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もうすぐGH6が発表されるけどGH5Sを購入。マイクローフォーサーズ機は素人の動画機としては最強なんじゃない?


わたしは一眼カメラ歴=マイクローフォーサーズ歴という、マイクローフォーサーズ大好き人間。

今ではLマウント機のLUMIX S5や富士フイルム機も所有しているけど、それでもマイクローフォーサーズ機も残しています。マイクローフォーサーズ機は全然暗所っぽくないところでもすぐにノイズが目立つようになるという弱点があるけど、それでもシステムとしてのコンパクトさやレンズの安さは魅力的だと思います。

そんなわたしですが、これまでずーっと気になっていたLUMIX GH5Sをようやく購入しました。購入したのは数か月前ですが、ここ最近はGH6のリーク情報がでてきており、2/22にはメーカーからGH6が正式に発表されるタイミングですから、今更感がすごいんです。でも、長年欲しかったんだからしょうがありません。今での十分高価だけど、発売当初は本当に高かったからね…。

そんなわけで本日はGH5Sのご紹介です。

 

動画撮影はやっぱりLUMIXのマイクローフォーサーズ機でしょ

というわけでGH5Sです。GH5じゃないよ。GH5”S"。

Youtuber御用達の名機GH5のバリエーションモデルで、画素数と引き換えにマイクローフォーサーズ機の欠点である高感度の弱さを補ったモデル。画素数と引き換えといっても4K動画の撮影をするには十分な画素数なので、まさに動画に振り切った機種というわけですね。

GHシリーズは多くのYoutuberに使用されたことなどで有名となりましたが、それは当時はまだ一眼カメラにおいては動画機能がおまけ程度の機種が圧倒的に多かったから。しかしながら今では素人レベルでは十分と思えるくらいの動画機能を搭載した一眼カメラはゴロゴロあるようになりました。エントリーモデルでも当たり前のように4K動画が撮影できますからね。

とはいうものの、わたしがフルサイズのLUMIX S5や富士フイルムのX-T3で動画撮影をいろいろと試した結果、あまりしっくりこなかったのです。

S5はカバーできる焦点距離の狭さと被写界深度の浅さによるAFの不安定さが、X-T3は露出の不安定さがそれぞれ気になりました。動画撮影のプロにおいては当然機材の信頼性は重要なのでしょうが、パパママカメラマンにおいても一生に一度しかない子供のイベントを綺麗に映像に収めなければならないので、やっぱり挙動の不安定さは大きな問題です。露出もピントもフルマニュアルで撮影すればまた違うのかもしれませんが、パパママカメラマンにそれを求めるのは酷でしょう。というか、わたしは無理。

というわけで、これまでのわたしの経験から、我々パパママカメラマンのような素人でも使いやすくて、かつ綺麗に撮影できるのはやっぱりマイクローフォーサーズ機という結論に至ったわけです。被写界深度が深いからピントを外しにくいし、高倍率ズームレンズを装着してもコンパクトだし、それでいてビデオカメラよりもずっと綺麗な映像を撮影することができます。

 

そんなマイクローフォーサーズ機の中で最も動画性能に振り切っているGH5Sは我々素人パパママカメラマンにとって最強の動画撮影機のはず…というのがわたしが今更GH5Sを購入した理由です。マイクローフォーサーズの神レンズであるオリンパスの12-100mm F4 PROもあったしね。

 

動画形式はとても多いけど知識がないと失敗の元

GH5シリーズは本格的な動画機ということもあり、我々パパママカメラマンには手に余るほどの種類の動画形式が選べます。8bitと10bitの違いやMbpsの意味くらいは分かっているつもりだけど、ALL-IやLongGOPなんかは調べてもさっぱり分かりません。日本語で書いてあるのに、日本語とは思えないくらい難解です。

動画編集をしてもせいぜい切る・貼る・拡大する程度が中心のわたしは、4K/30p・60pを時間無制限で綺麗に撮影出来ればそれで十分。GH5/GH5Sのスペックはどう考えてもオーバースペックなんですが、C4K(4Kよりもでっかいサイズ)が選べるのはなんだか嬉しいですね。そしてGH5Sの高感度耐性には期待しかありません。

というわけで早速いろいろと撮影してみたんですが、撮影した動画を確認してびっくり。

カメラのモニターで確認すると全く問題ないんですが、PCで確認すると映像がカクカクなんです。60pだろうが30pだろうが、4KだろうがC4Kだろうがカックカク。でも稀にカクカクではない動画もある…どういうこと?

C4K/60pは初めてだけど、4K/60pや30pなんてこれまで数えきれないくらい撮影してきたから、なんで!?と思って設定を見なしてみると、カクカクした動画はすべて10bit/150Mbpsの設定になっていたことに気が付きました

いろいろと試してみて分かったのは、C4K・4K、60p・30p問わず、8bit/150Mbps/60p、10bit/100Mbps/60p、8bit/100Mbps/30pは問題無いんだけど、10bitと150Mbpsの組み合わせがダメっていうこと。

カメラで表示されるビットレートが同じ150Mbpsでも、実際のビットレートをPCで調べてみると、問題無く再生できる8bit/150Mbps/60pの動画が140Mbps程度であるのに対し、再生でカクつく動画のビットレートは総じて145~170Mbpsでした。感覚的には実際のビットレートが145Mbpsを越えてくると再生がしんどくなる感じ?

実際の原因は分からないけど、わたしには無用の長物の動画形式が含まれていることは良く分かりました。環境次第ではちゃんと再生できるんでしょうが、気軽に再生できない動画はホームビデオには全く適していませんからね。

 

写真撮影が決してダメダメというわけではない

動画の画質と引き換えに画素数が低いっていうから写真撮影に関しては全く期待していなかったんだけど、トリミングしないような用途なら1,028万画素でも十分だということがよくわかりました。最近のブログ用の写真はこのGH5Sで撮影しています。

わたしのデスクの外には電線があり、そこによく野鳥がやってくるのでカメラのテストにはもってこい。この日は曇っていて暗いのが残念だけど、ジョウビタキがやってきました。かなり近いはずなんだけど、100mm(35mm換算200mm)ではこの程度。

 

写りがシャープな12-100mm F4 PROといえども、トリミングするとこんな感じ。2,000万画素あれば同じ焦点距離でももっと羽根の一本一本までシャープに解像する距離感なんですが、野鳥のようにトリミングが前提の使用だと流石に厳しいですね。

 

手振れ補正無しは全く気にならない

このGH5Sといえば手振れ補正が搭載されていないことがデメリットの筆頭として挙げられることがありますが、わたしは全く気になりませんでした。長回しするときは三脚に固定するのもその理由の一つですが、組み合わせているオリンパスの12-100mm F4 PROの手振れ補正が抜群に効くので、手持ちでも全く手振れは気になりません。ここらへんは組み合わせるレンズや、撮影方法によっても変わってくるでしょうね。

 

機能面で古さを感じる点が気になるかも

GH5Sについては概ね満足しているんだけど、機能面ではやや不満に感じる点があります。

それはUSB充電できない点と、カスタムモードの名称が変えられない点

まず最初にびっくりしたのが、USB充電できない点。USBで充電しながら撮影するUSB給電ができないのはわたしのはどうでもいいことなんだけど、USBを差しても充電すらできないのは結構衝撃的でした。最近のカメラはUSB充電/給電が当たり前ですから、充電の度にバッテリーを取り出すのが面倒で面倒で…。

カスタムモードの名称が変えられない点はそのまんまですね。せっかくカスタムモードを5つも登録できるというのに、名前がC1,2,3…ではどういう設定か忘れてしまいそうです。

我ながら地味な点だと思いますが、こういう点はLUMIX S5では解消されているので、2018年1月発売と2020年9月発売の違いなのでしょう。他にも細々したのはいろいろとあるんですが、日頃S5を使っているだけに結構気になっちゃいます。

 

GH5/GH5Sはこれからが狙い目?

パナソニックのカメラはコントラストAFだからダメだーっていう意見をよく目にしますし、用途によっては実際にそうなのでしょう。しかしながら、子どものイベントの撮影といったわたしの使用用途では全く不満は感じませんし、むしろ富士フイルム機よりも信頼性は高いと感じています。なのでこれからもわたしの動画撮影はパナソニックのマイクローフォーサーズ機で決まり。

最近後継機種となるGH6のスペックが出回っていますが、GH6は正常な進化をしているものの、その結果冷却ファンが搭載されたり、4K 120pが撮影できるなどますます素人用途からはかけ離れた印象を持ちました。そもそもわたしのようなド素人向けのカメラじゃないのでその点については全く不満はありません。ただ、わたしの用途ではGH5/GH5Sで十分というだけ。というか、GH5/GH5Sでも既にかなりのオーバースペックだし、高感度を追求するとGH5Sはいまでも唯一無比の存在。

GH5/GH5Sは最近中古市場での価格はかなり下がってきていますし、そしておそらく今後ももっと下がってくるでしょうから、本格的な動画撮影ができる機材に触れてみたい方にはいい選択肢になるのではないでしょうか。

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