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最近はすっかり秋も深まりつつあり、朝晩は結構冷えるようになってきましたね。ついこの間までリビングには扇風機を置いていた気がするのに、季節の移り変わりは本当に早いものです。
まだまだ日中は暑い日もあるけど、こうも朝晩が冷え込むようになってくると恋しく感じてくるのが、各種暖房器具類。
”暖房器具”と一言で言ってもいろいろとあるけど、わたしは石油ファンヒーターが特に好きなんです。直ぐに暖かくなる手軽さと、あの特有の匂いが冬って感じで大好き。
しかしながら、石油ファンヒーターに限らずストーブ類は小さい子供がいると火傷の危険性が心配ですよね。熱源が手の届きそうなすぐそこにあるので当然のことでしょう。
そこで必要となるのがストーブを囲むストーブガード。我が家では市販品ではなく、DIYで製作したものを使用しています。
今回はわたしがDIYで製作したストーブガードについて、その製作方法を交えてご紹介しましょう。
ストーブガードは市販されてるけど…
ヒーターやストーブを素手で触れば火傷の恐れがあります。こんなこと大人なら当たり前すぎることなんですが、困ったことに小さい子供には分かりっこありません。だから、ストーブガードなる物が世の中に存在し、多くの子供用品店で販売されているんですね。
そうそう、こういうやつ。
いろいろなメーカーさんから販売されているようですが、安い物だと2,500円程度から購入できるようです。
安全第一の実用品なので、各社ともだいたい同じような外観をしている様子…なんですが、わたしはどうもこの外観が好きになれません。
ペットのゲージじゃないんだから、もう少し柔らかい雰囲気にしてくれてもいいんじゃないですかね~?
我が家の石油ファンヒーターはリビングに置いているので、必然的にストーブガードもリビングに設置することになります。でも、あまり好きじゃない外観のものをリビングという目立つ場所に置くのはどうも気が進まないんです。我慢ならないんです。
ならば、自分好みの外観のストーブガードを作っちゃえ!というのがわたしがストーブガードを製作した動機ってわけ。
必要な材料・道具
必要なものはコレ
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- 木材
- ワイヤーネット
- 金具、ボルト類
- 卓上丸ノコ
- ボール盤
- 電動ドリル
- トリマー
- サンダー
必要な道具と資材は上記の通り。
電動工具類を除いた材料費だけで、だいたい3,000円程度。市販のストーブガードが2,500〜3,500円程度であることを考えると、コストは同じくらい。
ただ、製作の労力を考えると、市販品の方がずっとコスパは良いでしょう。DIYって節約に繋がることも多いけど、どうやら今回の場合は当てはまらないようです。
木材
今回使用した木材は杉のディメンション材4本と、直径18mmの丸棒2本。いつも通り近所のホームセンターで購入してきました。
ディメンション材っていうのは”規格寸法の木材”って意味のようですが、杉の場合ははSPF材等の輸入木材でよく使用される2×4やら1×6などといった規格とは少し寸法が違うようです。インチではなくミリ表記ですし。まぁ誤差の範疇で、実際のところはほとんど似たような寸法なんですけどね。
使用する木材はDIYで一般的なSPF材でも全然良かったんですが、店頭で匂いを嗅いでみると杉の方が香りが良かったので杉にしました。杉の匂いっていいですよね。わたし大好きなんです。
ワイヤーネット
こちらはみんな大好き100円ショップ、ダイソーで購入してきたワイヤーネット。もちろん100円。すごいぞ、ダイソー。
木材だけで隙間なくグルッと石油ファンヒーターを覆うのはかなり骨が折れそうなので、このワイヤーネットを活用して楽しちゃおうって魂胆なんです。
金具、ボルト類
ストーブガードは当然ストーブや石油ファンヒーター本体よりもずっと大きいです。ストーブガードとして使うならそれでも全然問題ないんだけど、使わない時はコンパクトに片付けることが出来るようにしておかないと、邪魔で仕方が無いでしょう。
そこで必要となるのがこれらの金具類。
木材を組み合わせるだけならコーススレッド(木用のネジのこと)だけで十分なんだけど、コンパクトになるように分解出来るような構造にしましょう。このオニメナット・L字型金具・ボルトは、その為に使用します。
各種電動工具類
木材の切断などの各種加工の為、資材とは別に電動工具類が必要になります。わたしは木材の切断には卓上丸ノコ、穴あけには卓上ボール盤、組付けには電動ドリル、溝堀りにはトリマー、そして表面仕上げのサンダーと、5種類の電動工具を使用しました。
とはいうものの、例えば木材を切断するだけならば普通のノコギリでも代用できるし、組み付けは普通のドライバーでも可能です。つまり、必ずしもこれら全ての道具を揃える必要はありません。
しかしながら、溝堀りを行うトリマーだけは、なかなか他の道具では代用できない便利な道具です。
今回、トリマーはワイヤーネットを嵌め込む溝を掘る為に使用しましたが、どうしてもトリマーを用意出来ない場合はワイヤーネットの固定方法を大幅に見直す必要があるでしょう。
ストーブガードの作り方
先程ご紹介した道具・資材を使用して、早速ストーブガードを製作していきましょう。実際の作業時間は1日4時間程度の作業を2日間、計8時間程度の作業量でした。
各パーツの製作
早速、買ってきた木材を卓上丸ノコでバンバン切っていきます。こういう直角の単純なカットだと、卓上丸ノコは本当に便利なんです。
長さ600mmを7本、655mmを4本作りました。この作業はものの数分で完了するでしょう。それくらい卓上丸ノコは楽チンです。
先程切断した木材は、ストーブガードのフレーム部分になります。
そのフレームにワイヤーネットを固定したいので、ダイソーで買ってきたワイヤーネットの幅を測って、その幅が収まるような溝をトリマーで掘ります。トリマーってすごい音がするから極力使いたくないんだけど、むっちゃ便利!
トリマーのお陰で、こんな感じでワイヤーネットがとても美しく収まってくれました。こんな加工、わたしのような素人の手作業じゃ絶対無理!
木材4本にそれぞれトリマーで溝を掘って、それら4本の木材をぐるっとワイヤーネットを取り囲むように組み上げたら、あっという間に格子状の部品が出来上がりました。これはストーブガードの側面パーツになるので、同じものをもう1個作っておきましょう。
木材同士はコーススレッドで組み立てているんですが、リビングに置く物なのにコーススレッドのネジの頭が丸見えっていうのもなんだかみっともないですよね。なのでいつもの方法でコーススレッドは隠しておきました。
ネジの頭を隠す方法についてはこちらの投稿で詳しくご紹介していますので、よろしければどうぞ。
ストーブガードの側面パーツが出来たので、今度は最も目立つ正面のパーツの製作。
ダイソーのワイヤーネットは安いのに大変便利なんですが、お洒落さという点では残念ながら今一つ。なので、正面パーツに関してはもう少し手間を掛けてお洒落な感じにしてやりましょう。
まずはメインの材料となる杉材に、深さ20mm、直径18mmの穴を開けてやります。
この穴あけ加工は計10箇所に行うんですが、この穴の深さが結構重要なんです。極力全10箇所の穴を均一な深さで止めたいので、 加工時に少し工夫をしてやりましょう。それがドリルの刃に貼っている緑色のテープ(養生テープ)。
このテープはドリルの刃の先端からちょうど20mmになるように貼っているので、この緑のテープが木材の加工面と面一になった時、穴の深さがちょうど20mmになるってわけ。アナログでシンプルな方法だけど、案外正確に加工できるもんですよ。
これら直径18mmの穴に丸棒を差し込んで、この上に同じように穴を開けた杉材をかぶせたら、正面パーツの完成です。
オニメナットの取り付け
木材を使ってDIYでストーブガードを作ろうとした時、恐らく一番の課題となるのがいかにして分解・組み立て可能な構造にするかということじゃないでしょうか。
ストーブガードを一年中出しっぱなしにする人はいないと思いますので、冬以外の時期にはコンパクトに収納できるようにしなければなりません。
木材の組み立てにはコーススレッドを使うことが多いですが、コーススレッドではそのような構造を実現するのはかなり難しいでしょう。コーススレッドはボルトと違って何度も締め付けたり緩めたりするような使用は想定されていないからです。
そこで登場するのがこちらのオニメナット。
簡単に言うと、木材にボルトをねじ込む為のネジ穴を簡単に作ることが出来るナイスな部品なんです。
施工方法もとっても簡単。指定の寸法の下穴を開けて、オニメナットをねじ込むだけ。
ホームセンターに行けばまず間違いなく置かれているほどメジャーなものなので、組み立て式の家具を作りたい時はドシドシ使用しましょう。
オニメナットの詳しい使用方法はこちらの投稿でご紹介していますので、よろしければどうぞ。
このオニメナットの加工を製作した全てのパネルに行い、それらのオニメナットをこのようにL字型の金具で連結すれば、分解可能なストーブガードが簡単に製作出来るってわけです。
最後は表面仕上げ
各パネルを組み立てて、そしてそれらを連結する為のオニメナットの埋め込みが終われば、ストーブガードの製作もほぼほぼお終い。
このままでも問題はないんだけど、最後の仕上げとして各パーツの表面をやすり掛けしてやりましょう。
やすりがけを行うとスベスベになって手触りが良くなるほか、万が一木材のささくれなんかがあったとしてもそれを解消することが出来ます。特に小さい子供がいる場合は、木材のささくれは怪我の元になるのでしっかりと滑らかに削ってやりましょう。
あくまでわたしの場合ですが、紙やすりの番手は #80 → #120 → #400 で行っています。#1000などのかまり細かい番手まではしなくても、十分スベスベになってくれますよ。
なお、#80の研磨力は相当強いので、気を付けないとあっという間に削り過ぎてしまいます。#80は全体に掛けるというよりかは、コーススレッドの頭隠しの為の丸棒を削ったり、各パーツの角を落とすのに使用する程度に留めておきましょう。
完成したらこんな感じ
各パーツの表面をしっかりと削ったら、いよいよ完成です。
完成したパーツを室内に持ち込み、石油ファンヒーターの周囲をグルっと囲みように組み付けたらこんな感じ。
石油ファンヒーターの吹き出し口から30cm程度は距離が空いているので、ストーブガードとしての役割は全く問題無さそう。
しかしながら、ある程度の距離が空いているとはいえ、この正面のパーツはヒーターの熱を常時受け続けるわけです。アチアチにならないのかな?って当初は不安だったんですが、実際には確かに多少熱くはなるものの、火傷をするほど熱くなるわけではないことが分かりました。
上から見たところ。
見えにくいですが石油ファンヒーターの後ろにも木材が一本あって、上から見るとヒーターガードはしっかり四角形になっています。
その四角形の中に石油ファンヒーターが収まっているので、ストーブガードを引っ張ったとしても石油ファンヒーターに引っ掛かって簡単には撤去出来ない位置関係です。そもそも、ストーブガード自体にそこそこの重量があるのでそう簡単には動かないんですけどね。
というわけで、今回は以前わたしが製作したストーブガードのご紹介でした。
このストーブガードは製作してから早くも4年目に突入しているのですが、これといった不具合もなくしっかりと役に立ってくれています。2×4材と類似の寸法の木材をメインで使用したので少々ゴツくなってしまったのは若干の反省点だけど、見た目や雰囲気は今でもお気に入り。自分好みの質感に拘るなら、やっぱりDIYは有効な手段ですね。
とはいうものの、市販品でも十分!とにかく子供の安全対策をしたい!という人なら、市販品のご購入をお勧めします。冒頭でもご説明した通り、製作の手間暇を考えれば市販品の方がコスパは抜群に良いですよ。