Contents
ド素人のわたくしによる、素人の為のウッドデッキ製作講座。
前回は手書きの設計図を書きながら、
- 使用する木材の種類
- 束の寸法(特に長さ)とその数
- 根太の寸法とその数
- 根がらみの寸法とその数
- 床材の寸法とその数
の5点を決めることができました。束・根太・根がらみ・床材の4種類の木材はウッドデッキを制作する為に最低限必要となるパーツです。
第5回となる今回はそれらの木材を調達する作業です。第2回でご紹介した大まかな流れで言うと、
STEP5:木材を発注
のステップとなります。
ウッドデッキに必要な木材はインターネットショッピングで買おう
"木材を購入する場所"として最初に思いつくのはホームセンターでしょう。木材を置いていないホームセンターなんて見たことがないし、少し大きめのホームセンターなら本当にたくさんの種類の木材が並んでいます。
しかしながらホームセンターに売っている木材というのは建材用途の木材が中心であり、杉とか桧等の針葉樹系の木材ばかり。
ウッドデッキというのは屋外で常に雨風に晒されるという特殊な使用条件となりますので、針葉樹系の木材よりも強度に優れる広葉樹系の木材(ハードウッド)を使用することが多く、それらの木材はそんじゃそこらのホームセンターではまず見かけることはありません。用途としてはかなり特殊な用途ですから、それほど需要もないのでしょう。
では、どこで購入するのか?それは前回でも少し登場したインターネットショッピングです。
木材をインターネットショッピングで購入するというのは普通の生活をしているとなかなか経験することではありませんが、今時は本当に何でもインターネットショッピングで購入することができるのです。パソコンの画面で欲しい寸法の木材を選ぶだけで家まで重たい木材が運ばれてくるのですから、本当に便利です。
ネットショッピングでの木材の注文方法と注意点
インターネットショッピングでウッドデッキ用の木材を販売している業者さんはたくさんあります。わたしはいくつかの業者さんを利用させて頂いた結果、今のところリーベさんに落ち着いています。ですので、今回はリーベさんを例にして注文の流れを紹介します。
とはいうものの、扱う物が木材というだけで基本的な流れは楽天市場やamazonで日用品を購入するのと概ね同じ。商品リストから欲しい寸法の木材をカートに入れて注文するだけ。とっても簡単ですね。
しかしながら木材は宅急便の荷物とは違ってとても重く、またかさばるもの。結果、運送方法が普通の宅急便とは大きく異なりますので注意が必要となります。
運送方法に注意
運送方法は”路線便”という方法でやってくることが多いです。
宅急便は小型のトラックにその会社の荷物だけを積んで各お届け先を回りますが、路線便は大きなトラックに様々な会社の荷物を積んで決められたルートで荷物を届ける運送方法です。何が違うのかを簡単にまとめると、
サービス | 宅急便 | 路線便 |
日時指定 | できる | できるが、希望に添えない時も |
時間指定 | できる | できない |
土日祝日配達 | できる | できない場合もある |
再配達 | できる | できない |
荷下ろし | 運送会社がしてくれる | 基本は受取人がする |
搬入経路 | 特に気にしなくてよい | 4tトラックが侵入できるところまでの場合が多い |
といったところ。路線便は大型の荷物をチャーター便(トラックを貸し切る運送方法)よりも安く運送することができるメリットがある一方で、様々な制約が多いのがデメリットです。
特に注意が必要なのが時間指定ができないこと。何時に届くか分からないので、荷物が届く日は朝から家でスタンバイしておかないといけないのは結構キツイです。運送業者さんによっては親切なことに事前に電話してくれることもありますが、それでも「あと、1時間で着きますよー」とかのレベルなので、やっぱりいつ届いてもいいようにしておかなければならないのは変わりません。
また、路線便は基本的には車上渡しなのも重要な点。
宅急便は家の玄関まで荷物を運んで来てくれますが(軒下渡し)、これに対し車上渡しというのはトラックの荷台で荷物を受け取って下さいということです。
ですのでマンションの場合はマンションの前までのお届けとなるでしょうし、トラックが入ってこれないような狭い場所に運び込みたい場合は、トラックが入って来れるところまでの運送となります。そこからの積み下ろしと運搬はこちらの作業。
路線便は4tトラックという宅急便のトラックよりは一回り大きいトラックで運送されてくるケースが多いので、家の前に余裕のない方は注意が必要ですし、体力に自信の無い方もやはり注意が必要です。
これまでの経験上運送会社の方も手伝って下さるケースが大半でしたが、あくまでも善意のサービスと考えておきましょう。
送料に注意
普通のネットショッピングなら商品を購入した際の送料は簡単に分かりますが、ウッドデッキ材やレンガを購入した場合の送料はそう簡単には分かりません。
わたしが利用しているリーベさんの場合は送料は基本的には荷物の重量で算出するようになっており、注文内容が確認した後に送料が計算されて連絡されてきます。ですので注文の時点では正確な送料は分かりません。
しかしながら各ウッドデッキ材にはその重量が記載されていますので、重量と、重量当たりの送料から自分で運送費用の合計金額をある程度は算出することができます。
運送費用が気になって注文に踏み切れない、という心配性な方でもこれなら安心ですね。
とはいうものの送料には配送地域やその他の要因も絡んできますので、気になるようであれば見積もり依頼をした方が良いでしょう。
わたしが経験した運送トラブル
ウッドデッキ材を購入する時に大変便利なインターネットショッピングですが、わたしはこれまで3回トラブルを経験しています。
インターネットショッピングで木材を購入した経験は10回程度、レンガを購入したのは5回程度ですから、それらの数から考えるとかなりの頻度となります。
トラブルの内容は非常に簡単で、荷物の破損。
この木材(レッドシダー)は思いっきりえぐれています。梱包材の下だから、多分発送前からこうなっていたんだろうなぁ。
こっちもえぐれまくり。
こういった不良の木材が届いた時の対応が、結構難かしいのです。
というのも宅急便なら受け取り拒否というような手段もとれるのでしょうが、これらの運送方法は路線便。運送会社の方もそう簡単に持ち帰る訳にもいかないので、その場で販売業者さんと運送会社さんを交えた協議が必要となるのです。
わたしが経験したケースは明らかに破損がひどかったので運送会社さんの方が積極的に返品を行ってくれましたが、問題は販売業者さん側のその後の対応。
現物を確認された業者さん的にはその木材の状態は"問題ない”という判断だったのです。そうなると問題となるのが返品に掛かった費用を誰が持つかという点。
紆余曲折はありましたが、破損している木材は返品ではなく他の物への交換、必要となる運送費用は販売業者さんが負担するということになりました。結果的にわたしの費用負担は無かったんですが、返品前に協議をする必要があることを痛感したケースでした。
もちろん、その販売業者さんはその後利用していません。交渉にすごい気力を使ったし、再度届いた木材にも酷い痛みがあったからです。
木材のカットサービスは積極的に利用しよう
床板や根太材のような平べったい木材なら個人でもDIYで綺麗に切断することができますが、どうしても綺麗に切断するのが難しいのが角材。
束(柱)で使用することの多い90mm×90mmの角材なんかは、丸ノコで切断しようにもまず一回で切断することができません。木材の太さに対して、刃の長さが圧倒的に足りないからです。4回に分けて刃を入れることでなんとか切断することはできますが、切断面を綺麗にするのはかなりの難易度。
そこで是非利用したいのが、木材のカットサービス。
インターネットショッピングとは言え、ホームセンターのように注文した木材を指定の寸法に切断してくれるサービスが存在します。もちろん有料ですが、個人で切断する手間を考えると超安いのでわたしは積極的に利用しています。
リーベさんの木材カットの購入場所は少し分かりにくいところにあり、毎回迷います。「ウッドデッキ材 カット」とサイト内検索したら見つかります。
”カットの精度には期待しないでね”みたいな文言があって少し不安になりますが、仕上がりはご覧の通り無茶苦茶綺麗。個人のDIYではまずこんなに綺麗に切断することはできません。是非利用しましょう!
まとめ
普通に生活していると利用する機会が少ない"路線便"での運送方法等、注意が必要となる点もいろいろありますが、杉やSPF材と比較するとはるかに特殊な木材であるウッドデッキ材を個人が気軽に購入する方法としてインターネットショッピングはもはや欠かせない方法です。
これまでいくつかのトラブルを経験して感じたことは、普通のネットショッピングよりも販売業者さん選びには慎重になる必要があるということ。
良い販売業者さんならまったく心配のない取引をすることができますが、悪い販売業者さんと取引をするとわたしのように大変な思いをすることになります。木材の品質基準(曖昧な記述ではなく、しっかりと数値で規格化されている方が良いです)や破損時の対応等について事前にしっかりと説明がされているような業者さんが安心して取引できる業者さんかと思います。
インターネットショッピングでウッドデッキ材を購入する、というのはわたしにとっては初めてのことだらけで不安も大きかったのですが、初めてウリンやサイプレスといった木材が届いた時は本当にうれしかったものです。ホームセンターで売ってる木材とは全然違う!!って。
是非皆様もチャレンジして、素敵な木材を入手して下さい。