ウッドデッキを作るのに使用する材料と言えば、四角い断面で真っすぐな形状の木材。薄っぺらかったり厚みがあったりいろいろ細かい違いはあるけど、直方体形状であるのはまぁ間違いないでしょう。
なので、そんな木材を組み合わせて作るウッドデッキの形といえば四角形が基本。四角形状のウッドデッキであれば購入してきた木材を直角に切断して組み合わせるだけでそれなりにはできますので、素人でも頑張れば全然チャレンジできる範疇です。実際、わたしもなんとか作れたわけですし。
しかしながら世の中には複雑な形状のウッドデッキや、摩訶不思議な曲線で構成された形状のウッドデッキなどもあります。
そういった形状のウッドデッキは木材の複雑な加工や、繊細な加工が必要なのでかなり難易度はあがります。というか、丸いウッドデッキなんてどうやって作っているのか素人のわたしには予想すらつきません。写真で見る限り、一部の木材はどう見ても曲げてるみたいですが・・・
前置きが長くなりましたが、今回はそのようなハイレベルな形状どころか、素人にとっては斜め形状のウッドデッキを作るだけでも結構大変だよ!というお話です。
斜め形状にすると、床板の下に根太が無い!!
以前別のエントリーで紹介しましたが、ウッドデッキで実際に人が乗る部分の木材を床板、その床板を下から支える木材を根太といいます。
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ウッドデッキの構造の紹介[素人でもできるウッドデッキ製作:第1回]
Contents1 ウッドデッキが欲しい!1.1 ウッドデッキって高い!1.2 節約の為にDIYに挑戦2 ウッドデッキの構造2.1 根太の取り付け方法2.2 我が家のウッドデッキの構造3 まとめ ド素 ...
この床板と根太は垂直に交わっている場合がほとんど。なので、四角形状のウッドデッキの場合は床板の下に必ず根太を配置することができます。
ところが、現在製作途中のウッドデッキでは既にお庭にある通路の都合上、この部分は斜めになる予定。
このような斜め形状の場合、先程の四角形状と違って床板の一部に根太がない場所ができてしまうのです。
図の赤い矢印の部分がそう。床板の右端の下に根太がないですよね?
実際に再現してみるとこんな感じ。これでは流石に人は乗れませんよね。それどころか床板を張ることすらままならないはず。この問題を解決する為には、根太の形状と取り付け方法を少し工夫してあげる必要があります。
素人ながらにアレコレ考えた結果、このように根太を斜め形状に沿うようにして取り付けてあげれば、床板をきちんと固定することができそう。
斜めに根太を取り付けよう
斜めに根太を取り付ける・・・言葉だけならとても簡単そうなのですが、意外と難しいのが角度をつけた木材の加工。そんなの簡単だよ!!っていう方はすっ飛ばして頂いて結構な内容なんですが、わたしの経験上、素人にはこれがなかなか難しんですって。
まずは斜め部分に水糸を張って、斜め部分の角度を測定します(水糸って安いのに便利です。是非持っておきましょう)。
測定?どうやって?
角度の測定に使用する道具と言えば分度器なのは小学生でも知っていることですが、家に分度器がある人って意外と少ないんじゃないですか?少なくてもわたしは持ってませんでしたし、スマホアプリの分度器も全然役に立ちませんでした。いきなりお手上げ状態。45度未満であることはわかるんですが・・・。
100円ショップに分度器を買いに行こうかと思いましたが、ふと手元にある卓上丸鋸を見ると1~90度までのメモリがついているじゃないですか。そこで適当な角度で木材をカットして、施工部分にあてがい、角度の調整を繰り返すことで角度を求める方法を思いついたのです。画期的!!
最初は35度でカットしましたが、どうやらもう少し角度が必要な様子。
2回目は40度でカットしましたが、これがドンピシャ!意外なことに(?)うまくいきました。もちろん、この工程は分度器が家にあれば一切不要です。
角度が分かったので、根太となる90mm×38mmの木材を40度の角度でカットします。安全安心なお気に入りの卓上丸鋸でカットしようと思ったら、木材と安全カバーが干渉してまったく切断することができません。
そうなると残された手段は丸鋸で角度をつけて切断する方法。わたしは安全第一がモットーなので、見るからに危なっかしい丸鋸はどうも苦手、というか使いたくありません。しかも今回は角度をつけて、刃をたくさん出す必要があります。工具の直線状に体を置かない、軽い力で切る、等の基本を意識しながら慎重に作業をしましょう。
ビビりながらも、無事40度の角度で切断することができました。
ちなみに、世の中にはこのような丸ノコ定規という便利な動画あります。これなら一見簡単に好きな角度で切断出来そうな気がするのですが…
ところが、今回の切断ではこのように角度を付けるので、この定規では木材に厚みがありすぎて普通の丸鋸では切断出来ないのです。なので、やっぱり先程のような丸鋸自体の刃を傾けての切断作業が必要となるのですね。
どきどきしながら切断した木材を施工部分にあてがってみると、まぁぴったり!!
ぴったりに仕上げる為には、両端の角度をビシッと合わせる他、木材の長さもビシッと合わせる必要があります。木材のカットは角度をつけて行うので、ただ単に直角にカットする場合よりも長さの調整は難しいように感じます。
しかしながら、あんな方法で測定した割には、綺麗に角度が合っています。これで床板をしっかり固定することができますね。
この方法が使えるのは、45度まで
今回は切断部分の角度が40度だったのでこのように比較的簡単に施工することができましたが、この角度が45度以上の場合は難易度がグッとあがります。というのも、一般的な丸鋸は0~45度の間しか角度調整ができないのです。なので、その角度を超える場合は別の切断方法を検討しなくてはいけません。床板や根太を張る方向を90度変更すれば、そのような問題もあっさり解決することができますが、それができるのは当然設計段階。わたしのように行き当たりばったりの施工ではそういう場合苦労しますので、設計段階でしっかり計画することが重要ですね。
斜め形状にすると、ウッドフェンスの取り付けも大変になっちゃいます!
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斜め形状部分へのウッドフェンスの取り付け
斜め作業のあれこれはこちら
斜め形状のウッドデッキが面倒臭いということをご紹介させて頂きましたが、根太の角度合わせの他にも面倒臭い作業はいっぱい。詳しくはそれぞれの製作作業の投稿でご紹介しています。