ド素人のわたくしによる、素人の為のウッドデッキ製作講座。
前回までの作業でウッドデッキの基礎部分を完成させました。 Contents1 木製束と鋼製束とでは基礎の形が異なる1.1 木製束の基礎の作り方1.2 鋼製束の基礎の作り方2 束石以外の場所の仕上げ2.1 雑草防止シートを敷こう2.2 基礎の外周部は立ち上げて ...
ウッドデッキの基礎製作[素人でもできるウッドデッキ製作:第6回]
第7回となる今回はいよいよウッドデッキ本体である木材部分の組み立てです。構造材となる束・根太・根がらみを組み付けていきます。
第2回でご紹介した大まかな流れで言うと、
STEP7 : さぁ、組み立てよう!
のステップとなります。
ウッドデッキ本体とも言える木材部分の組み立てはウッドデッキ製作作業の中で最も楽しい作業です。作業する毎に目に見えてウッドデッキの形が出来上がっていくのは気分の良いものです。是非とも存分に楽しみながら作業を進めたいものですね。
設計図通りに木材をカット
まずは設計図に従ってそれぞれのパーツとなる木材をカットしていきます。
ただし、束に使用する90mm×90mmの角材はDIYで一般的な工具類では綺麗に切断することはとても難しいです。是非とも木材を注文する時に業者さんにカットしてもらうようにしましょう。
すると、DIYでカットしなければならない木材は根太・根がらみ(大引き)で使用する38mm×90mmの木材と、床板に使用する20mm×105mmの木材だけ。いずれも断面部の寸法です。
これらの木材なら素人DIYでも綺麗に切断することができます。
わたしがカットに使用する道具は卓上丸ノコ。ウッドデッキ材のカットのように、単純な形状のカットを繰り返す用途には最適な道具です。とにかく作業が捗る、捗る!
丸鋸で切断作業をされる方もおられると思いますが、これらの寸法の木材のカットなら間違いなく卓上丸ノコの方が早くて安全です。
しかしながらこれ以上幅や厚みのある木材のカットはできないというデメリットもありますので、今回使用している木材よりも幅広のものを使用される方はご注意下さい。そういう場合はやや高価ですが、スライド式丸ノコが必要となります。
ハードウッドはSPF材やウエスタンレッドシダー材のようなソフトウッドと比べて加工性が悪い!と聞いていたもんですから、初めてハードウッドを切断する時はドキドキしたもんです。
しかしながらDIYでもすっかり電動工具が主流なので、作業性にさほど違いはありませんでした。手作業ならまた違った印象を持つのかもしれませんね。
木製束の取り付け
組み立てで一番最初に行う作業は、基礎への束の取り付けです。
手順としては束石の上に束を乗っけて固定するだけ。
この際、束石と束の間に基礎パッキンを挟むことがあります。基礎パッキンがウッドデッキに必要かどうかは意見の分かれるところだと思いますが、わたしはお好みで決めて大丈夫だと考えています。
これまでの経験上、基礎パッキンを挟んだ方が雨の後の束の乾きが速いですが、無くても無茶苦茶変わるわけでもありません。
これが基礎パッキン。パッキンっていうからゴムっぽいイメージを持ちますが、樹脂でできています。
基礎パッキンについては別の記事で詳しく扱っておりますので、詳しくはそちらをどうぞ。
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ウッドデッキに基礎パッキンは必要なのか?実際に比較して検証してみた
Contents1 基礎パッキンってこういうものです2 ウッドデッキに取り付けた場合のメリットは?3 基礎パッキンの有る・無しで比較してみた!4 まとめ 皆さまは基礎パッキンというものをご存知でしょう ...
束を乗せる基礎の高さ調整にはかなり気を使ったつもりだったんですが、こうやって組み立てて見ると最大で10mm程のズレがあることが分かりました。
やはりDIYでシビアな基礎の高さ調整は難しいものだと実感しました。相当頑張ったつもりだったのですが…
強度的には束の上に根太を乗せる構造が好ましいんだけど、 やっぱりDIYでは寸法の融通が利く、束の側面に根太を取り付ける構造が良いですね。
根太の取り付け
お次は根太の取り付け。
今回のように束の側面に根太を取り付ける構造の場合、完成後の床の高さはこの作業で最終決定します。
今回は室内のフローリングと高さを同じにしたいので、基準となる建物側から作業します。
根太の上に床材を乗せて、水平器でフローリングとの高さを合わせつつ、根太自体の水平も調整します。
水平や高さの調整をする為には木材を仮で固定する必要があるのですが、その作業で必要不可欠なのがクランプ。
クランプは最低でも2つ必要です。
簡単に口を大きく広げられるF型クランプ(写真のやつ)がとっても便利です。ネジで開口部を調整するC型クランプはこういう場合はとても使いにくいです。
根太の位置が決まったら束に固定するんですが、固定にはステンレス製のコーススレッドを使用します。鉄製は当然錆びるので、絶対NG。錆びたり、折れたり、まぁ酷いことになります。
コーススレッドには様々な長さのものがあるんですが、わたしの場合、長さは57mmのものと38mmのものの2種類だけを使用しています。基本は57mmで、床板のような薄い木材を取り付ける時には38mmを使用するようにしています。
ハードウッドの場合コーススレッドを打つ前に下穴を開ける必要があります。下穴無しではまるで作業になりません。コーススレッドはねじ込めないし、折れるし、まぁ酷いことになります。
下穴の開け方はこちらの記事で詳しく紹介しています。
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ウッドデッキ製作に使う『ネジ』と『下穴錐』の紹介
Contents1 ウッドデッキ製作に使うネジ1.1 ネジは2種類用意しよう1.2 材質はステンレス以外はあり得ない2 ハードウッドの場合、下穴錐は必須 ウッドデッキって木でできていますよね。そして、 ...
根がらみ(大引き)の取り付け
根太の位置が決まったら、その下側に根がらみ(大引き)を取り付けます。
ウッドデッキではどちらかというと根太の方が重要視されがちですが、住宅等ではこちらの大引きが床の重量を支える重要な木材であり、根太は床を張る為の木材といった感じのようですね。
根太と根がらみのどちらを先に取り付けるのが一般的なのかは知りませんが、今回のように床板をリビングのフローリングと同じ高さで水平にすることに拘るのであれば、根太→根がらみの順番の方がやりやすいでしょう。
クランプを使用して根太と密着させるように仮固定してから、コーススレッドで固定してやります。
綱製束の取り付け
機能性やコスト削減で一部に綱製束を使用する場合は、根太と根がらみの取り付けの後に設置します。
綱製束は長さを調整できるので、まずはおおよその長さを調整してから取り付け、その後根がらみの水平を見ながら微調整してやると良いでしょう。
ところで、鋼製束のほとんどは住宅用のもので、90mm×90mmの角材用のものばかり。
ウッドデッキの構造材はそれよりもずっと細い材を使用するので、鋼製束の中央に材を乗っけるようにすると写真のような状態になり、材をしっかり固定することができません。
そこで、床板に使用する20mm×105mmの材の切れっ端を用意致しまして、
それをこんな感じで挟み込んで、横から38mmのコーススレッドで固定。これで根がらみを鋼製束の中心に乗せつつ、しっかり固定することができます。
一応ウッドデッキ専用の綱製束もありますが、住宅用と比較するとすごく割高な上購入先がかなり限定されたのでわたしは使用したことがありません。
鋼製束についてはこちらの投稿でより詳しくご紹介しています。
綱製束のメリット・デメリットと使い方
後は床板を張るだけ!!
これでウッドデッキの構造部分である束・根太・根がらみが組み上がりました。
残るは根太に床板をはる作業だけですね。ウッドデッキの完成まであと少しです。
続きはこちらをどうぞ
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ウッドデッキの組み立て作業[素人でもできるウッドデッキ製作:第8回]
Contents1 床板用の木材は寸法誤差が多いので注意2 床板張りは位置の確認とスペーサーが重要3 最後の一枚は幅の調整が必要なことも4 とりあえず完成 ド素人のわたくしによる、素人の為のウッドデッ ...