なんでこんなことをさせるの?なんでこんなことしないといけないの?
って、小学生低学年ながらに強く思ったのが学校での「逆上がり」。わたしが通っていた学校では何故だかこの逆上がりが重要なものだったようで、授業で出来るまでやらされたものです。出来ない人はみんなの前で晒し者にされる、それはそれは残酷な課題でした。
わたしは逆上がりが出来ない子だったのでとても嫌な思いをしましたが、今となって思うのは、それはわたしに運動神経だけではなく当時の担任教師の指導力にも少々問題があったのでしょう。逆上がりってとにかく脚力でグルンと回るイメージがありましたが、それは大きな過ちで、逆上がりにはいろいろとコツがあるのです。それを当時教えてくれていたら、もっと簡単に出来ていたんだろうなぁ。鉄棒が嫌いにならなかったんだろうなぁ。
そしてさてそんな逆上がりですが、年月が経ち今度はわたしの子供が挑戦の真っただ中。子供にはわたしと同じような悔しい思いをして欲しくないものですから、コツを教えてる為にも自宅で練習出来る環境を整えてあげましょう!
今回の作業
どんな作業? : DIYでの逆上がり補助器具の製作
使うもの : 2×4材、OSBボード、卓上丸ノコ、電動ドライバー、ホールソー、ドリル、サンダー、コーススレッド
必要な費用 : 1,000円以下 (木材代)
肉体行使度 : ★★☆☆☆(2)のんびりやって3時間程度
言いたいこと : やってて良かった製作途中の寸法確認
逆上がり補助器具って高い!
こちら、鉄棒です。
逆上がりの練習させたいなぁ~なんて考えていた時に、たまたま知人から頂きました。
自宅に鉄棒なんてもの凄い贅沢!!って感じますが、調べてみると最近ではかなりリーズナブルな価格でも入手出来るみたい。良い時代ですね~。
知人から頂く時に最も不安に感じたのは設置スペースなのですが、最近主流であるのは折り畳み式タイプのようで、収納状態は結構コンパクト。流石に押し入れなんかに収まるサイズではありませんが、生活に支障が出る程ではありません。もちろん、使用時はそれなりの場所を必要としますけどね。
鉄棒が我が家にやってきたので冒頭で述べましたように子供には逆上がりの練習をさせてあげたいのですが、欲を言えば子供一人でもバンバン練習出来るような環境を作ってあげたいところ。
いや、もちろん可能な限りわたしも補助してあげたいのですが、家事などもあるのに四六時中つきっきりというわけにはいかないじゃないですか?子供がその気になった時に、大人を待たずにすぐチャレンジ出来るような環境作りも大切でしょう?
そこで思い浮かぶのがこのような逆上がり補助器具。学校とかにもあったな~、これ。
しかしながら、これが結構いいお値段するんです。
いや、学校用の備品ってつまりは業務用なわけだからこれくらいの値段がするのは当然だと思うんだけど、頑張って使ってもせいぜい使うには数か月程度。そんなものにお金を掛けるのも勿体ないので、家庭向けのもっと安い製品を探してみても、こういうタイプで安い製品はなかなかありません。
うーん、どうしよう…。欲しいけど、やっぱりいくらなんでも高いよなぁ…。
と、しばらくうんうん悩んだ挙句、ちょうどいいものがないならDIYで安く作っちゃえ!という結論になりました。前置きが長くなりましたが、今回はDIYによる逆上がり補助器具の製作です。
DIYでの逆上がり補助器具の製作
材料
材料はいつもお馴染みの2×4のSPF材。
柔らかくて加工が簡単、そしてとにかく安価という点が最大のメリット。
2×4のサイズだとやや太すぎるので本当は2×2の方が好みなんだけど、2×2よりも太い2×4の方がずっと安いという意味不明な価格破壊が起こっているものだから、ついついいつも2×4ばかり使ってしまいます。安いは正義!
その他にOSBボードの切れっ端、コーススレッドなども用意。
SPF材を含め用意した材料は全て耐水性・耐候性が低いものなので、屋外で雨ざらしになるような使用には全く向きません。我が家でも基本は屋内での使用を想定しています。
材料の加工
材料が揃ったら早速製作作業に取り掛かりましょう。まずは鉄棒を採寸して、簡単な製作図面を作成。
ウッドデッキ製作でも家具製作でもそうなんですが、殴り書きでも結構ですので製作図面は絶対に作った方が良いです。立体的な製作物の寸法をメモ無しで把握するのはとても難しいですからね。
製作図面を書いたら、それに従って木材の加工を開始。最初はお好きな方法でバンバン木材をカット。木材は長いほど、重たいほど作業がやりにくいので、特別な理由がない限りまず最初に行うのはカットから。
カットした木材に穴を開けたり、更にカットを加えたりして部品を作っていきます。
今回は大きな円状のくり抜き加工が必要だったので、ホールソーなんかも使ってみました。ホールソーって結構面倒臭いんだけど、綺麗な大きな穴が開いているとグッと日曜大工感が減るからわたしは大好きな加工です。
加工が終わった部品をコーススレッドで組み立てていきます。
ここで重要なのは一気に完成させないこと。
というのも、設計通りのものに出来上がっているのか、寸法に問題が無いか、ある程度組み上がった段階で確認した方が絶対良いからです。完成後の修正は作業的にも精神的にもしんどいですからね。
今回は実際に子供を呼んで、足が届くのか、使用感に問題ないか確認して頂きました。新しいおもちゃにウキウキしてるのでろくな意見は得られませんが、実際に合わせてみることで正確なサイズ感の確認は出来ますからね。
このギザギザくり抜き部分が鉄棒の土台部分に嵌り込み、補助器具を思いっ切り蹴飛ばしてもズレたりするのを防ぐ仕組み。それに加えてくり抜き部分の位置を変更することで鉄棒と補助器具の間の距離を調整出来るようにしていたんですが、仮組状態での確認の結果、その調整幅では足りないことが発覚。
この時点で確認しておいて良かった!この時点ならまだ修正も容易ですからね。仮組状態での確認は重要なのです。
足が触れる部分(駆け上がる部分)にはとりあえず倉庫に転がっていたOSBボードの切れ端を張り付け。OSBボードは合板の一種で、わたしは倉庫の内張りなんかによく使用します。この柄がお洒落ガレージっぽくて結構好きなんですよね。
OSBボード剥き出しのままでは流石に滑りやすいので、後日この上にゴムシートか何かを貼り付けてやりましょう。
補助器具の角度はとりあえず適当にセット。当初この角度は簡単に調整出来るような構造を考えていたのですが、あまり調整する必要性がないようだったので固定式にしました。成長に合わせて調整しながら長い期間使うようなタイプのものではないですからね。
完成した逆上がり補助器具
というわけで、DIYで製作した逆上がり補助器具が完成です。
今回のコンセプトは”安く製作”。
いつもなら”せっかく作るのであれば長く使えるものを”というのがわたしの考えですが、今回に関しては使ってもせいぜい一年程度なので、かなりの手抜き製作です。製作費用も1,000円以下。
通常であれば絶対に埋めるコーススレッドの取り付け部も剥き出し。
でもこれは手抜きによるものだけではなく、将来のことを考えてのこと。というのも、コーススレッドを埋めてしまうと解体する時大変ですから、今回のように間違いなく解体するようなものの場合は埋めない方が絶対良いです。埋めた方が見栄えは間違いなくいいんですけどね。
埋めるよりかは見栄えは落ちますが、今回のようにザグリ加工をしてネジの頭を沈めてしまえば、そのままコーススレッドを取り付けるよりもずっと見栄えはよくなります。
そして各部の仕上げも角っこ部分を軽く削っただけ。木材の表面部分をしっかりと細かい番手で削った方が見た目は絶対にいいんですが、今回は見栄えが重要な家具では無いですからね。
そんな手抜き・格安仕様ですが、試しに子供が逆上がりにチャレンジしたところちゃんと一人で成功していたので、機能性は問題ないはず。多分。
必要以上に太い2×4材を使っているせいで随分と重々しい見た目をしているのが不満ですが、そのお陰で1,000円以下で製作出来ていますので、まぁ我慢するとしましょう。
明日からお盆休みという方も多いと思いますが、残念ながら世の中は新型コロナウイルスの第2波襲来の気配。
わたしもどうやらステイホームになりそうですから、この逆上がり補助器具を使って子供の逆上がり強化期間にするとしましょうか。
それにしても新型コロナウイルス、早く終息して欲しいものですね。