お庭造りの材料

腐らない、虫湧かない!DIYでおススメしたいコンクリート製枕木のメリット・デメリット


柔らかい雰囲気のお庭、お洒落なお庭、ナチュラルテイストなお庭…。

それらを目指すのであれば必ず一度は頭をよぎるのが、枕木という素材。

いいですよね、枕木って。天然の木材ならではの独特の質感に憧れる人はきっと多いはず。

わたしもその質感にすっかりやられてしまい、一度と言わずそれこそ今まで何十回と購入を検討してきました。どうしても地面に枕木を敷きたかったのです。

しかしながらいつも購入には至らず、結局はコンクリート製枕木に落ち着きました。

本日はわたしが憧れつつも枕木の使用を断念した理由と、代わりに使用したコンクリート製枕木のメリット・デメリットについて紹介します。

 

致命的な枕木のデメリット

腐る。

もうこれに尽きます。

形あるものはいつか壊れるといいますが、それでも壊れるまでの時間が長いに越したことはありません。その点、木材は他の素材に比べてはるかに痛みやすいと言えるでしょう。

なのでウッドデッキを作るときは出来るだけ耐久性のある木材を使い、そして風通しや水はけが良いように工夫を凝らすわけです。

それだけ気を遣っても、少しづつ傷んでいくのは仕方がありません。木材は繊細な素材なのです。

こちらは製作から早くも5年経過しました我が家のウッドデッキ。この場所の床板はハードウッドのサイプレスで作られています。

日陰になりやすい場所、板が曲がって水捌けが悪い場所がこのように黒ずみが強くなってきます。まだまだ強度は保たれているけど、あと数年したら一部は板の張り替えが必要になるかも。

通気性抜群のウッドデッキですらこのような状態なのですから、地面に埋め込む枕木の場合なんかはもっと痛みは早いでしょう。これは当然のことですね。

 

こちらはわたしが大好きなクラブハリエさんのお庭。滋賀県守山市の店舗です。

わたしは草目地が本当に大好きなんですが、特に枕木を組み合わせたものはまさに理想形。この雰囲気、素敵すぎ!!

しかしながら、写真だけでも容易に想像できる通り、ここはなかなかのジメジメっぷり。こんな環境で枕木なんて、大丈夫!?

むぅ…やっぱり大丈夫ではない?

やっぱりジメジメ環境は枕木にとって過酷な環境なようで、一部は既に土と同化しているじゃないですか。いや、この傷んだ自然な雰囲気がいいんだ!って人もいるんでしょうけれども、わたしもそれは分かるんだけれども、自宅に設置するのにやっぱりそれは困る!シロアリが湧くかもしれないしね。

こちらは一部綺麗な状態の枕木がありますが、これは痛みが酷い部分を張り替えたのでしょうか?定期的な張り替えが必要となると維持費も無視できませんね。

じゃあ、腐敗の最大の原因である土と触れないようにしたらいいんじゃね?

ってわたしはこれまで何度も考えたのですが、同じように考える人は当然たくさんおられるようです。

土の代わりに粒の大きな石などで枕木を埋めたり、

コンクリートで埋めるという施工方法をよく見かけます。

 

しかしながら、それらの方法でも枕木の痛みを止めることは出来ません。

どうやら枕木の痛みは地面の土による湿気だけではなく、上からの雨水、上を人が歩くことによる物理的な力など、様々な要因によるもののようです。

というわけで、金具を使って縦向きに設置するなどといった地面と一切接しない設置方法ならまだしも、わたしが憧れる枕木の地面への設置はどう頑張っても腐敗と隣り合わせなのです。

腐敗すると見た目は悪くなるし、凸凹が生じることで躓いたりする危険もあります。そしてなによりもシロアリなどの虫の発生を招きかねません。これらはとても大きなデメリットと言えるでしょう。

 

代替品となるコンクリート製枕木

枕木の雰囲気は無茶苦茶好きなんだけど、腐るのは絶対困る…そんなわがままを解決することができるのがこちら。

コンクリート製枕木

そのまんまなんですが、枕木の形を再現したコンクリートブロックです。住宅の壁材でもレンガの形を再現したALC(軽量気泡コンクリート)がありますが、それと似たようなものですね。

枕木の形を再現する為の型にコンクリートを流し込んで作っていると思われます。

質感を含め、最初はどうなんだろ?と正直思っていましたが、今となってはわたしはすっかりヘビーユーザー。これまで6年ほどで計30枚程度使ってきましたので、その経験を元にコンクリート製枕木のメリット・デメリットを紹介したいと思います。

 

コンクリート製枕木のメリット

腐らない

もう、これに尽きます。

無機物なので絶対に腐りません。腐りようがありません。

腐敗する心配も、シロアリの発生に怯える必要もありません。これって、めっちゃ大きいメリット!

 

ちゃんと木材っぽい

腐らないのはいいんだけど、その代わり質感が犠牲になるのは嫌ですよね。

人工木材がその最たる例ですが、高機能な素材は質感が均一で”いかにも人工物”って感じになるのが悩ましいところ。

その点、コンクリート製枕木はわたし的には十分及第点。

そりゃじっくり見れば天然木と全く同じというわけにはいかないけど、ちゃんと木材っぽい質感をしています。

 

わたしの好きな草目地と組み合わせるとこんな感じ。

コンクリート製枕木は単品でみるとイマイチかも…と感じる人もいるかもしれないけど、これなら十分って思えませんか?

 

コンクリート製枕木のデメリット

結構すぐに色が変わる

コンクリートは本来灰色。

なので木の質感を再現するにペイントが施されています。でも、このペイントに若干の問題があるんです。

それは経年変化で退色するということ。

別に色が剥げてコンクリートが剥き出しになるってわけじゃないんだけど、2年ほどでこれくらい色は変化します。

この薄い色調になってからは落ち着くみたいなんだけど、購入時の色調が気に入っていたのに!!という人はおおいに注意が必要でしょう。

それにしても、経年変化で色が変わるだなんて、まるで本物の木材のようですね。

 

意外と高価

リアルなテクスチャーをしていることからも分かるように、結構手間暇掛かってそうですよね。コンクリート製枕木。

だからなのでしょう、決してお安い資材ではありません。わたしは天然木の枕木の方が高価なイメージがありましたが、実際は逆なのです。

例えば、ウッドデッキ材で有名なリーベさんの販売価格だと、天然木の枕木は長さ2mのタイプで4,176~7,150円でした。

一方でコンクリート製枕木だと長さ600mmのタイプで一本2,565円。5本セット売りでも一本あたり2,530円でしたから、1m当たりの単価で考えると天然木の枕木の方がずっと安価なのです。

定期的なメンテナンスは不要だということを考えるとコンクリート製枕木の方が結果的には安価なのかもしれませんが、導入時のコストは意外と高いので注意が必要です。

 

割れる

木材と違って腐りはしませんが、強い衝撃を与えると割れはします。

実際、ホームセンターの店先でも割れている製品を何度も見たことがあります。その頻度から考えると、結構簡単に割れるんでしょうね。

一応中に鉄筋は入っているようなので、割れると言っても真っ二つになるわけではありません。ヒビが入る程度の話です。

その程度なら気にならないという人ならたいしたデメリットではないですが、気になる人は施工方法に気を付けましょう。

というのも、割れはコンクリート製枕木が変形するような力が加わった時に発生するからです。

設置場所が完全に真っ平らであればどれだけ上から力を掛けようとも変形のしようがありませんが、逆に設置場所が柔らかい地面だったり、凸凹だったりすると、その上に車で乗りあげればあっと言う間に割れちゃうでしょう。

そしてこれはコンクリート製枕木が長くなればなるほどシビアになるはず。

なので、コンクリート製枕木を設置する場合はしっかりと平らに整地して、しっかりと地面を押し固めておきましょう。メーカーによってはコンクリート製枕木の下は一旦モルタルを打って真っ平らにすることを推奨している場合もありますね。

ちなみに、我が家の場合はモルタルなんて打っておりません。その状態で毎日車で乗りあげていますが、割れは発生したことはありません。一応、ご参考までに。

 

DIYにおススメしたいコンクリート製枕木

というわけで、本日はわたしも愛用するコンクリート製枕木の紹介でした。

なんだかデメリットばかりのように感じられるかもしれませんが、腐らないというメリットはそれらを補って余りある大きなもの。シロアリの発生は絶対困る一般家庭であれば、是非おススメしたい素材です。

無機物という点ではレンガと同じような性質の素材ですが、植物を組み合わせるのであればこちらの方がより自然な雰囲気でわたしは大好きです。

大抵のホームセンターで入手できますし、設置も穴を掘って整地して、置くだけの簡単施工。置くだけだけだから気に入らなければ何度もやり直しが出来ます。

このようにかなりお手軽な素材ですから、DIY初心者にも是非挑戦してみて欲しいですね。使い方次第ではきっとお洒落なお庭を演出できますよ。

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