DIYの道具

分厚い木材の切断と細かい加工が得意な電動ノコギリ『バンドソー』のご紹介


"木材を使ったDIYで必要不可欠な道具"って言われて、皆様は何を思い浮かべますか?

その答えは作る物や作り方によって異なるでしょうが、わたしの場合は真っ先にノコギリが思い浮かびます。

そりゃドリルやドライバーも絶対必要だけど、まず木材を目的とする寸法に切断しないことには始まりませんからね。

ところで、”ノコギリ”と一言で言ってもその種類は本当にたくさん。シンプルな手ノコもあれば、様々な形の電動ノコギリもありますよね。

わたしも何種類もの手ノコ・電動ノコを所有しておりますが、今回ひょんなことから新たなノコギリが仲間に加わりました。

それはバンドソー

数多くある電動ノコギリの中でも、木工のDIYではややマイナーな道具ですが、せっかくなのでメリット・デメリットを交えてご紹介したいと思います。

 

SK11のバンドソーが我が家にやってきた!

こちらが今回新たに我が家にやってきた電動ノコギリ、バンドソーです。レシプロソーとも言うみたいですね。

わたしは小学校の図工の授業で電動糸ノコ(糸ノコ盤・卓上糸ノコ)を使った経験があるんですが(皆様もありますか?)、使い方はそれとほぼ同じ。電動で動くノコギリ刃に、加工物を押し当てて加工するタイプの機械です。

しかしながら、使い方は電動糸ノコと同じような感じであるものの、ノコギリ刃の仕組みなんかは全然違うんですよね。そこらへんはまた後ほど。

 

今回入手したバンドソーは藤原産業株式会社の製品。わたしが入手したのはSWB-200Nという製品ですが、現在売っているのはSWB-300Wのみ。これは後継品かな?

藤原産業はDIYツールを扱う商社なのだそうですが、その社名よりも製品のブランド名であるSK11の方が我々ユーザーにとっては馴染みがありますよね。SK11の製品はリーズナブルな価格帯の商品が多いので、我々素人にはありがたい限り。でも藤原産業は商社らしいので、SK11の各商品は別のメーカーが製造しているOEM品ってことになるんでしょうか?

ところで、冒頭では”ひょんなことから入手した”って書きましたが、実はこのバンドソーはご近所さんから頂いたものなんです。

聞くところによると倉庫を掃除している時に発掘された未開封品で、同梱されていた納品書によるとおよそ8年前の品。しかしながら今でも同じ機械が売られているようですし、随分と息の長い商品なんですね。

 

バンドソーってこんな機械

バンドっていうのは”ひも状のもの”を意味する言葉。その言葉が示す通り、バンドソーというのは細くて長いひも状のノコギリ刃を持つ機械です。

バンドソーの表面のパネルをパカッと開けると、内部はこんな感じ。

機械の上下にあるでっかい2つのホイールに輪っか状のノコギリ刃が取り付けられており、ホイールが回転することでノコギリ刃が駆動する仕組みとなっています。

 

見えている部分の刃だけを見ると糸ノコ盤(電動糸ノコ・卓上糸ノコ)そっくりですが、実際のところは糸ノコ盤よりも刃がずっと長く輪っか状で、またホイールに掛ける為に糸ノコよりも刃に幅がある等の違いがあります。

 

ホイールの位置関係で刃の張りや刃の位置を調整しますので、このホイールこそがバンドソーの肝なのでしょう。下側のホイールが駆動を、上側のホイールが刃の位置調整の役割をそれぞれ担っています。

 

ノコギリ刃の張りは上部のノブで、刃の位置の調整は機械裏側のノブでそれぞれ行う仕組み。他にも調整を要する箇所があり、結構複雑な機構なんだなぁというのが率直な感想です。

 

バンドソーのメリット

せっかく入手したのですから、実際にいろいろと使ってみました。

わたしはジクソーや卓上丸ノコといった他の切断工具も所有しておりますが、それらと比較してわたしなりに感じたメリットについてまずはご紹介したいと思います。

 

細かい加工が可能

電動ノコギリでメジャーな道具と言えば丸ノコですが、丸ノコは真っ直ぐにしか切れません。そりゃ当然ですよね。丸ノコの刃は直径165mmとかの金属製の円盤なのですから、そんなもので曲線のカットなんてできる訳がありません。

ところが、バンドソーの刃は円盤状ではなく棒状で、しかもその幅はかなり狭いので曲線を切ることができちゃうんです。

曲線が切れる電動ノコギリと言えばジクソーや糸ノコ盤もありますが、ジクソーは刃の片側しか固定されていないし、そもそも手持ちの道具なので精密な加工には向いていないんですよね。

一方でバンドソーと糸ノコ盤はしっかりと刃が固定されているので、じっくりと細かい加工を行うことに向いているのです。

 

しかしながら幅がかなり狭いと言っても結局のところは金属製の帯状の刃ですので、キツすぎる曲線の加工は少々苦手。あまり無理に曲げようとすると刃が捻じれちゃいます。キツイ曲線の場合は何回かに分けて加工した方が良いでしょう。

細かい細工という目的であれば、より刃が細くて糸状である、糸ノコ盤の方が得意なのです。

 

厚みのある木材が切れる

”細かい細工ならば糸ノコ盤の方が得意”と紹介しましたが、それなら糸ノコ盤でいいじゃん!って思われる方もおられるでしょう。わたしも実はそうでした。

しかしながら、バンドソーならではのメリットもちゃんとあるんです。その一つが厚みのある木材をカットできるということ。

パッケージやシールでデカデカと主張している最大切断厚120mmが本当かどうかは別として、厚みのある木材のカットに向いていることは間違いありません。

杉系の2×4材であれば、難なく割るようにカットすることが可能です。つまり、1×材(ワンバイ材・厚み1インチ)は薄すぎるけど、2×材(ツーバイ材・厚み2インチ)は厚すぎる・・・とお悩みの方でも、バンドソーがあれば厚みが1.5インチの1.5バイ材が作れちゃうのです!

って、そんな人はあんまりいない?

 

意外とコンパクト

これも結構わたしにとっては重要なメリット。バンドソーは設置面積が少なくて済むのです。

というのも、糸ノコ盤にはバネ式とかパラレルアームシステム式とかいろいろな機構があるんですが、いずれも水平方向でそこそこの大きさになってしまう欠点あるんです。糸ノコ盤って結構デカいんですよね。

一方でバンドソーは糸ノコ盤よりも高さ方向は大きくなるものの、水平方向はかなりコンパクト。作業場所が決して広くないわたしにとってバンドソーのコンパクトさは結構有難く感じました。

ちなみに、バンドソーは見た目の割に重量も控えめ(14kg)。大人であれば難なく抱えることができる程度の重量です。

 

作業の安全性

これは卓上工具全般に言えることなんですが、刃がしっかりと固定されているので加工時の抵抗で刃物が暴れる危険性(キックバック)が低いのが大きなメリット。

素人のDIYで最も注意しなければならないのは怪我ですから、これは本当に重要なことですね。

わたしは直線のカットに関しては極力卓上丸ノコを使うようにしていますが、これからは曲線のカットに関してはジクソーではなくこのバンドソーを積極的に使おうと思います。

 

バンドソーのデメリット

というわけでバンドソーを使ってみて感じたメリットについて紹介させて頂きましたが、メリットもあれば当然デメリットもあります。完璧な道具なんてものがあれば、いろんな種類の道具が世の中にあるわけないですもんね。

 

直線のカットは苦手

バンドソーのメリットは曲線のカットが出来る点ですが、その裏返しに直線のカットはかなり苦手。これは糸ノコ盤も同じですね。

ちゃんと定規を使って、かなり慎重にカットをしたのに切断面はこんな感じでガタガタ状態

これはバンドソーの特性であるドリフトという現象によるものなのだそうですが、要は刃が僅かに暴れることによるものなのでしょう。

刃の調整をしっかりとすれば多少改善させることが出来るそうですが、今のところわたしはまだ解決には至っていません。

円盤状の刃を使って切断する丸ノコでは、適当に作業をしても切断面がこんな感じでガタガタになることは全くありません。そのことからも、やはりバンドソーは直線のカットは苦手と言わざるを得ないでしょう。

 

長さのあるものは切れない

バンドソーは輪っか状の刃を回転させる構造上、どうしても刃の横側にスペース(ふところ寸法)を確保することが出来ません。なので、長~い板をカットするような作業は物理的に出来ないのです。カットできるものは本体と刃の間に収まるものだけ。

このSK11のバンドソーの場合、ふところ寸法は195mmですから、195mm以上のカットが出来ないのです

長さのある木材を目標とする寸法にカットするのはDIYでは超基本的な加工ですよね。丸ノコだろうが、ジクソーだろうが、糸ノコ盤だろうが、他の電動ノコギリは得手不得手や精度の違いはあってもそのようなカット自体は可能です。しかしながら、そんな超基本的な加工がジクソーでは出来ないのです。

これは汎用性という意味ではかなりのデメリットなのかもしれませんね。

 

糸ノコ盤の方が使い勝手が良い?

メリットの項目でも触れましたが、細かい加工が得意なのはバンドソーだけではありません。細かい加工に関しては糸ノコ盤の得意とするところ。

細かい加工のしやすさもそうですが、木材をくり抜くような加工は糸ノコ盤でしか出来ません。

つまり、厚みのある木材をカットする用途がなければ、糸ノコ盤の方がより使い勝手の良い機械なのです。

 

刃の調整が大変

構造の部分でも紹介しましたが、バンドソーは各部の調整が結構シビア。

口コミなんかを見ておりましても、強い力を掛けると刃がホイールから外れるだとか、ドリフト現象が起きるだとか、その調整のシビアさに対して不満を抱えている人も多くおられる様子。

わたしはまだそれほどハードな使い方をしていないので特に不満は感じていませんが、決して”簡単に使いこなせる道具”ではないようですね。

 

まとめ

というわけで、今回はSK11のバンドソーのご紹介でした。

紹介しているのはSK11の製品ですが、メリット・デメリットはこの商品ならではのものではなく、バンドソーという機械特有のものだと思います。

少々デメリットの方が多くて心苦しいのですが、なんだかんだでわたしは便利に使っています。

近は子供のリクエストでひたすらおままごと用のおにぎりを切り出し中。

まるでフリーハンドで書いたような柔らかいカーブを作るには、やっぱり便利な道具です。安全に作業が出来るっていうのもいいですよね。

一家に一台!・・・というにはスペース的にも費用的にもちょっと敷居は高いけど、細かい細工がしたかったり、厚みのある木材のカットがしたい人には最適な機械なんじゃないでしょうか。

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