DIYの家具製作

DIYの自作棚を壁にぴったりくっつける方法とそのデメリット


DIYで最も製作されている家具ってなんでしょう?わたしはおそらく”棚”なんじゃないかなって思っています。

棚は形状がシンプルだから難しい加工をしなくても作れるし、最近ではラブリコディアウォールのようなお手軽DIYアイテムもあるので、ホームセンターのカットサービスとそれらを活用すれば文字通り組み立てるだけで棚が作れちゃいますからね。便利な世の中です。

そんなDIYでの棚製作ですが、その最大のメリットは自分好みのちょうどいい寸法の棚を作れることだとわたしは考えています。

市販の製品からちょうどいい寸法の棚を見つけるのはなかなか難しいものですが、DIYだとこれ以上ないくらいぴったりの寸法のものが作れちゃいます。

しかもそれに加えて、DIYだと壁に密着する棚も作ることができます。これがどういうことなのかは後ほどご紹介するとして、これって実は市販品では滅多にありません。

本日はわたしがDIYで棚を作る時に行っている家具を壁にぴったりとくっつける方法とそれによるデメリットを紹介します。

 

DIYで作った棚を壁に密着させたい

棚に限らず、家具って壁際に設置することが圧倒的に多いですよね。しかしながら家具を壁際に置いても壁との間には5~10mmほどの隙間が生じることがほとんど。

ほらほら、こんな感じ。きっとあなたの家の家具もこうなってるんじゃないですか?

血液型A型のわたしとしてはこの隙間がとっても気になります。裏側にホコリも溜まるし、かといって掃除できないし、ピシッとくっ付けたい!

 

この隙間ができる問題の原因はこいつ。巾木(はばき)です。

巾木は壁と床との取り合い部分にくっついている部材で、その役目は壁と床の隙間を塞いだり、壁を守ったり。建築的にはなくてはならない部材なんだろうけど、こんな感じで壁よりも飛び出しているもんだからどうしても家具と壁との間に隙間ができちゃうんですよね。

一応、巾木を壁の中に埋め込む建築方法もあるみたいだけど、わたしはほとんど見たことがありません。どう考えても手間が掛かってそうだし、 一般的な方法ではないんでしょうね。

 

巾木があっても家具を壁に密着させる方法

というわけで皆様の家にもきっと巾木はあって、そして壁際の家具と壁との間には隙間があるでしょう。

でも大丈夫。DIYで作る家具ならその隙間を無くすことができちゃうんです。

その方法はとってもシンプル。

巾木が出っ張ってる?ならば、そこを凹ませてしまえ!作戦

材料の厚みが薄ければお好きな方法で簡単に施工できるんですが、2×4材のような厚み40mmくらいの木材となると綺麗に切り欠くのは見た目以上に難しかったりします。方法はいくつかあるんですが、

  • ノコギリで切り取る方法 ⇒ ノコギリ1本でできる最も単純な方法なんだけど、真っ直ぐ切断するのは至難の業。ムズイ。
  • ジグソーで切り取る方法 ⇒ 加工は簡単で楽なんだけど、刃がしなってやっぱり真っ直ぐ切断するのは結構難しい。道具を揃えるのにお金も掛かります。
  • トリマーで削る方法 ⇒ 仕上がりは素人でも抜群に綺麗。道具を揃えるのに費用が掛かる点と、作業する時にはかなりの騒音と粉塵が発生する点が大きな問題。

という感じで、これがベストっていう方法はなかなかありません。巾木の形ぴったりに切り欠くことにこだわらなければ、巾木に当たる部分を含むように丸鋸で斜めにカットすれば一発で簡単に加工できるんですけどね。ピッタリじゃないと嫌という人には使えません。

 

ちなみに、わたしがこれまで見てきた市販の家具のうち、IKEAのCD・DVDラックはこのように最初から巾木を避ける加工がされていました。

 

なのでこの製品だとこんな感じで家具と壁がピシッと密着します。とっても気持ちが良いですね。

 

家具を壁に密着させることのデメリット

というわけで、わたしはこれまでDIYで製作してきた家具のほとんどには巾木を避けるように切り欠き加工を行い、壁と密着させてきました。隙間をゼロにしてきました。

でも最近になって気が付いてしまったのです。この方法には致命的なデメリットがあるということに。

気が付いたのは最近この飾り棚の改造を行ったことがきっかけ。

棚の拡張を行おうと7年ぶりくらいに設置場所から動かしたところ・・・

あー!壁紙に変な染みができてるじゃないかー!

 

先程の飾り棚の柱はウェスタンレッドシダーの無垢材で出来ているのですが、どう考えてもその成分が染み出したような色をしています。家にあったありとあらゆる洗剤で洗ってみましたが、この染みは全く除去できず。木材の成分がしっかりと染み込んでいるようですね。

よくよく考えたら当然のことなんですが、ウェスタンレッドシダーは見たまんま色素が濃い木材なので、直時間密着させていれば色移りが生じるのも当たり前の結果なのです。そして一般的な壁紙は汚れや匂いが一度染み込んじゃうと完全な除去は難しいもの。この悲劇は起こるべくして起こったことだったのです。あぁ、製作時には全く気が付かなかったよ…。

同様に、着色した家具なんかも密着させるのは辞めておいた方がいいでしょうね。また、手ごろな価格が人気のSPF材なんかであれば色移りはしなさそうだけど、稀に樹液を含んでいる木材も混じっているので、そういうのを壁に密着させるともっと悲惨なことになりそうです。

 

壁に密着させたい!でも色移りは嫌だ!

それでもなるべく壁との間の隙間を無くしたい…そんな我儘な要望を解決する方法として思いついたのがコチラ。

密着させると色移りしちゃうんだから、間になにかを挟んで密着させなかったらいんじゃね?作戦です。

いや・・・密着してへんやん・・・という突っ込みが聞こえてきそうですが、この際多少の隙間は我慢しましょう。壁紙の汚れよりかはずっとマシです。

 

今回は家具の下に貼るシール付きのフェルトを試しに貼ってみました。

フェルトだと壁紙の傷防止にもなっていいかも、って思ったんですが、意外と厚みがあるのが残念な点ですかね。もうちょっと薄い素材の方が隙間が目立たなくてよいかも。

こういったクッションテープだと1mm厚のものもありますから、壁と家具の間を遮りつつも、隙間をギリギリまで狭めることができるはず。今度製作する家具では是非試してみたいと思います。

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