってことはレンズはそう簡単にカビるもんじゃないし、防湿庫なんかは神経質な人や一部のマニアが買うもので、普通の人には不要なものなんでしょ?

って考えてました。少し前までは。

 

パナライカ12-60mmがわたしを変えた!

そんな防湿庫なんて要らんでしょ、意味ないでしょ派のわたしでしたが、奮発して購入したパナライカ12-60mmのせいでコロリと意見が変わりました。パナライカ12-60mmは定価12万5千円、実売価格で9万円程度の高級ズームレンズです。

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いや、カメラが趣味の人からしたらそんなに高くないのは分かります。でも、わたしのように「カメラはあくまでも家電の一つ」という認識のユーザー層にとって、たかだかレンズ一本でこのお値段は高すぎ!もう、正気の沙汰ではありません。

こんな分不相応なレンズを買ってしまったもんだから、万が一カビでも生えちゃったら…と思うと夜も眠れない!

そんな時にふと思い出したのが、防湿庫という存在。実際にカビが生えるのかどうかわからないけど、防湿庫を買えば安心が買えることに気が付いたのです。

安心料として考えれば、ベラボーに高いものでもないですしね。

 

『Re:CLEAN 21L』のレビュー

コロッと防湿庫派になってしまったわたしが購入したのが、『Re:CLEAN 21L』。

理由は、サイズとお値段。

あまり防湿庫で場所を取られるのが嫌だったので、一番小さいやつを選びました。全ての機材を入れたい訳じゃなく、パナライカ12-60mmとかLUMIX G 7-14mmのような一部の高いレンズが入ればいいのです。

インテリアの一部になるんだからお洒落なやつが欲しかったんですが、残念ながら防湿庫って各社似たり寄ったりなデザイン。白色とか赤色とかもありますが、基本的には黒色の金属製のボディに、強化ガラスのドアが付いているデザイン。デザインで選びたいけど、そんな選択肢はないみたい。

ちなみに、今回購入したタイプは21Lの容量なんですが、容量21Lで防湿庫を探すと全く同じような物が違うメーカーから発売されていることに気が付きました。違うメーカーと言っても、ANDBONとかTWAIPOとか、わたしは聞いたことも無いようなメーカー名なのでもしかするとブランド名かも。

調べてみるとどうやら製造元は全て同じ中国のメーカーのようで、販売メーカーやブランド毎に違うロゴを付けたりしているみたい。OEMというやつですね。

この中華系防湿庫は21L以外の様々な容量のタイプがあるので、あまり費用を掛けたくない人には良い選択肢になるかもしれません。

 

外観はこんな感じ

こちらが届いた商品。

なんだかとっても中国チックなダンボール。わたしはお仕事で中国という国に関わることが多いのですが、なんだか中国製のダンボールって日本のダンボールとだいぶ質感が違うんですよね。

でも別にダンボールで品質が決まる訳じゃないし、そんなことは気にしません。まあ、わたしはメイドイン中国でもきっちり管理しているところの品質は粗悪な国内産よりよっぽど良いことも知っているので、中国産でも全然気にしません。そういや、定価12万オーバーのパナライカ12-60mmも中国製だったなぁ。

 

ダンボールから取り出した防湿庫本体。

見ての通り、これといった特徴のないシンプルなデザイン。ただ、防湿庫ってメーカー名とか型番なんかがわざわざ見える部分にプリントされてたりすることが多いのですが、そういったものが一切無いのは素晴らしいポイント。あのロゴ、一体誰得なんでしょ?

 

防湿庫の中に付属品が入っていました。

付属品は取扱説明書、ACアダプター、鍵の3つだけ。とってもシンプルなものです。

 

材質は金属製なんだけど、薄っぺらいのか無茶苦茶軽く感じます。

商品情報ではAmazonではアルミって記載されているのに楽天市場ではスチールって記載されていたり、どっちやねーん!!って感じですが、ここまで軽いとアルミのようにも感じるし、でも各部の処理やお値段を考えるとスチールの確率が高いようにも感じます。サラリとした立派な塗装がされているのでどっちでもいいんですが、適当なもんだなぁ。

 

裏側には湿度を調整するペルチェ部があり、その横にACアダプターを差し込む穴があります。そう、湿度調整には電源が必要なのです。

 

少し…いや、かなり安っぽいけど、一応鍵が掛けられるようになっています。子供のいたずら防止くらいなら効果はありそう。

 

調湿部はこんな感じ

この商品、箱から出して一番最初に気付いて驚いたのが、

電源コードを差していないのに、湿度計が表示されている!!!

一瞬本当に訳が分からなかったです。

なんのことはない、なんとこの湿度計は電池で動いているのです。

この湿度計も強化ガラス製の蓋の裏側に引っ掛けるようにくっついているだけ。適当なもんだなぁ。

わたしが購入したものはこのような少し安っぽいデジタルの湿度計でしたが、リニューアルしたモデルでは日本製のアナログ式湿度計に変わったそうです。測定誤差も±5~10%から±3%以下に向上したんだとか。これは羨ましい!!

 

湿度調整は庫内のダイヤルを回して行うのですが、ダイヤルの目盛りは湿度ではなく、MIN-VERY LOW-LOW-MIDDLE-HIGH-MAXという、よく分からない表記。どのダイヤル位置の時に、どの程度の湿度になるかが分からない造りなのです。

なので、まずは適当にダイヤルを回して、どの程度の湿度になるのか湿度計で確認。そして必要であれば再度ダイヤルを回して、目標の湿度になるように調整を行いましょう。

なお、同じRe:CLEANの防湿庫でも、プレミアムという上位のシリーズでは湿度を数値で設定できるようです。

 

カメラを入れたらこんな感じ

早速書斎の本棚に設置をしまして、

 

カメラを入れてみました。

入れたカメラはLUMIX DMC-G8とGF2。レンズは望遠レンズを含めて5本入っています。あとレンズ3本くらいは十分入りそうな感じ。

ミラーレス一眼はコンパクトなのであまり場所を取らないし、ミラーレス一眼の中でもマイクロフォーサーズはレンズもコンパクトなので21Lの容量でも十分収納することが出来ます。望遠レンズを立てて入れることが出来るのはとても助かりますね。

 

例のイマイチ調整が難しいダイヤルですが、同じ位置にしていても季節によって湿度の数値は変わるようです。わたしはダイヤルの位置を”MIDDLE”にしていますが、夏だと庫内の湿度は50%程度だったのに、冬だと40%程度になる感じでした。

 

この防湿庫のイマイチなところ

この防湿庫、お値段が安いので十分満足しているのですが、少し気になることもあります。

まず1つ目は、この緑色LEDの明るさ

この緑色LEDは防湿庫が運転していますよ~ということを示すものなのですが、除湿機能と連動して明るくなります。つまり、除湿ダイヤルを回すほど、明るくなるのです。湿度の数値を見る限りでは、ダイヤルはMIDDLE以上にした方が良いかと考えているのですが、そうなるとこのLEDが結構明るくて気になるんです。特に、電気を消した部屋でも煌々と光っているのはとても気になります。寝室ならもっと気になるでしょう。

なのでわたしはLEDの上にテープを貼って光を防ぐようにしました。だって眩しいんだもん。

 

2つ目は、防湿庫の軽さ

本当に金属で出来ているの!?と思うような軽さは、設置する時などは非常に助かるのですが、設置した後は安定感を欠くことに繋がります。

このように開いた蓋に下向きに力を加えると、あっという間に傾きます。傾くと、内部のカメラやレンズは転がり落ちます。カメラやレンズが転がり落ちたらどうなるかなんて、誰にでも分かるでしょう。レンズのお値段から考えたら絶対に避けたいトラブルですよね。まさに、悲劇。

なので、この防湿庫の軽さによる安定感の無さは、相当気を付ける必要があります。あぁ、怖い…

 

結構満足しています

というわけで、わたしが購入した『Re:CLEAN ドライボックス RC-21L』ですが、緑色LEDの眩しさや安定感の無さは少々気になるし、除湿ダイヤルは正直使いにくさを感じています。

メーカー名などが入っていないシンプルなデザインもいい感じ…と思っていたら、家族からは設置1日目にしてあの電子レンジみたいなやつ、何?と言われてしまいました。デザインはもっとお洒落なのが良かったけど、選択肢がないんだから仕方がありません。防湿庫ってこういうもんだと諦めるしかないんです。

とはいうものの、1万円を切ってくる価格設定を考えると、おおむね満足しています。湿度に拘りなんてない、カビなければいい!という人なら、全く問題なく使用できるものかと思います。

この21Lというサイズは防湿庫としては最小サイズ。フルサイズの一眼レフなど、大柄な機材を持っている人にはなかなかお勧めしずらいサイズだけど、子供の成長記録の為にダブルズームレンズキットの一眼レフやミラーレス一眼カメラを買った!というようなライトなユーザーにはお勧め出来るサイズですよ。

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