ガーデニング小屋製作

【ガーデニング小屋製作#4】土台と柱と垂木の組み立て


これまで何度も何度も作るぞーって言っておきながら、基礎を作ったっきり長らく放置状態が続いておりました、ガーデニング小屋製作。

材料も揃っていたというのに、家族サービスやら天候やらイベントやらでなかなか時間をとることが出来ませんでした。ちょっとした作業なら隙間時間で少しづつ進めることもできるのでしょうが、こういう大物はまとまった時間じゃないとなかなか手を出しにくいものですからね。製作途中で雨に降られるのも嫌ですから、なるべく一気に屋根までやってしまいたいんです。

そんなわけで長らくストップしていたガーデニング小屋製作ですが、5月の連休は天気に恵まれたこともあり、ようやくまとまった時間をとることができました。わたしのやる気も十分だったこともあり、結果的にこれまでの遅れを取り戻す勢いで、モリモリ作業を進めることができました。その分、今度はご紹介する記事を作成する時間が取れない始末なんですけど…。

そんなわけで少しづつですが、記事にしてご紹介していきたいと思います。本日は素人がDIYで一から作るガーデニング小屋『土台と柱と垂木の組み立て作業』のご紹介です。

今回の作業

どんな作業? : ガーデニング小屋の土台と柱と垂木の組み立て

使うもの : 基礎パッキン、ACQ防腐木材、杉胴縁材、各種工具

必要な費用 : 5,000円程度(今回作業分の材料代)

肉体行使度 : ★★☆☆☆(2)体力よりも何度も各木材の調整を行う根気が大切

言いたいこと : 土台と柱は小屋の寸法の基準となるので、水平・垂直は納得できるまで調整を繰り返しましょう

 

基礎パッキンは安価な100mm×100mmをカットして使用

というわけで、こちらが長らく放置しておりましたガーデニング小屋の建設地。

モルタルで真っ平らにした地面っているのは結構使い勝手が良く、基礎ができて以降、この場所はスライド丸ノコを設置しての作業場と化していました。掃除もしやすくて大変便利だったのですが、本来の目的であるガーデニング小屋をこの場所に作っていきます。

 

小屋の建設で最初にする作業は基礎パッキンの取り付け。基礎パッキンは基礎スペーサーとも呼ばれる樹脂製の平たい板状の材料のこと。画像でボルトを通している黒いやつですね。

基礎はセメントやコンクリートで出来ていますが、これらの素材って雨が降るとめっちゃ水分を吸い込むんですよね。そんな素材の上に木材を直接置いてしまうと、基礎から水分がじゃんじゃん木材に移動してしまい、短期間で小屋の土台部分が腐ってしまうことでしょう。そうならないようにこのような樹脂製のスペーサーを木材と基礎の間に挟み、水分が木材に移動するのを防ぐわけです。

この基礎パッキン、わたしはウッドデッキ製作でも使っています。正直なところハードウッドを使うウッドデッキなら無くても大丈夫だとは思うですが、あって悪いものではありませんから、わたしは積極的に使っています。

でも小屋の場合は構造的にどうしてもウッドデッキより床下の通気性は悪いですし、使用する木材もハードウッドではないことがほとんどでしょうから、腐食対策はウッドデッキよりもずっと重要。なので基礎パッキンは必須だと思います。

 

ちなみに、今回わたしは土台に2×2の木材を使用する予定なんですが、そうなると住宅向けの一般的な基礎パッキン(100mm×100mm)ではサイズがちょっと大きすぎるんですよね。探せばもっと小さい基礎パッキンもあるんでしょうが、我が家には比較的安価なこの100mm×100mmの基礎パッキンが余っていたこともあり、その基礎パッキンをお好きなサイズにカットして今回は使用しました。

所詮は樹脂の板に過ぎないので、ノコギリ系の工具であれば比較的簡単に切断出来ますよ。

 

骨格の材料はACQ防腐木材

今回ガーデニング小屋を作る上で結構悩んだのが、土台や柱部分にどのような木材を使うのか?ということ。

耐久性の高さや後々シロアリ被害にあわないようにすることを考えると、シロアリに強くて密度も高いサイプレスが最適かなって考えていたのですが、たかだかガーデニング用品を収納する小屋にサイプレスはちょっと勿体ないんじゃね?っていう想いが湧いてきてしまう貧乏性なわたし。ハードウッドを使えば間違いないんだけど、ハードウッドは高いのです。

 

そんなわたしが結局選んだのが、こちらのACQ防腐木材の2×2

ACQっていうのはAlkaline copper quaternaryの略で、要は防腐剤の名前です。そのACQを加圧注入した木材をACQ防腐木材とかACQ注入材とか呼ぶんです。

 

この木材を切断すると、断面はこんな感じ。

注入といっても中心部まで浸透している訳では全くありません。そりゃキシラデコールやオイルステインのような浸透性塗料を塗った時よりかはしっかり浸透しているけど、それでも防腐剤があるのは木材の表層部分に限られていることがお分かりになるでしょう。

ところで、今回このACQ防腐木材を選んだ理由は、ずばりお値段

今回使用するACQ防腐木材は2×2の6フィートで579円。不思議なことに、同じ2×2の6フィートであるSPF材よりも安いんです。わざわざ薬剤を注入する手間が掛かっているのに、何もしていないSPF材よりも安いってどういうことなんでしょ?価格の差には必ず理由があるのは世の常ですが、その理由は今はまだ分かっていません。とにかく、安い。

ACQ防腐木材の耐久性は以前から気にはなっていたので、せっかくの機会ですから今回はACQ防腐木材の耐久性テストも兼ねてこいつを積極的に使っていこうと思います。なお、価格だけではいえば2×4材の方が安いんだけど、2×4を使うと骨格がごつくなりすぎるので、今回は使用を見送りました。

 

現物合わせで土台を設置

小屋の建築方法にもいろいろとあるようですが、素人かつワンオペのわたしにとって恐らくベストなのは、まずは土台をつくり、その上に柱を取り付けていく方法でしょう。壁となるパネルを組み立ててから基礎に取り付ける方法の方が直角などの精度を出しやすい気もしますが、その方法は組み立ての際に支える材料が重たくなるのでワンオペだとちょっと大変そうに思えたのです。

というわけで、まずは土台となるACQ防腐木材の加工から。アンカーボルトを通す為の穴を開ける必要があるんですが、アンカーボルトをきちっと木材に通す為には、現物合わせが一番。木材を当てがって印を付け、正確に穴を開けましょう。この時点ではただの一本の木材ですから、持ち運びも加工も楽チンです。

 

穴を開けた木材を配置していき、微調整を繰り返しながら徐々にナットで締め込んでいきます。木材に開ける穴をアンカーボルトの太さに対して2mm程大きくしておくと、微調整がしやすいですよ。

 

この土台の時点でガーデニング小屋の平面寸法と形状が決まるので、角っこ部分はしっかり直角になっているのか、ちゃんと長方形になっているのか、これでもかというくらいに確認を繰り返します。この時点なら手直しはまだまだ簡単ですからね。

よくある失敗は長方形ではなく平行四辺形になっていたというやつなので、そうならないように向かい合う角っこを結んだ寸法(2本の対角線)が同じ長さになっているかどうかもしっかり確認しておきましょう。2本の対角線が同じ長さなら長方形、違うなら平行四辺形です。

 

柱の組み立ては土台よりもよっぽど難しい

土台をばっちり据え付けることができましたら、今度は上方向の木材、つまり柱を立てていきましょう。

でもですね、これが先程の土台よりもずっと難しいんです。

その理由はとても簡単で、土台と違って柱はじっくり位置を調整しながら固定するということができなから。固定する前の柱は手で持っておかないとぱたんと倒れてしまいますし、例え柱を土台に固定したとしても手を離せばやはりフラフラと揺れてしまいます。

そんなフラフラ揺れたりパタンと倒れてしまう柱をワンオペで組み立てていくのは結構大変で、様々な道具や知恵を絞りながらなんとか組み立てていくのです。

 

おまけに今回用意した木材には結構曲がりと捻じれがございまして、難易度は更に爆上がり状態。画像じゃちょっと分かり難いのですが、この柱の木材なんて45度ほどツイストしており、本当にうんざりさせられます。もう、見事なツイストぶりです。ホームセンターで木材を選ぶ時は絶対にしっかりと選びましょう。

 

こういう3次元的な構造が一発で綺麗に仕上がることはまずないので、とりあえず仮組みしてしまい、その後少しづつ修正していく作業を繰り返すことになります。コーススレッドを何度も何度も打ったり外したりを繰り返すのは本当に面倒なんですが、ここでの仕上がりがそのまま小屋の形の美しさに直結するので、納得できるレベルになるまでこの作業を繰り返します。人間の目って意外と正確ですから、小屋を傾いたまま作ってしまうと後々すごく気になって、あの時もっとしっかりやっておけば…と後悔するかもしれませんよ。

ところで、この時点で一部貼り付けている合板は木材の捻じれの修正と、仮組時のサポートを兼ねています。他人の手を借りることができないワンオペ製作なので、このような工夫を積み重ねて作業しているわけですね。

 

屋根の寸法を決めて垂木も取り付け

柱の取り付けと調整が終わりましたら、続けて屋根部分の構造材となる垂木を取り付けていきます。もちろん製作途中で雨に濡れないように早々に屋根を付けたいっていう考えもあるんですが、今回の小屋では屋根の構造材である垂木も数少ない小屋の骨格の一部を担っているので、これを早々に組み立てて小屋の骨格をしっかりさせたいという狙いもあります。骨格を強固にしておかないと、グラグラ揺れて各部の寸法や垂直がいつまでたっても出しにくいですからね。

垂木を製作する前に、屋根をどの程度の大きさにするのかを現物合わせで決めていきます。設計図を書くことはとても大切だと考えているんですが、それと並んで途中途中での現物確認もとっても大事だと思っています。今回もいざ現物確認をしてみると、屋根はできるだけ小さくしないとすぐ横のパーゴラと接触してしまうことが分かりました。危ない危ない…。

 

垂木には胴縁材として売られていた杉を使います。理由は、ただ安かったから。屋外で雨風に晒されるウッドデッキの製作で杉を使うことはまずありませんが、垂木は雨に打たれることのない部分なので、屋外の小屋といえども杉でも耐久性は問題はず。

 

組み立ての為に一部切り欠き加工をするんですが、こういう加工でもスライド丸ノコはとても便利です。素人のわたしがこのように一定の深さで何本も水平に切り込みを入れる加工をするのはまず不可能ですが、そんな加工もスライド丸ノコだと簡単にできちゃいます。道具って本当に重要ですね。

 

あとはノミでぶっ叩けばまるで職人さん気分!素人でも綺麗に切り欠き加工ができました。

 

あとはこれを等間隔で取り付ければ垂木の完成です。垂木を取り付けることで、小屋の骨格も随分としっかりしました。

 

一日で小屋の骨組み部分がほぼ完成

というわけで、基礎の上に土台を据え付け、そこに柱を立て、そして垂木などの木材を取り付けることで小屋の骨格の大部分が出来ました。

畳み一畳分にも満たない小さなガーデニング小屋ですが、各木材の寸法や水平・垂直の確認をじっくりしていくとここまで組み立てるのはだいたい1日掛かります。もちろんもっと大雑把にやればそれこそ半日程度でも出来る気はしますが、せっかくお金と時間と労力を費やして製作するんですから、各木材の調整は納得できるまでしっかりと繰り返したいところです。お仕事でやっているプロとは違い、好きなだけ時間を掛けることができるのがDIYの強みの一つですからね。

さて、まだまだ間柱などが足りない状態ですが、それでも骨組みはおおよそ完成。次回はここにボードを貼って壁を作ってきましょう。

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