カメラ用品を買い集めるようになると、そのうちお世話になるのが中古品の売買。
特にカメラのレンズは家電品では考えられないくらいリセールバリューがとても良い(高く売れる)ので、中古品の売買が活発に行われています。
どちらかと言うとわたしは、リセールバリューがいい(つまり中古もそこそこ高い)なら、どうせなら新品買おう!という考えなんですが、それでも”とりあえず試してみたい”という程度なら中古で購入することもあります。
今までは中古品で特に嫌な思いをしたことがなかったんですが、今回遂にダメな中古品を掴んでしまいました。
むっちゃタバコ臭かったんです!
本日はそんな悪臭漂うレンズのクリーニング作業の紹介です。
XF55-200mmを中古で購入しました
こちら、中古で購入した富士フィルムのフジノンレンズ XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS(以下 XF55-200)。
わたしのメインカメラはパナソニックのG9proなんですが、室内での子供の発表会ではG9proは動画撮影に使用しますので、G9proとは別に写真撮影用のカメラと明るめの望遠レンズのセットが欲しかったんです。
少し明るめの望遠レンズってパナソニックだとLEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.くらいしかなくて、しかもこれがメチャ高。なんと17万円もするお高いレンズなんです。
年数回だけの物にそんなお金出せない!!
というわたしの悩みを解決してくれたのがこの富士フィルムのXF55-200。中古で4万円ちょっとと、パナライカ50-200と比較すると遥かにお安くゲットすることが出来ました。カメラは既に持ってるX-E3が使えるしね。
匂いは画像じゃ分からない
新品だろうが中古だろうが、新しいレンズを購入した時って本当にワクワクしますよね。荷物が届くのがすごーく待ち遠しく、開封作業はまさに至福の瞬間。
しかしながら、今回はその嬉しい瞬間が一瞬にして悲しい気持ちに包まれました。
箱を開けた瞬間から漂う強烈なタバコ臭。あ、あかん!これはあかんやつや!
わたしはタバコは一切嗜みませんので、このタバコ特有の残り香はかなり気になります。いや、それにしてもこのレンズから漂う匂いはレベルが違う!ズームリングを操作すると指に匂いがしっかり移るくらい。なんなら指が薄っすら黒くなるくらい。強烈過ぎぃ!
購入前の情報では目立った傷の無い状態のよいレンズ、ということでした。確かに画像で見た限りは全くその通り。しかしながら、まさか写真には写らない匂いに問題があるとは完全に予想外。くそー、やられたー…
カメラ用品を購入していると金銭感覚が狂ってくるもんですが、普通に考えたら4万円ってすごい大金。むっちゃ大金。
そんな大金と引き換えに手元にやってきたレンズが悪臭漂うだなんて許せない!
なんとかしてこの匂いを無くしてやりましょう。
染み付いたタバコ臭を取り除こう
使用するのはアルコール
匂い取りに使用するのはアルコール。こちら、近所のドラッグストアで購入しました。確か400円ちょっとだったと思います。
実はアルコールに辿り着く前にレンズクリーナーとかアルカリ電解水とかも試してみたけど、タバコパワーの前では全然太刀打ち出来ませんでした。
やっぱり洗浄と言えばアルコールでしょ!ということでこちらに手を出してみたんですが、アルコールの力は予想以上に偉大で、レンズ用のクリーニングペーパーに染み込ませて拭き拭きするだけでみるみる汚れ(多分、匂いの元なんだろうなぁ)が落ちていきます。拭き取ったクリーニングペーパーは真っ黒け!
しかしながら、そのようなアルコールでの拭き取り作業を何回も繰り返しても一向に匂いは無くなりません。なぜだー!?
嫌だけどクンクンと鼻を思いっ切り近付けて匂いを嗅いでみると、どうやらこのズームリングのゴム部分が強烈に匂うみたい。
他の金属やプラスチックで出来ている部分はもう全然匂いがしないというのに、このゴム張りの部分は凄まじい臭いっぷり。
匂いはゴムに染み付くのか!?それとも、滑り止めの凸凹部分に匂いの元が残っている?
ピントリングのゴムが外れた!
匂いの原因が何であれ、わたしに出来ることはアルコールで拭き吹きすることだけ。しかしながら、レンズは当然精密機器。防塵防滴構造ならまだしも、このXF55-200はそうじゃないので思いっ切りアルコールを吹きかけまくるわけにもいきません。
う~ん、どうしたものか…
ん?あれ?
ゴム取れたー!!
なんとこのピントリングのゴム部分は簡単に外すことが出来るみたい。知らなかった…。
気になって家にある他のゴム巻きのレンズも確認してみると、全てこのように比較的簡単にゴム部分を外すことが出来ると分かりました。
ちなみに外した時のレンズの鏡筒はこんな感じ。
XFレンズはレンズの質感が高いと思っているんですが、こうやって普段隠れている場所を見ると樹脂製であることが良く分かります。普段見えている部分とはだいぶ質感が違いますから、表面の仕上げって本当に重要なんですね。
外したゴム部分は全く精密機器ではないので、これでもかというくらいにアルコールをぶっ掛けて歯ブラシでゴシゴシ。
これまでたくさん拭いてきたはずなのに、黒い汚れがたくさん出てきました。きっと、凹部分に拭けていない汚れが残っており、それが匂いの原因になっていたんでしょうね。
洗浄が終わったゴム部分をレンズに組み付けたら完成。
すっかり嫌なタバコの匂いは無くなりました。良かった、良かった。
中古品にはやっぱりリスクがある!
というわけで、今回は4万円ちょっとで購入したXF55-200レンズをなんとか綺麗にしました、という話でした。今回は匂いの元であるピントリングのゴムが外すことが出来たからいいけど、これがカメラボディのラバー部分(接着剤で張り付けられている)だとアウトだったでしょう。触る度に嫌な匂いが指に付くなんて耐えられない!!
これまで中古品を購入して後悔したことはありませんでしたが、今回遂にやっちまった!というのが正直な感想です。
中古品は確かに安いですが、このようなリスクはやっぱりあるんですね。特に今回の匂いのようなものは、事前になかなか確認できないので難しいところ。新品と中古品にどれほど価格差があるかにもよりますが、今後は極力新品を買おう、と強く思いました。
しかしながら、材質や形状によっては匂いの元である汚れはアルコールで取り除けることも分かりましたので、カメラのレンズに限らず、中古品の匂いに悩まされている方は是非試してみて下さい。