先日iphone11が発表されましたね。
巷ではタピオカカメラだのデザイン面では散々な言われようですが、皆様はどのようなに感じましたか?
カメラ好きのわたしとしては超広角レンズの画角と解像度が気になるところ。お値段を考えるとそうそう気軽に買い換えて試してみることは出来ませんが、スマホというコンパクトさで超広角・標準・望遠の画角をカバーするってすごいですよね。これで更に画質がそこそこなんてことであれば、コンパクトデジカメどころか、レンズ交換式カメラすら淘汰されてしまいそう。
さて、今回はそんなスマホに関するネタですが、スマホ本体ではありません。そのスマホを保護する為の必需品、スマホカバーの修理がテーマです。
スマホカバーがバッキバキ
以前は契約更新の2年毎にスマホ本体を買い換えるのが常識でした。キャリアが2年間限定で割引をしており、機種代が実質無料でしたからね。
しかしながら、近年は格安SIMやらSIMロック解除の広がりで、一台のスマホを2年以上使うことが増えて来ました。
それにより、わたしにとってスマホカバーの価値観も随分変わったものです。
これまではというと、わたしはスマホカバーにあまりお金を掛ける気にはなれなかったんです。大抵の場合、機種が変わればスマホの形も変わりますから、スマホカバーも2年毎に買い換える必要がありました。つまり2年で捨てざるを得なかったんです。
ところが、スマホを長く使うようになったことで、スマホカバーを2年で捨てざるを得ないということが無くなったのです。そうなると、今までは躊躇するようなお値段のスマホカバーも、なんだか買って良い気がするじゃないですか。
長〜く使うし、高価な本革のやつ買ってもいいよね…?と自分に対して抜群の言い訳が出来るようになっちゃいました。
本革っていいですよね。わたし大好きなんです。特に染色されていない、色や質感の変化が楽しめるタイプのものが。
しかしながら、長く使うつもりで購入したスマホカバーも、徐々に傷んできてしまいます。
完全にわたしが悪いんですが、落としたり、ポケットから出すときに引っ掛けたり…スマホカバーのプラスチック部分が少しづつ割れちゃうんですよね~。
ほ~ら、バッキバキ。
長く使うから!とせっかく自分に言い訳して購入したカバーなのに、このままじゃ長く使えそうにありません。
だけど、スマホカバーにしてはかなり高価だったので、いくら樹脂部分が割れたからって捨てるのは勿体ない!
というわけで、せっかく気合いを入れて購入したスマホカバー、長く使えるように割れた部分を修理してやりましょう。
割れた部分は取り外せるよ
今回の破損は樹脂部分の割れ。
樹脂部分は柔軟性のある素材なので破片を接着するのは難しそうだし、そもそも割れた破片はとっくの昔にどこかにいっちゃってます。
じ〜っと割れたスマホカバーを見つめると、なんだか樹脂部分って本革部分に接着されているだけじゃね?ってことに気がつきます。
直せなかったらどうせ捨てることになるんだし、思い切って指を突っ込んで力任せに引っ張ってみました、すると、メリメリと音を立てて剥がれるじゃないですか!
呆気なく分離させることが出来たスマホカバー。2つのパーツはボンドで接着されているだけだったんですね。とてもシンプルな構造です。
新しい樹脂パーツを接着
割れてしまった樹脂パーツは直しようがないからさっさと捨てて、新しい樹脂パーツをお取り寄せ。
こういう安価なノーブランドの無地のケースって、量販店ではまず見かけません。ネットショッピングならスマホカバー製作の材料として販売されていることが多いようです。
今回取り寄せたものは、ソフトタイプケースと呼ばれているもので、材質はTPU。
TPUってなんだ?と思って調べると、どうやら熱可塑性ポリウレタンのことみたい。このようにグニャグニャと柔軟に曲がります。
本革部分と樹脂パーツの接着に使用するのは、レザークラフトの世界ではお馴染みのボンドであるG17。
このボンドは皮やゴム、金属といった素材でも強力に接着出来るとても便利なボンドなんですが、ポリプロピレンやポリエチレンといった樹脂系は少し苦手な様子。今回接着するスマホカバーの素材であるTPUはばりばりの軟質系樹脂素材なんですが、果たしてしっかりくっついてくれるのでしょうか。少し不安。
また、このG17は素材を選ぶ点以外にも、少し扱いが難しい、匂いが臭い、有色であるといったデメリットもあります。
ボンドが有色でスマホカバーの樹脂パーツが透明だと、ボンドの色が透け透けでエキセントリックな見た目になっちゃいます。必ず透明じゃない樹脂パーツを選びましょう。
さぁ、それでは早速接着作業に取り掛かりましょう。
ボンドって物によって全然使用方法が違うので、作業前にしっかり説明書を読むことが大切。G17の場合は接着する両面にボンドを塗る必要がありますよ。
ところで、こういうアルミ製のチューブに入っているタイプのボンドは、どんどんボンドが溢れてくるから大変。
かといってティッシュで拭きとったらティッシュのカスが大量に付着して悲惨なことになるし、無理矢理蓋を閉めたらもっと悲惨なことになります。蓋が…蓋が開かない…なんてことに。
プリンター用紙など、簡単に破れないもので綺麗に拭き取ってから蓋を閉めましょう。
接着面に塗ったボンドは、付属のハケで薄〜く延ばします。
厚みがあると接着時に外にはみ出したりしてしまい、やはり大変なことになるからです。はみ出すと、大惨事です。
ここがポイント!
ボンドを塗って延ばしたら、すぐに貼ってはいけません。接着力が無くなったんじゃ…?と不安に感じますが、ハケがくっ付かなるくらいまでしばらく放置しましょう。放置時間は20℃の場合で、5~10分くらいだそうです。
しっかり放置させたら、後は2つの接着面を貼り合わせるだけ。貼り直しをすると接着面が大変なことになるから、ぴっちりと一回で合わせましょう。
貼り合わせたら、すぐにしっかりと押さえつけます。説明書にはハンマーなんかを使うと効果的!とすら書いてあるほど。そんなことをしたらせっかく新品にした樹脂パーツが一瞬で砕け散りそうなので、わたしは手でギューと押さえつけました。
あとは、特に剥がれやすい四隅を洗濯バサミなどでしっかり固定して、しばらく放置するだけ。ものの数分でがっちり固定されているように感じますが、接着力がどうかなんて見ただけでは分かりません。念の為一晩くらい放置しておきましょう。
完成!
結論
G17でTPU素材のスマホカバーは接着出来る。
というわけで完成です。
バキバキだったスマホカバーが美しく生まれ変わりました。
TPUといういかにも接着には向いていなさそうな素材なので少々不安でしたが、しっかりとくっついています。
3日程度はボンドの香りがスマホカバーから漂ってきて正直かなり臭いですが、それもしばらくすれば消えますのでご安心を。
これまでわたしはスマホカバーは使い捨ての消耗品と考えていましたが、使い込む程に色が変わっていくのは使い捨てではない本革製ならではの楽しみ方。好き嫌いは分かれると思いますが、このようにお気に入りの一品を修理して長く使うのも良いですね。