家具製作

DIYによる階段用ベビーゲートの製作


以前のブログでもご紹介しましたが、今回はわたしがDIYで製作したベビーゲートについてご紹介。

ハイハイをしていた子供が立ち上がり、そしてよちよちと歩くようになるのは親としてはとても嬉しいことですが、その一方で家の中には小さい子供には立ち入って欲しくない場所がたくさんありますよね。特にキッチンや階段は子供にとって危険な場所なので、わたしは絶対に入って欲しくありませんでした。

しかしながら、そこは危ないから入らないでね~なんて言葉はよちよち歩きをする子供には分かりっこありません。

かといって危ない場所に立ち入ろうとする度に子供を抱えて遠ざけるなんて際限が無いし、そもそもそんなことをしたら子供はぶち切れ間違いなし。

そんな問題をスマートに解決してくれるのがベビーゲート。柵というとなんだか聞こえが悪いけど、子供の安全の為には無くてはならないものですね。むっちゃ便利ですよ。

 

市販のベビーゲートは使えない場所がある

こちらが一般的なベビーゲート。西松屋、赤ちゃん本舗など、子供用品店ではまず間違いなく並んでいるはず。

構造としてはとても簡単で、ゲートの両側に設置されている突っ張り部で両側の壁にがっちりと固定することが出来ます。突っ張りによる固定なので、壁に穴を開けたりする必要が無いのが嬉しい点。賃貸でも気にせず使うことが出来ますね。

しかしながらこのようなベビーゲートにもデメリットがあって、それは両側に壁がないとしっかりと固定出来ないということ。

 

例えば、

こちらの我が家の階段。

流行りのリビング階段にして、しかも開放的でお洒落感を出したいという色気を出してしまったばかりに、このように片側は強化ガラス製になっています。

ガラス部分の支柱はスチール製でしっかりとした剛性感はあるものの、突っ張り構造のベビーゲートで外向きの力をぐいぐい加えるのはなんだか怖い感じ。いや、多分いけそうだとは思うんですが、メーカーも絶対そんな使用は想定していないだろうし、そういうのは止めておいた方がいいに決まってます。

しかしながら、わたしはどうしてもこの階段部に設置したいんです。ベビーゲートを!

というわけで、子供が階段から転がり落ちないように、この階段専用のベビーゲートを製作しましょう。

 

リビング階段用のベビーゲートの製作

材料

材料はSPFの1×4材、2×4材、そして丸棒。

SPF材はホワイトウッドと表記されることもある、海外産の針葉樹林材。とにかく安価で流通量も多いので、ホームセンターならまず間違いなく店頭に並んでいるでしょう。

密度が低いので屋外での使用は全くおススメ出来ませんが、室内での使用なら全く問題無し。柔らかくて加工がしやすいので、素人でも楽々扱うことが出来ます。

 

ゲートの外側部分の製作

購入してきた木材のうち、まずは2×4材をこのようにL字状に組み立てます。組み立てはコーススレッドで組み立てるだけのお手軽方式。コーススレッドの頭が目立たないよう、設置後に地面と接する面からコーススレッドを打ち込みます。

 

木材の切断は単純な垂直のカットだけなので、こういう場合はとにかく卓上丸ノコが便利。ちなみに、当ブログをご覧頂いている方ならご存知かもしれませんが、わたしは卓上丸ノコ信者。安全性万歳!!

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卓上丸鋸』はDIY初心者に絶対おススメしたい切断工具

Contents1 丸鋸は危ないよね2 卓上丸鋸ってこんな道具3 卓上丸鋸のメリット3.1 安全性3.2 作業の速さ3.3 加工精度の高さ4 卓上丸鋸のデメリット4.1 木材の寸法制限4.2 少し高価 ...

 

ベビーゲートを製作するついでに、階段側面の角っこ部分を覆うためのカバーも製作することに。

材料は1×4材を使用。これまたL字状に組み合わせてしっかり固定します。1×4材は2×4材よりも曲がり・反りが多い木材なので、しっかりと矯正しながら組み立てます。

 

位置的に子供が子供がたくさん触るものなので、ささくれや鋭利な部分で怪我をしないようにサンダーでしっかりと表面を滑らかに削っておきましょう。

最初に#60位の荒めのサンドペーパーで角を落としたり、表面をたっぷり削ってやります。その後は#100#240#400 位のペーパーで仕上げてやると、十分ツルツルスベスベになりますよ。

 

これで、ゲートの支柱部分と階段側面を覆うカバーの出来上がり。

この2つを既存の手摺に取り付けることで、ベビーゲートの外側部分が完成します。

 

削りカスが大量に付着している表面を濡れ雑巾で拭いて綺麗にした後、フローリングに接する部分に傷防止のフェルトシートを貼ってやります。フローリングが傷だらけになるのは辛いですもんね。わたしは室内のありとあらゆるものにフェルトを貼りまくってます。

 

ゲート部分はまだだけど、とりあえず外側部分だけを設置。

わたしは小心者なので、寸法通りできているか、イメージ通りに出来ているのか、こまめにチェックしないと次の作業に移るのがどうも怖くて、怖くて…。もし不具合があっても早めに気付くことが出来たらダメージも少ないですから、必ず作業の節目節目でこのような確認を挟むようにしています。

 

ゲートの支柱部分は既存の手摺の支柱に挟み込むようにして固定しています。

固定には2×4材の切れっ端と、その4隅を締め付ける為のステンレス製のボルトを使用。また、既存の支柱の表面を傷めないように内側にはやはりフェルトシートを貼っています。そう、わたしはフェルトシート信者なのです。

 

階段側面部のカバーの固定はこの部分。

ベビーゲートの支柱とは単純にコーススレッドでの固定になります。

 

ゲート扉の製作

続いてゲートの開閉部分である、ゲート扉の製作に移りましょう。

ゲート扉は主に2×2材を組み合わせて製作します。

2×2材はだいたい2×4材の半分の太さの木材なのですが、お店で価格を眺めてみるとどうやら両者であまり変わりません。2×4材の方がメジャーな寸法だから、流通量の影響?なんだか割高に感じてしまう2×2材ですが、切断もしやすいし、何より軽く仕上げることができるので私は結構好んで使用します。ただし、細い分2×4材よりも反りが生じやすいので、購入の際はより一層注意が必要。

そんな2×2材ですが、まずは卓上丸ノコで寸法通りにカットした後、ドリルで18mmの穴を開けます。

 

先ほど開けた穴に18mmの丸棒を差し込んで、フェンス部分を作ります。

丸棒の間隔は100mmにしておりますが、子供の頭が嵌らないよう、極力狭い方が安全。以前、間隔を150mmにしたら子供の頭がすっぽり嵌ってしまい無茶苦茶焦ったことがあるんですよね…

 

丸棒は側面からコーススレッドで固定。

そして、コーススレッドのネジ頭はいつも通りボンドと丸棒を使って目立たないように埋めてしまいましょう。

 

ボンドが乾燥したら丸棒の飛び出した部分や、各部の角を削り落とします。

子供が触る部分だし、室内でよく目に触れる部分でもあるので雑な仕上げにするわけにはいきません。しかしながら、この最後の表面仕上げが本当に面倒臭いんですよね。家具製作で最も腰が重くなる工程です。

 

加工後。

表面仕上げって頑張れば安価な木材でも質感がグッと良くなるので、面倒臭いけど妥協したくない工程なんですよね。ネジ頭隠しの部分がいい感じのワンポイントになっているようでわたしは結構好きなんですが、どうでしょう?

 

という感じで、ベビーゲートのゲート扉も出来上がりました。

 

ゲート扉の取り付け

それでは早速完成したゲート扉を取り付けましょう。

取り付けにはホームセンターで購入してきた蝶番を使用します。

あまり見えない部分なので特に拘りはなかったのですが、できるだけ丈夫そうなデカいやつを購入してきました。

※ 後々判明したことですが、子供は何のためらいも無くベビーゲートの扉によじ登ったりするので、もの凄い力が加わります。極力頑丈に作るようにしましょう。

 

蝶番は付属のネジで固定するだけなので、取り付け作業はまさに一瞬。とっても簡単。イメージ通りの外観になってくれてまずは一安心。

 

扉のロック部分はこんな感じ。

当初は市販のカンヌキを使おうと計画していたんですが、子供が扉を無理矢理、そして激しく動かすと外れちゃうことが分かったのでこのような形に変更になりました。

とりあえずの対策として設置したこのカラビナによるロック機能ですが、あまりにも使い勝手が良くて結局その後数年間ずっとこのまんま。子供にとってカラビナを外すっていうのはなかなか出来ることじゃないので、ロック機構としてはかなり優秀です。

 

完成

というわけで、今回は我が家のベビーゲートのご紹介でした。

このゲートはもう4年ほどの前に製作したものですが、いまだに不具合無く現役バリバリ。

小さい子供はどうしても危ない場所というものが理解できないので、このような子供の生活ゾーンを区切ってくれるベビーゲートは必要不可欠だと思っています。市販のものでは設置できない、もしくは見た目が気に入らない!という人もおられるでしょうが、それならばいっそDIYで製作されてみてはいかがでしょうか?

材料も安価に入手することが出来ますので、意外と簡単に挑戦できますよ!

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