コンパクトさと軽さが売りであるマイクロフォーサーズ規格のカメラの中でも、極端にコンパクトさと軽さを追求した機種であるLUMIX GMシリーズ。
あまりにニッチ過ぎるコンセプトのせいで受けが良くなかったのか、初代モデルのGM1K(2013年11月)、リニューアル品のGM1SK、そして上位モデルのGM5(2014年11月)の3モデルしか発売されていません。
後継機種がでないということは商業的にはイマイチだったのかも知れませんが、極端なコンパクトさや写りの良さ、質感の良さから一部のユーザーにはとても人気が高く、現在でもなかなか値段が落ちていません。
前から気にはなっていた機種なのですが、初代モデルであるGM1Kを入手することができましたので、ご紹介したいと思います。
予想を上回る小ささ
このGM1を実際に触って最初に感じたこと。
小っちぇ!マジ小っちぇえ!
購入前から外寸法は知ってたし、手持ちのGF2から大体のサイズ感は把握してるつもりでした。しかし、頭で考えるのと実際触るのとじゃ大違い。
GF2だって発売当初(2010年11月)は最小を売りにしていたんですよ。なのにこのサイズ差。
手の中にすっぽり。3年間でこんなに小さくできるのかー。
14mmのパンケーキレンズなど、一部のレンズ以外ではまるでカメラ付きレンズ状態になってしまいます。
小さいながらも丁寧な造り
巷では高級感があるとか言われていますが、わたしが入手したのはオレンジというポップな色の為、あまり高級感があるという印象は持ちませんでした。
マグネシウムボディって言われても、素人には触ってもアルミとの違いも分かんないし。
しかしながら、オレンジ色の本体ボディに同色の合皮を貼り付けた仕上げはとても綺麗ですね。
カラーバリエーションはGM1Kではオレンジ/ブラック/シルバー/ホワイトの4色が、GM1SKではブルー/ブラウンの2色が、GM5ではグリーン/レッド/ブラックの3色がそれぞれ存在していました。
カラーバリエーションを増やすのってコストは掛かるし、販売店は一つの商品をそんなに並べてくれないし、普通はあまり積極的にすることではありません。
このことからも、Panasonicはかなり力を入れていたんじゃないかなぁと勝手に想像しています。
むっちゃ軽い!
小ささにも感動したんですが、重量にも驚かされました。
本体重量はGF2の265gに対して204gと60gくらい軽くなってます。
たかが60g?って思っちゃいますが、265gに対しての60gならば3/4の重量になったということですから、そりゃあ流石に体感することができます。
しかしながら本体が軽すぎるとなんだかおもちゃを触っているような錯覚に陥ります。丁寧な造りなのに高級さを感じない要因の一つでしょうか?
わたしは実用性重視なので軽いのは大歓迎ですが。
小ささは正義!!とは限らない
実際に触ってみて感じたのですが、その小ささ故に操作感は悪いです。
ダイヤル類は薄いし、突起も控えめ。ただ、これらのダイヤル類の操作性はすぐに慣れました。モードダイヤルやフォーカス切り替えはしょっちゅう触るものでもないですし。
問題はボディの小ささ故のグリップの悪さ。わたしは片手でさっと取り出して撮影することが多いのですが、片手だとこんな感じでグリップすることになります。
その際、親指の根元の肉が画面に触ってしまい、その部分にフォーカスされてしまうのです!
フォーカスを解除するにはタッチパネルの左端をタッチする必要があるので、片手では操作できません。これがかなりストレス!
また絞りや露出補正、シャッター速度を調整するダイヤルはこの位置にありますので、
片手で操作するとこんな感じになります。ゆ、指がつりそう…。
どうやら、このカメラは片手で適当に操作するもんじゃないってことですね。
GFシリーズもGF3から先程のクルクル平面ダイヤルになっていますが、使いやすさはGF2や写真のG3などに採用されていたオーソドックスな埋め込み式ダイヤルの方が断然上だと思います。GM5はこのような埋め込みダイヤルですね。いいな、いいなー。
GM1のコンパクトさは素晴らしいんですが、そのコンパクトさ故に操作感は大柄なボディの機種よりも劣るなぁ、というのがわたしの感想です。
また、操作性を若干犠牲にして得たコンパクトさも、確かにボディ単体ならすごいのですが、レンズをつけた状態となるとレンズのせいでどうしても損なわれてしまいます。
レンズを付けた状態ならレンズの大きさに足を引っ張られるので、ボディ単体時程の優位性が無いのです。
わたしはこれまで小ささは正義!!と考えていたんですが、このカメラを手にして必ずしもそうとは限らないな、と感じました。コンパクトさと使いやすさのバランス的にはGF2の方が良いと思います。
今となってはGMシリーズは3機種に留まっており、実質的にGFシリーズに統合された感があります。GM1のコンパクトさは本当にすごいと思いますが、GFシリーズの最新機種であるGF10は240gとGM1Kから36g差に迫ってきているので、それも当然の流れかもしれませんね。
でもこのカメラは凄い!
小さくする為に操作性が犠牲になってる〜って文句を言ってますが、今のところ控え目に言っても超気に入ってます。
レンズを付けた時のトータルの大きさは意外とそれ程でもないかも知れませんが、コンパクトさを極端に目指したボディはついつい持ち出したくなる魅力があります。
もう、毎日鞄に入れて持ち出してます。
カメラは撮影してなんぼの道具なので、持ち出したくなる気持ちにさせてくれるのは大きな長所ですね。
大柄なボディの機種と比べると機能や操作感はやや犠牲になってますが、写りそのものは素人のわたしには全く持って十分そのもの。買ったばかりのG8の活躍の場が減っちゃいそう。
高画質なカメラを常に携帯したいという方には是非オススメしたいカメラです。
残念ながら過去のモデルなので市場に残っているものが全てです。中古含めて既にかなり数は少ないようなので、気になる方は早めにゲットしてみてはいかがでしょうか?
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2019/5/19追記
毎日鞄に入れて持ち出す、日常使い用のカメラとしての役割はFUJIFILMのX-E3にその座を譲りましたが、GM1は売却せずに相変わらずわたしの手元で大活躍しています。特に活躍するのが出張時。少しでも荷物をコンパクトにしたい出張時においては、このGM1のコンパクトさはとても魅力的ですよ。
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