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『LEICA DG SUMMILUX 15mm』レビューの続き!iphoneと比べて画質ってどうなの?


前回ご紹介したマイクロフォーサーズ用の単焦点レンズ「LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.」(略してパナライカ15mm)ですが、それはそれは大変お気に入りで毎日のように持ち出しています。

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『LEICA DG SUMMILUX 15mm』レビュー!スナップ撮影に最適な小型レンズ

Contents1 LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.ってこんなレンズ2 カメラに装着するとこんな感じ3 絞りリングの効果はどうなの?3.1 絞りリングが機能するの ...

ところでこのレンズのレビューで良く目にするのが「iphoneとほぼ同じ画角なので、スマホ感覚で撮影できます」という言葉。

iphoneの焦点距離は35mm換算で28mmらしいので、確かにこのレンズとほとんど一緒ですね。

更にiPhoneは7以降だとF値が1.8なので、なんだかますます似たような感じ?(F値はそんな単純に比較できるものじゃないけど)

でも、写せる範囲がほとんど一緒で、暗所性能やボケの量を左右するF値も似たような感じってことは、似たような写真になるんじゃないの?って疑問が浮かびます。

iphoneなどのスマホはとても高価な機器ですが、今時は多くの人が持ってます。

そのような世の中で、わざわざ4万円以上もするこのレンズを購入するだけのメリットはあるのでしょうか。もし同じような写真なら、もしかしてコンパクトなiPhoneで十分じゃないの!?

そんな疑問が浮かんでしまったわたしですが、パナライカ15mmは大好きだからそんな疑問は払拭したい!正当化したい!

そんなわけでパナライカ15mmとiPhoneを同じシチュエーションで使用してみて、両者の画質を比較してみることにしました。

 

お料理写真の比較

たまたま立ち寄ったうどん屋さんで注文した料理の見た目がなかなか面白かったので比較の材料にしました。

使用しているiPhoneはiPhone7、パナライカ15mmはLUMIX GM1に取り付けています。

まずは料理全体のお写真。iphoneはF値1.8ですが、パナライカ15mmはF値2.3まで絞ってます。

まぁご覧の通り結構色調が違います。どっちが好きかと言われたら、なんだかiphoneの写真の方が美味しそう?もしくはSNS映えしそう?

 

麺のリフトアップ。

やっぱり同じものとは思えないくらい色調が違います。

パナライカ15mmの方が麺の透明感は感じるけど、発色はiphoneの方が良い感じ。ボケは圧倒的にパナライカ15mmの方がありますね。

このお写真で、パナライカ15mmの方に4万円以上の価格や、わざわざカメラを持ち出すだけの価値があるかと言われたら、多くの人にとってはそこまでの価値はなさそう…

 

風景写真

お次は風景写真です。まだ薄暗い朝方ですが、ゴミ出しのついでに稲穂が綺麗な田んぼを撮影しました。

この2枚の写真をパッと見比べると、一見なんだかiphoneの方が良さそうな感じ。明るいし。

しかしながら、この時の肉眼のイメージに近いのはパナライカ15mmの方なんです。なんというか、iphoneの写真の方はホワイトバランスの調整が良くないのか、目で見たのと違う印象の写真になることが多いように感じます。

 

稲穂の部分を拡大してみると、iphoneの方は稲穂と葉っぱの色がほとんど同じです。

でも、実際の稲穂って葉っぱと稲穂は違う色をしていますよね?

この縮小した写真ではあまり分からないかもしれませんが、その色の違いはパナライカ15mmの方がしっかり再現されています。今まで本当に全く意識していませんでしたが、こういうのが色調の豊かさとか、描写力っていうんですかね?こうやって比べてみると結構違うもんだなぁ、と初めて気が付きました。

そういえば、先程のうどんの写真もiphoneの写真の方がやたら明るく発色していました。この発色の傾向はカメラを含めた両者の特徴なのかもしれませんね。

 

植物の写真

こちらもゴミ出しのついでに撮影したアジサイの写真です。

稲穂の写真同様、結構薄暗い朝方の写真です。

iphoneの方は色が明るくて綺麗に発色しているように見えますが、やっぱり実際の肉眼に近いのはパナライカ15mmの方でした。

またF値がほぼ一緒と言ってもセンサーサイズなんかは当然違いますので、パナライカ15mmの方がよくボケます。ボケてる写真が決していいとは思わないけど、簡単にボケを作れる・作れないと選択できるのはiphoneにはない強みでしょう。

 

暗い場所での撮影

夕暮れ時や照明を控えめにした室内で写真を撮る場合ってありますよね。

そんなシチュエーションを想定して、薄暗い場所での写りを比較してみました。

こちらはiphone7。

露出補正は限界まで上げていますが、あまり明るさは変わりませんでした。

ちなみにiphoneで露出補正を初めて調整したのですが、ものすごく操作性が悪くてびっくりしました。

必死に露出補正を合わそうとしても露出補正バー以外の部分をタッチしてしまって設定がリセットされたり、なかなか露出補正バーがスムーズに動いてくれなかったり、すごくイライラしました。わたしの指が太いのか、単に下手くそなのか、露出補正バーが小さ過ぎるのか…。

 

パナライカ15mmの方は思ったよりも明るく撮れます。

写真の情報を確認すると、iphoneのシャッタースピードは1/4秒、パナライカ15mmの方は1/6秒でした。パナライカ15mmの方は露出時間が短いのに明るく撮影できているということは、単にレンズの明るさだけじゃなくてセンサーサイズなど他の部分の影響が大きいんでしょうね。

 

まとめ

明るい場所など撮影条件が恵まれた場所であれば両者の違いはそれ程大きなものでは無いと考えていたんですが、意外なことに結構色調なんかが異なることが分かりました

色調なんかは好き・嫌いが分かれる部分なんで一概には言えませんが、肉眼に近い描写をするのはパナライカ15mmを装着したGM1の方でした。

これだけなら4万円以上するパナライカ15mmを購入せずとも、iphoneで十分!という人も多くいるでしょう。

しかしながら、iphoneは暗い場所など悪い条件では途端に弱くなるかなぁという印象も持ちました。

暗い場所では明るく写せないし、これまでの経験上ノイズも比較的多くなります。

それをなんとか解消しようにも、iPhoneでは撮影時に任意にF値やシャッタースピード、ホワイトバランスを調整することができません。これが意外と不便。

専用のアプリを入れたらできるそうですが、やっぱりコンパクトさと手軽さが長所のiPhoneじゃ操作性はイマイチそう。

というわけで、携帯し易さはやっぱりiPhoneだけど、思い通りの写真を撮影したり、暗所でも綺麗な写真を撮影するなら、素人目線でもパナライカ15mmの方が優れています。

それが4万円以上の価値があるかは人それぞれの価値観次第だと思いますが、わたし個人の意見としては、いろいろ設定を変更しながら写真を撮るのはとても楽しいので、iPhoneではなくパナライカ15mmのような操作性の良いレンズをお勧めしたいですね。

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