5年前から挑戦しております家庭菜園でのブドウ栽培。ところが、残念なことにこれまで1シーズンたりとも満足いく結果を残せたことがありません。毎シーズン、必ず何かしらのトラブルにみまわれます。
ど素人が隙間時間にちょろっとやっているんだから当然といえば当然の結果なのかもしれないけど、枝を折ったり、また枝を折ったり、勿体無い人災と呼べるものも多いのは頭が痛いところ。なんであんなに折れやすいの!?
そんなブドウ栽培ですが、今年ももう既にダメっぽい感じ。でもその原因はわたしのうっかりではありません。恐れていた最大の敵、ブドウ内部に侵略する大量の虫の襲撃です。
ブドウの樹から飛び出てる虫っぽいピロピロ
以前記事にさせていただきましたとおり、鉢植えのシャインマスカットは内部に侵入した虫のせいで無惨にもへし折れてしまいました。
今年はシャインマスカットはダメだな・・・というわけで、気持ちを切り替えて地植えのピオーネに注力しようと思っていたんですが、
そのピオーネも生育がよくない。
樹の下の方はこのようにしっかり葉っぱも茂って新梢も出てきているのですが、この画像には写っていない樹の上部(パーゴラより上の部分)はさっぱり葉っぱも新梢もでてきていません。去年までにあれだけ枝を伸ばしてくれていたというのに!!もしもーし、その枝は飾りですかー?
と、何の意味もなしていなさそうな枝をしげしげと眺めていますと、あれ?なんか枝からピロピロがでていません?
うん、でてるよね、ピロピロ・・・。有機的な造形のピロピロ・・・。
このピロピロはこれまで散々苦しめられてきたコガネムシのサナギの抜け殻にそっくり。流石にコガネムシじゃないとは思うけど、このブドウの樹が昨シーズンから盛大に虫達に食い荒らされていたことを示しているわけです。うげー。虫が大嫌いなわたしにとってはまさに悪夢のような事実です。
ピロピロの正体はブドウスカシバの繭殻?
ピロピロは枝部分だけではなく太い幹部分にも。その部分から先は全く新梢がでていないので、上部が枯れたことの原因はこいつで間違いなさそう。以前ご紹介したシャインマスカットの内部に潜んでいたのもきっとこいつ。
気持ち悪いのでしっかりは見たくないんだけど、虫が脱出した箇所はぽっかり巨大な穴が。内部は食べ尽くされてスッカスカになっているんだろうなぁ。
以前から、
- ブドウの樹の内部にはこういう虫(芋虫系)が発生する可能性があり、発生した個所は膨らむこと
- 対策として虫が潜んでいる箇所(膨らんでいる箇所)に細い針金などを差し込んで物理的に駆除する方法があること
は知っていたんです。だから秋から冬にかけてはしっかりとブドウの樹の点検をしていたつもりなんです。でも結果はこの有様。わたしには虫が潜んでいる場所が全然分からなかったということです。
そもそもブドウの樹なんていたるところ凸凹で膨らんでいるじゃないか!!針金を刺すことができる穴なんて全然なかったぞ!?という気持ちでいっぱい。
プンプンしながらも、この気持ち悪くて腹立たしい虫の正体を調べるべく、嫌々ながらブドウの害虫についてしっかり調査。我慢して調べた甲斐もあり、このピロピロの繭殼の主はブドウスカシバなんじゃないかということが発覚しました。
そして、このブドウスカシバは針金では駆除できないっぽいことも発覚。針金で駆除できるのはコウモリガの幼虫なんだとか。ということは、ブドウの樹のいたることが凸凹で膨らんでいる(=内部に虫が湧いている)のだけど、針金を差し込む穴がない(=コウモリガじゃない)っていうのはブドウスカシバでは当然のことだったのか・・・。
じゃあブドウスカシバの幼虫の駆除はどうするの?ってことなんですが、怪しい部分の枝を折ったり、樹の表層を削り取って物理的に捕まえるのだとか。
え?それってどっちにせよ樹が大ダメージなんじゃないですかね・・・。
家庭でできるお手軽対策は農薬散布。スミチオンでもオッケー?
樹全体が枯れるより枝を犠牲にする方がまだマシって理屈はよく分かるけど、要はこいつが発生する時点でもう負け確定イベントとなる最悪な存在、それがブドウスカシバ。ブドウ農家さんでもこいつによる被害は甚大なのだとか。
一番良い対策はブドウの周りにネットを張って成虫を寄せ付けないことらしいけど、我が家の環境じゃそれも厳しいしなぁ。かといって樹を折ったり削ったりして捕まえるのは勘弁。そんな勇気は無いし、なにより直接虫を見たくない。
他に何か対策がないのか?って調べてみたところ、一応効果のある農薬もあるみたい。パダン、フェニックスという農薬が代表的なものらしいけど、パダンは100gで825円、フェニックスは100mlで1,980円という価格で普通にインターネットショッピングで売っていました。フェニックスはAmazonでも購入可!
フェニックス顆粒水和剤 100g入 日本曹達 殺虫剤 【農薬】
実の収穫を考えるとその使用にはかなり神経を使わないとダメだけど、もう今年は収穫は見込めないし、早急に薬剤散布しちゃいましょう。ブドウスカシバの成虫産卵~幼虫ふ化期は5月下旬~6月中旬なので、農薬を撒くなら今がベストシーズン。
早速Amazonでも購入できるフェニックスを購入しようと思ったんだけど、さらに調べてみるとコガネムシ対策でお馴染みのスミチオンでも効果はある・・・らしい?スミチオンなら手元にあるぞ。
改めて説明書を読むと、ほんとだ!ちゃんとブドウスカシバの名前も載っているじゃないか!パダンもフェニックスもそれほど高価な薬剤ではないですが、手元にある薬剤で済むのならそれにこしたことはないですからね。今回はまずスミチオンから試してみましょう(ケチなだけ)。
なお、一応各農薬の有効成分について調べてみると、スミチオンの有効成分はO,O-ジメチル-O-(3-メチル-4-ニトロフェニル)チオホスフェート、フェニックスの有効成分はフルベンジアミド、パダンの有効成分はカルタップ塩酸塩と、まさに三者三様でした。
農薬とは全く無関係の人生を歩んできたのでその良し悪しはわたしには全く分からないから、とりあえず試してみることしかできません。なお、効果が薄いことが判明するときはブドウの枝が犠牲になるという・・・。