ガーデニング小屋製作

【ガーデニング小屋製作#8】屋根への水切り金具(もどき)の取り付け。軒先唐草もケラバ水切りも入手が困難なので出隅で代用・・・できるのか!?


素人がDIYでいちから作るガーデニング小屋製作

水切り金具を取り付けようと思ったら、その水切り金具がさっぱり売っていません。ここまで売っていないということは、実はわたしが思っているほど重要なものではないんじゃないか?つまり、別に無理して取り付けなくてもいいんじゃないか?と考えるようになったのは以前ご紹介したとおり。

屋根のある建物を作る時に絶対に必要な資材なら、波板や雨どいのようにどんなホームセンターにでも並んでいるはずです。でも現実はどんなホームセンターどころか、プロ用の超大型店舗にも、職人さん向けの建材店にも売っていませんでした。ネットショッピングでは割高な送料を払えば入手出来ますが、ネットショッピングといえども取り扱っている店舗はめちゃ少ないです。

なので今回は実験も兼ねて水切り金具なしでいこうと9割方心を決めていたんですが、急転直下、やっぱり考え直して水切り金具をつけることに。

本日は水切り金具(もどき)の取り付け作業です。

今回の作業

どんな作業? : ガーデニング小屋の水切り金具(もどき)の取り付け

必要な費用 : 1,800円程度(トタン出隅を3本)

肉体行使度 : ★☆☆☆☆(1)体力的にはとっても楽ちん

言いたいこと : トタンを綺麗に折り曲げるのは意外と難しい。ハンマーで適当に叩くのは全くおすすめできません(←実証してしまった)

 

やっぱり水切り金具を取り付けよう

こうもコロコロ考えが変わった原因は、屋根材であるオークリッジスーパー(アスファルトシングル)の施工マニュアルを読んだから。

オークリッジスーパーの施工マニュアルはインターネット上で公開されているんですが、これがなかなか丁寧でしっかりとした内容で、素人のわたしでもスラスラ理解できるものでした。これまでの経験上、丁寧で分かりやすいマニュアルを作られているメーカーさんの製品って当たりが多いんですよね。オークリッジスーパーは世界中で支持されている屋根材だそうですが、マニュアルを読んだだけでなんだか納得してしまいました。説明書や商品名の日本語が怪しい、名もなき中華製品とはまるで真逆です。

その素晴らしいマニュアルなんですが、屋根材であるオークリッジスーパーの取り付け方法だけではなく、それまでの工程も丁寧に記載されています。具体的にはルーフィングシートの取り付け方法、そして水切り金具の取り付け方法です。

 

そう、このマニュアルには水切り金具を取り付けるようにしっかりと明記されていたんです。しかも形式的な記載ではなく、取り付け方や注意点などが事細かく記載されているんです。こりゃ、水切り金具つけなきゃダメだわーって思ってしまうじゃないですか。

 

水切り金具は代用品(もどき)で対応。使うのはトタン出隅

水切り金具をつけなきゃいけない気になったところで、肝心の水切り金具が全然売っていないのはこれまで何度もご紹介してきたとおり。

なので今回は水切り金具もどきを取り付けることにしました。

ところで、ひとことで水切り金具と言っても、その機能や形状は取り付ける場所によって大きく異なります。

軒先に取り付ける軒先唐草は、屋根材とルーフィングシートから流れてきた雨水が鼻隠し(屋根の木材部分)に滴らせない役割があります。だから先端がビヨーンって伸びているのですね。

 

ケラバに取り付けるケラバ水切りは、雨水を破風板(屋根側面の木材)に滴らせないよう、ダム状の形になっています。これで屋根の勾配方向、軒先へと雨水を誘導するのですね。

 

雨水は我々素人が思っているよりもずっと厄介なもの。大量の雨ともなると屋根と壁に沿って常に大量の水が流れ、そして隙間という隙間から建物に流れてこようとするのです。水切り金具はこのような雨水から建物を守るための大切な材料なのです。お店には全然売っていないけどね。

それほど重要な水切り金具ですが、今回はこういった軒先唐草とケラバ水切りならではの機能はもう諦めてしまって、ルーフィングシートと屋根下地の間に雨水が入らないようにすることだけに注力します。

 

そこで用意したのはこちらのトタン出隅という資材。出隅というのは、壁と壁が出会う角っこ部分のこと。隅=角です。つまり、このL字状の金具は建物外壁の角っこ部分にできる隙間をカバーする為のものです。もはや屋根の材料ですらないけど、これならなんとかホームセンターで購入することができました。それでも10店舗ほどを回って、ようやく見つけることができたものなんですけどね。

価格は1本588円。値段の割には嵩張るので、ネットショッピングで購入すると送料の方が高くなる系の材料ですね。

 

水切り金具(もどき)の取り付けに必要な道具

入手に散々手間取った水切り金具ですが、その取り付けの難易度はかなり低いです。そして使用する道具も簡単なものばかり。

水切り金具に下穴を開けるドリル、固定する為のビスとそれを回す為のドライバー。水切り金具の切断は金属用の鋸で簡単に切れますが、もっと簡単に加工したくてわたしは今回の作業の為に金切りバサミを購入しました。

購入したのはリーズナブルな価格で有名なSK11の商品。ストロング万能はさみというものです。トタン程度であれば簡単にジョキジョキ切れてとても気持ちの良い切れ味です。いまのところガーデニング小屋作りとサイクルポート作りが終わったら、金属の板を切断する作業は全く予定にありません。でもこれならこれから先もきっと何かの用途で使えて無駄にならないはず・・・。”万能”って謳っているくらいだしね。

 

水切り金具(もどき)の取り付け作業

それでは早速水切り金具の取り付け作業に取り掛かりましょう。水切り金具は入手ではとても苦労してきましたが(結局本物は入手できていないけど)、その苦労とは裏腹に取り付け自体はとても簡単。基本的には、切ってビスで留めるだけですから。

 

ただし、わたしのガーデニング小屋の場合はその前にルーフィングシートの一部修正が必要になります。ルーフィングシートを取り付けた時はまだ屋根材などの仕様が決まっていなかったので、ルーフィングシートを大きめにカットして屋根下地から雨漏りしないように折り曲げていたのです。

このルーフィングシートの張り方は機能的には決して悪くはないと思うんだけど、オークリッジスーパーのようなアスファルトシングルの場合は側面部分が丸見えになるので、このままでは見た目がちょっとよろしくありません。なので折り曲げて固定していた側面部分は切り取ってしまいます。

 

切り取る前にまずは固定しているタッカーを外すんですが、このタッカーを外す為の専用工具はほんとうに使い勝手が良いですね。使用しているのは先程の金切りバサミと同じくSK11の製品ですが、引き抜くときにタッカーの針をしっかりとつまんでくれるので、タッカーの針の片方だけが抜けずに残るようなことが起こりにくいのです。タッカーに限らず、事務仕事などでホッチキスを多用する人にもおすすめです。というか、多分この商品に関してはそっちが本来の使用用途。

 

タッカーの針を全て外したら、久しぶりに屋根下地が現れました。屋根下地に使っている野地板は未乾燥材でしかも薄いので、このように乾燥が進んだ時の板の暴れがなかなか激しいです。ただ、この程度であればルーフィングシートやこれから取り付ける水切り金具で全く気にならない程度に抑えることができますので、この時点では全く気にしなくて大丈夫。

 

ルーフィングシートをまくったら、その下に水切り金具をビスで取り付けます。水切り金具の長さは屋根の横幅よりも左右にちょこっと(15mmづつ程度くらい)長くしておきます。この飛び出した部分はそれぞれ屋根に沿って折り曲げて、後で取り付けるケラバ水切りと接続します。

なお、この部分の水切り金具(軒先の水切り金具)は必ずルーフィングシートの下に取り付けるようにします

雨水は屋根勾配によりルーフィングシートの上を流れてきます。ルーフィングシートの上に水切り金具を取り付けてしまうと、ルーフィングシートと水切り金具との隙間に容易に雨水が染み込んでしまうからです。軒先部分の水切り金具は、必ずルーフィングシートの下ですよ。

 

今回この軒先部分に取り付ける水切り金具は、専用となる軒先唐草ではありません。軒先唐草でなければ鼻隠し(軒先の木材)に雨水が滴るのを防ぐことができません。この点を少しでもマシにはできないかと、水切り金具と鼻隠しとの間に僅かに隙間ができるように取り付けました。もっと離したいけど、そうなると水切り金具にビスを打つスペースが確保できません。こんな隙間で効果があるのかどうかは分かりませんが、やらないよりかはマシだと信じています。

 

軒先の水切り金具を取り付けることができたら、次は側面の水切り金具。水切り金具は屋根勾配の低い方から順に取り付けていくのです。軒先よりも側面の方が高い位置にあるのは、画像で見ても一目瞭然ですよね。

先程と同じく、まずは屋根よりも大きめにして側面に折り曲げていたルーフィングシートを屋根に沿って切断していきます。

 

あとは屋根に沿って水切り金具(もどき)を取り付けるだけ。この後、屋根で最も高い部分(←これってなんていうんでしょ?)にも水切り金具を取り付けます。切ってネジ留めするだけですから、作業自体はものの数分で終わります。

 

ただ、予想以上に難しいなぁと思ったのが、このような角っこ部分の処理。これは軒先の水切り金具と側面(ケラバ)の水切り金具との接合部分で、低い位置となる軒先の水切り金具をケラバの下側に入れる為、このように折り曲げて処理しています。これらの水切り金具の下には既に木材によるしっかりとした下地がありますから、ハンマーで叩けばその下地の形に沿って綺麗に折り曲げることができると思っていたんです。

しかしながら、結果はご覧のとおり。そんな都合よく綺麗な形状にはなりませんでした。綺麗に折り曲げたい人は、必ず水切り金具を屋根に取り付ける前にもっとしっかりとした道具(万力など)を使って折り曲げるようにしましょう。横着はだめです。

 

ところで、今回水切り金具の取り付けにはこのような普通のビスを使っています。これからの作業のことを考えると、なるべく頭が真っ平らなビスを使った方が絶対にいいのは間違いないのですが、そんな都合のいいビスが作業時に手元になかったのです。もちろん、世の中には普通にあります。わたしが手配し忘れていただけなのです。

こんな感じで頭が飛び出しているビスだと、この次の工程であるアスファルトシングルの貼り付けでとても邪魔になりそうだということは素人のわたしでも容易に想像できます。なにかを貼り付ける際、下地は凸凹よりも真っ平らな方がよいのは誰でも分かるでしょ?

横着してしまったなぁとこの時は後悔していたんですが、しかしながらこういった頭が飛び出すビスでも屋根材であるアスファルトシングルを貼り付ける際にはそれほど影響がないことが後々分かりました。なので使用するビスにはそれほど神経を使わなくてもいいかも。あくまでも、わたしがそう感じたってだけですが。

今回の作業で長いこと悩み続けていた水切り金具の取り付けが終わりましたので、次回は屋根としては最後の作業となるオークリッジスーパー(アスファルトシングル)の取り付け作業を紹介したいと思います。

-ガーデニング小屋製作
-, ,