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梅雨といえば雨の日が多い時期ですが、それにしても今年の梅雨は雨がよく降りますね。
もう、ずーっと雨。この四連休も、ずーっと雨。そして、明日からもやっぱり雨。
梅雨って、ジメジメと蒸し暑いのも嫌だけど、休日に雨が降るとお庭作業もキャンプも出来ず、ひたすら家の中に引き籠るしかないのも辛いですよね。新型コロナウイルス感染者がまた増えてきているのでそれも結果的には良いのかもしれませんが…。
ところで、お庭の植物にとって雨は恵みとも言えるものですが、梅雨の長雨のように長い時間降り過ぎるのも大いに困るもの。
とくに、真砂土のお庭だとより一層困ります。
え?なんで?と疑問に思われる人に為に、今回はわたしの庭造りで最大の失敗と考えているお庭に真砂土を入れることのデメリットについてご紹介します。
最初にとりあえず敷いた真砂土
我が家ではお庭造りの一番最初の段階でお庭の広範囲に真砂土を入れました。
お庭を作り始めた当時は”芝生のお庭にしたい”という想いくらいはあったものの、まだお庭の具体的なプランは考えておらず、ましてやDIYでいろいろやっていくつもりもさらさらありませんでした。しかしながら粘土質な山土(家を建てる時に入れる土)のままじゃ困るからという理由でとりあえず真砂土を敷いたのでした。真砂土は比較的安価な材料だったので、予算が乏しかったわたしにとって好都合だったのも理由です。
今考えると、このとりあえず真砂土を敷くという判断がわたしのお庭造りでの最大の失敗。
真砂土というのは花崗岩が風化して出来た砂のこと。学校などの運動場が最も身近な使用場所ではないでしょうか?客土(他から持ってくる土のこと)としてとてもメジャーな土なので、一般家庭のお庭や動物園など幅広い場所で良く見かけますね。
真砂土はコンクリートとは全く違う優しい雰囲気でありながらも、硬く締まることで雑草対策が出来る点や、地面の仕上げとしてはコストパフォーマンスに優れる点がメリットと言えるでしょう。
そのようなメリット目的で敷くのであれば真砂土は良い素材だと思いますが、わたしのようにとりあえず敷くのであれば全くお勧め出来ません。
真砂土にはいろいろとデメリットもあるのです。
真砂土のデメリット
水捌けの悪さ
わたしが感じている真砂土の最大のデメリットがこれ。
真砂土はそれ単体だと水捌けが意外と悪いのです。
真砂土といえば学校の校庭が最もイメージしやすい使用場所ですが、雨が降った日の校庭の様子を思い出して下さい。水溜りがたくさん出来ていて、陸上のトラックなどと比較すると全く水捌けが良くなかったはず。そういえば、わたしが中学生の時に所属していた部活では、雨上がりのグランドをスポンジで水取りさせられたなぁ。
真砂土は施工当初はふわふわして柔らかいのですが、雨などを経て徐々に硬く締まっていく性質があります。硬く締まった真砂土は水捌けが悪く、それにより水溜りが出来ます。特に今の梅雨時期のように連日雨が降ると、本当に毎日水溜まり状態になるので、水捌けの悪さを痛感させられます。
雨の日に地面に水溜りが出来ることくらい普通じゃないの?って思われる人もいるかもしれませんが、水溜りは歩く時に水が跳ねるといった地味なデメリットだけでなく、コケや藻が生えやすいという大きなデメリットにも繋がります。とくに厄介なのが後述するイシクラゲの発生。わたしはコイツが本当に、大嫌い!
イシクラゲが大発生しちゃうかも
水捌けが悪いとどこからともなくやってくる嫌〜なやつら。それが陸上の藻であるイシクラゲ。
わたしが真砂土のお庭にして後悔した最大の理由がこのイシクラゲの発生なのです。
雨が降ったらドンドン増えていくくせに、乾燥状態が続いても休眠状態になるだけで全然減りません。そして雨が降れば休眠状態からまた復活。まさに無敵の存在。
拾おうにも乾燥状態だとキリがないくらいに細かく散らばっているし、
かといって湿ってる状態だとブヨブヨして気持ち悪いうえに、簡単に千切れるからやっぱり完全な除去は難しい厄介な存在。
芝生などのグランドカバープランツと絡み合うように存在していると、その除去はますます困難。というか、無理!
巷で効果があるとされる苔駆除スプレーなど、これまで様々な方法を試してきましたが結局のところ最も効果のある対策は土壌改良でした。
イシクラゲの効果的な解決方法は水捌け向上の為の土壌改良で、でもそれならばイシクラゲが発生しないように最初から水捌けを良くしておいた方がいいに決まっていて、しかしながらそれは真砂土だけでは難しく、つまりお庭を真砂土にするという選択をした時点でこの厄介なイシクラゲとの戦いは避けられないということです。
なお、真砂土の特長である地面の締まり効果は低下するものの、予め真砂土にピートモス等を混ぜておくことで水捌けを改善させることは可能らしいです。
どうしても学校のグラウンドのようなお庭が欲しい方には、そのような方法もよい選択肢になるのではないでしょうか。
植物がうまく育たない
わたしのようにお庭でグランドカバープランツなどの植物を育てたい人には真砂土は全くお勧め出来ません。
水捌けも悪く、硬く締まることで根も張りにくい真砂土は植物にとって劣悪な環境なのです。だからこそ、雑草対策として使用されているのですから。
芝生やリッピア、シロツメクサといった強靭な植物であれば真砂土の上でも育つことは出来ますが、やはりその状態は良くありません。
我が家でも芝生ゾーンから伸びてきたランナーが真砂土ゾーンに定着したので試しにそのまま育ててみましたが、きちんと土作りをした場所と比べて明らかに生育は悪いし、それどころかイシクラゲなどの藻類や苔類に浸食されて大変なことになってしまいました。こうなってしまうと他の場所にも悪影響が出てしまい、本当に最悪。
上手くいけば芝生マット代やら床土代を節約できる!な〜んて安易に考えたわたしがバカだった…。
もし植物を育てる予定があるのであれば、真砂土を入れるのはやめておきましょう。
雑草は生えにくいけど、生えると大変
真砂土の特徴は硬く締まることにより雑草が生えにくいこと。
わたしの経験上でもこれは間違いないんだけど、決して雑草が生えないわけではありません。
学校の校庭や動物園で雑草が生えないのは、その上を毎日生徒や動物が歩き回っているから。
そのような外的要因がなければ、真砂土といえどもやっぱり雑草は生えます。
もちろんその程度は普通の地面と比べると全然マシなんだけど、その代わり生えてくる雑草は強靭なものが多く、そしてその除去は他の地面に比べるとより大変なように感じます。
雑草の除去は根っこを地中に残さないことが鉄則ですが、なんせ真砂土の地面は硬く締まっているものですから、草を引っこ抜くだけではどうしても根っこが地面に残ってしまいがち。根っこが地面に残ってしまうと、当然しばらくするとまた雑草が生えてきます。
そうならないようにわたしは草抜きフォークを使って地面を掘り返しながら雑草抜きをしているのですが、それでもタンポポやシロツメクサといった強力な根っこをもつ植物の完全な除去には失敗することの方が多いです。あー、もー、本当に腹が立つ!
高い頻度でお庭を歩き回ったりするような人であればわたしのように雑草に悩まされることもないかと思いますが、そうでない人は要注意!真砂土の恩恵を最大限活かすことが出来ないかもしれません。
何をするにも残土が発生
冒頭でもご紹介しました通り、わたしはお庭の具体的なプランを決める前にとりあえず真砂土を入れました。
その後、長年憧れだった芝生のお庭や、3台分のレンガの駐車スペース、そしてウッドデッキをDIYで作ってきました。
それらのDIYをする度に、まず最初にわたしがしなければならない作業が穴掘りでした。
なんせお庭の表面はとりあえず入れた真砂土ですっかり覆われておりますから、芝生マットを敷くにも、基礎を作るにも、まず最初にその真砂土を取り除く必要があったのです。
そして取り除いた真砂土は燃えるゴミの日や燃えないゴミの日に簡単に捨てることが出来るはずもなく、素人では処分に困ってしまう大量の残土が発生してしまいます。真砂土を入れる時にもお金が掛かっているというのに、それを取り除くのに多くの労力と時間、そして処分するお金が掛かるのです。
これは真砂土に限った話ではありませんが、お庭の仕様を変更するということは金銭的にも労力的にもなかなか大変なことなのです。
お庭の仕様は早めに決めよう
というわけで、今回はお庭に真砂土を入れることのデメリットについて紹介致しました。
真砂土そのもののデメリットととりえあず真砂土を入れることのデメリットがごちゃ混ぜになっておりますが、両者ともにわたしが実際に感じたリアルな意見として受け取って頂けると幸いです。
なんだか真砂土がダメだと言っているように感じられるかもしれませんが、それはあくまでわたしのお庭の環境での話。
スポーツの練習などでお庭に立ち入る頻度が高い人や、犬を飼育しているような家庭の場合はそれほどデメリットは無いかもしれませんね。そういった環境だと真砂土の雑草予防効果を最大限活かすことが出来るでしょう。
今回、真砂土のデメリットを通じてわたしが最も皆様にお伝えしたいことは、お庭の仕様はなるべく早く決めた方が良いということ。
家を建てる時の山土は粘土質でとても日常生活に耐えられるものでは無い為、外構も家の建築時になにかしら手を加える場合がほとんどのはず。わたしはその時に明確なプランを考えていなかった為、とりあえず真砂土を入れてしまったのがこれまでで最大の失敗でした。
将来的にわたしのような苦労をしないで済むよう、費用的には少しばかり苦労することになっても、最初の段階でなるべく自分が望む仕様である程度お庭を仕上げた方が結局は無駄な回り道をせずに済むはずです。