我が家にはハナミズキがあります。
シンボルツリーというわけじゃないけど、お庭を作る一番最初の時にとりあえず樹木植えとく?という軽い気持ちで植えたもの。
ハナミズキに思い入れは全く無かったけど、紅葉する・実がなる・花が咲くという、なんだか樹木のいいとこ全部乗せみたいな点がとても魅力的に感じたのです。
実際は紅葉はドス黒いし、花の鑑賞時期はほんの一瞬だし、あれ?なんだか思ってたのと違う…という感じでしたが、数年間一緒に過ごしたこの木は、もはや無くてはならないお庭の一部。
本日はそんな大切なハナミズキの剪定に挑戦です。
素人は剪定なんて無縁でしょ?
剪定とは、樹木の刈り込みのこと。樹木の形を整えたり、風通しを良くする為のお手入れです。
わたしはハナミズキの他にもいろいろと樹木を植えておりますが、剪定なんぞ一切したことがありません。
いや、和風のお庭で松なんかの形を思いっきり人工的な形に整えたり、樹木が大きくなり過ぎないよう管理する為に剪定が必要なのは分かります。
でも、別に盆栽みたいに樹木の形を整える必要性なんて全く感じないし、今のところ樹木の大きさに困るような品種は植えていません。
だから、剪定なんて必要ないでしょ?樹木の好きなように伸びさせたらいいですやん?とずーっと考えていました。
『胴吹き枝』、要らないよね?
そんな剪定いらない派のわたしでしたが、ハナミズキの幹から伸びる枝が地味に気になったました。
その枝はあれよあれよという間に長く、太く成長していき、気が付いたらこんな感じ。
あー、これはど素人のわたしでも分かるぞ…これは剪定した方がよい枝だな、と。
見た目云々は置いといて、どう見ても上の方の枝の邪魔になっています。ついでに言うと、横を通る時にすごく邪魔。人間にとっても、邪魔。
こういう幹の低いところからにょーんと伸びてくる枝を『胴吹き枝』と呼ぶそうです。剪定すべき枝の代表的なものの一つ。
こ、こんなとこに枝生やすなー!っと言いたいところですが、植物の好きなようにさせていたのはわたしの責任。剪定ってわたしのような素人にも必要だったんですね。
ハナミズキの剪定は冬にします
剪定は樹木に直接ダメージを与える作業なので、木の種類によって適切な季節が異なります。
常緑広葉樹や針葉樹なら春先が適切な時期とされていますが、冬の間は葉を落とす落葉樹は冬の間が適切な時期とされています。
ハナミズキは落葉樹なので、まさに今の時期が剪定を行う季節。
今の時期は葉っぱを落として休眠状態なんですが、休眠しておらず活発な時期に枝を落とすと、樹液が流れ出して樹木へのダメージがより大きくなってしまうのです。
胴吹き枝を切り落とそう
外は寒波襲来で大変寒いですが、問題の胴吹き枝を切り落としたいと思います。
用意する道具はノコギリと剪定鋏。ノコギリは太い枝用で、剪定鋏は細い枝用です。ノコギリはDIY用のものだし、剪定鋏は野菜の収穫用に持っていたものです。
あとは木の切断箇所に塗りつけるお薬。『癒合剤』と呼ばれるもので、切断箇所をガードする為のものです。無くても大丈夫かも知れませんが、大切な庭木が枯れたら嫌なので、出来るだけのケアはしてあげたいのです。
住友化学園芸の『トップジンMペースト』という製品を購入。癒合剤としてはとてもメジャーな製品のようです。
枝を落とす位置なんですが、適当に切ったらダメなようです。いろいろ調べた結果、バークリッジ剪定法というルールがあるみたい。樹木内部の師管・道管の流れを意識した剪定をする必要があるのです。…って、そんなの分かるわけないじゃん!!
細かいことは置いておいて(わからない)、こんな感じで切断すればいい感じ。多分
そうと決まれば早速ノコギリで切断開始。
枝なんて簡単に切断出来ると思ってましたが、こんなちっこいノコギリだと全然切れないの。全然ダメ。
冷静に考えれば、ハナミズキは広葉樹なんだからおそらくハードウッドのはず。硬くて当たり前なんですよね。
とはいうものの今更ノコギリを交換するのも面倒なので、ギコギコ頑張って切断しました。次回はもっとしっかりしたノコギリを用意しましょう。
細い枝なら剪定鋏でちょっきんちょっきんと簡単に切断することが出来ます。早め、早めに剪定していたら作業も楽チンだったんですね。
無事切断できました。しかしながら、このままじゃ切断した箇所が露出状態。病気や害虫による被害が発生するリスクがありますので、対策としてお薬を塗ってあげましょう。
今回用意した『トップジンMペースト』という製品はチューブに入ったペースト状のものなので、手を汚すことなく塗りつけられてとっても簡単。オレンジ色の、適度な粘度のあるペーストです。
これで安心…だといいな。
今回切り落とした胴吹き枝。
長さは1,600mm程。もっともっと短い段階で切ってあげれば良かったなぁ、と少し後悔。みなさんも、是非剪定に興味を持ちましょうね。
先端部を剪定する時は新芽に注意
ハナミズキは剪定しなくても樹形が綺麗、と聞いたことがありますが、わたしも今回のような胴吹き枝以外はそう積極的に剪定するつもりはありません。
しかしながら、樹形を自分好みに整えたい時や、大きさを抑えたい時は先端部や上部の剪定をする場合もあるでしょう。
その場合は、切断する枝に付いている『芽』に注意。
この時期のハナミズキには来年の春に開く新芽が既に付いていますが、その芽には2種類あるのです。
このタマネギみたいな丸っこい芽は『花芽』。その字の如く、花が咲く芽です。この芽を切断したら当然花が咲かなくなります。
一方こちらのミョウガみたいな尖がった芽は『葉芽』。こちらは葉っぱが生えてくる芽です。
わたしは当分予定がないですが、こういった芽のついた枝の剪定をする場合は、切断する芽が偏らないように注意が必要です。
この投稿のお写真は、『FUJINON XF18mmF2 R』と『FUJIFILM X-E1』で撮影しました。