住宅の維持管理

素人には難しすぎるエアコンの機種選び。プロに教えてもらったエアコンの選び方


家電、お高いですよね?

家電、お安いネット通販で買いたいですよね?

でもやっぱり店頭販売ならではのメリットもあるんだなーっと再認識したお話。

 

ことの発端はエアコンの故障。

11年間使い続けた三菱電機製のエアコンが故障したんです。おそらく故障箇所はルーバー周り・・・だと思う。細かい説明は省くけど、電気的な故障の可能性が大。

やっぱりいろんな機能がついているエアコンは壊れやすいんじゃない?と思っちゃいましたが、10年以上過酷な環境でフルで稼働してくれていたので、今時の家電としては十分頑張った方なのかも。一年で最もエアコンが不要な時期に壊れてくれたのは不幸中の幸いです。真夏に壊れていたらと思うと、ぞっとしますね。

このエアコンはDIYでの内部清掃第1号にもなってくれたし、いろいろと学ぶことも多い一台でした。

 

素人には難解なエアコン選び

壊れたからには買い替えないとダメなんだけど、冷蔵庫や洗濯機と違って明日にでも欲しい!というわけじゃない。

こういうときは価格.comで最安値を調べたり、お買い得な型落ちモデルを探し出すのが鉄則。いつもやってるからお手のもの!

・・・と思いきや、これがねー、全然分からない。エアコンの機種選びは難解です。

そもそも機種が多すぎるんですよ。そして何が違うのかが素人にはさっぱり分からない。流石に畳数の違い(=パワーの違い)くらいは分かるけど、それ以外の要素がほぼわからない。各メーカーのシリーズごとの特徴がとくにわからない。最低限の機能の廉価版、スタンダード品、ちょっといいやつ、お金持ち用の四つくらいにして欲しい。そして、そういう書き方をして欲しい。

うんうん考えたんだけど、安さ重視で選んだ型落ち機種を取り扱っている店舗(ネットショッピング)は取り付け業者の手配をしてくれないし、そもそも選んだ機種が我が家の使用環境に適切かどうかも分かりません。今後10年以上使うことになるエアコンをわからないまま適当に選ぶわけにもいかないので、とりあえず地元の家電量販店に行くことに。

 

家電量販店で教えてもらったエアコンの選び方【メーカーの特徴】

もう冒頭にも買いちゃってますが、今回は家電量販店に行って良かった。担当してくれた人が当たりだったっていうのも大きいけど。高いお買い物なんだから、分からないことはどんどん聞いちゃいましょう。

製品選びの考え方は店員さんの個人的な意見もたっぷりあると思うけど、せっかくなので今回学んだことをご紹介します。まずはざっくりとしたメーカーの特徴から。

 

メーカーの特徴:ダイキン

店員さん的おすすめナンバー1のメーカーはダイキン。

「予算に余裕があるならダイキンが絶対おすすめです。なんといって空調機械の分野では世界のダイキン。品質も性能も耐久性も抜群。迷ったらダイキンにしておけば間違いありません。その分少々お値段は張りますが・・・。」とのこと。

 

メーカーの特徴:三菱電機

そしてナンバー2は三菱電機。ここもしっかりとした物作りで有名。

「多くのメーカーでは完成した製品の検査は抜き取り方式(全体の一部だけ検査)でおこなっているんですが、三菱電機は全数検査しているんです。造りも頑丈で耐久性があるんです。」とのこと。

なるほど!将来的な故障には関係ないけど、少なくとも初期不良は免れそう。初期不良なら保証が効くんじゃ・・・?という気もしなくもないけど。そして、我が家は三菱電機製のエアコンを使っていたけど、11年で壊れちゃったぞ!これは耐久性があるのかどうか、微妙なライン。

そして追加情報。

「ダイキンよりもお安いです!」

 

メーカーの特徴:パナソニック

その店員さん的ナンバー3はパナソニック。

「最近でっかい電池の開発ばっかりで白物家電の開発はないがしろにされている感がありますが、なんせ世界のパナソニック!技術力は確かです!」とのこと。

ひねくれもののわたしには、ド素人でもわかるような特徴がないんだなーって受け取りました。

 

メーカーの選び方のまとめ

他にもいろいろなメーカーについて教えてもらったけど、大手メーカーであればダイキンの品質が頭一つ飛び抜けているみたい。そして、お値段も飛び抜けている。

他は国内メーカーであればどこも似たり寄ったり横一線?各社特徴的な機能を謳ったりはしていますが、競争が熾烈な白物家電業界では似たような機能は他のメーカーにも搭載されているんですよね。だから機能は明確な差別点になっていないって感じでしょうか。

結論としては、予算に余裕があればダイキンを、なければ三菱電機でいいんじゃないですかね。

 

家電量販店で教えてもらったエアコンの選び方【スペック】

能力:機種の選び方で重要な「暖房機能を重視するかどうか」

エアコンの機種ってめーーーーっちゃあるんだけど、その最初の分岐点は「暖房機能を重視するかどうか」。

エアコンなんて適切な畳数のものを選べば冷房も暖房も効くんじゃね?って思っていましたが、実際はそうではないらしい。冷房能力はそうなんだけど、同じ畳数でも暖房能力が高いものと低いものがあるんです。

しかしながら、価格ドットコムなどで主要スペック表を見てもそんなことは一切記載されていません。これだけ見ると、やっぱり重要なのは価格・畳数・お掃除ロボットの有無・電気代くらいなんじゃないの?

ほんとうに暖房能力が重要なのであれば、もっと分かりやすく記載されているもんじゃないの?

 

その暖房能力だけど、価格ドットコムの場合では「スペック詳細」の真ん中くらいに記載されています。こんなの、いままで注目したことなかったよ・・・。

暖房能力として主に記載されている数値(暖房対応畳数)は外気温7℃のときの能力の目安らしいんだけど、エアコンで暖房効かしたいときってもっと外気温が低いときじゃないですか?

「寒いときにしっかりと暖房が効くかどうかの目安」となるのはその数値ではなく、先ほどの画像の赤丸部分「低温時暖房能力」なのです。これは外気温2℃のときにどの程度暖房が効くのかというスペックなんだけど、通常の暖房能力が「畳」で記載されているのに対し、こいつはなぜか「kw」表記。いやー、そんな数値見ても素人は判断できないんですけどー?

とりあえずこの数値がでっかい方が寒い時でもしっかりと暖房が効くということなので、暖房を重視する場合は数値がでかい方の機種を選びましょう。わたしは三菱電機とダイキンの製品をひととおり確認しましたが、三菱電機の方がこの数値が高い機種が多い印象を受けましたね。

そんな面倒なことはわからーーん、面倒ーーー!って人は、家電量販店の店員さんに「暖房もめっちゃ効くやつ!」って言いましょう。そんな注文ができるのも家電量販店のメリット。

 

能力②:畳数

「目安の畳数:〇〇畳」って書いてあるけど、こんなのはほんとうに目安。

建物の間取りと構造で全然変わってくるらしいので、想定している部屋の間取りや構造を店員さんに伝えて相談しましょう。自分で選ぶ場合は、とりあえず大きめを選んでおきましょう。機械的にも小型の機械を全力で動かすよりかは、大型の機械を余力をもって動かす方が安心・長寿命でしょ?

 

各種機能

メーカーと能力が決まったら、あとはグレードを選ぶだけ。エアコンのグレードによって付属する機能が異なる場合も多いけど、あれこれ機能がついていても正直使わないんですよね。フィルター掃除が面倒ならば自動お掃除機能くらいはついていてもいいと思うけど、なにが必要かわからない場合はとりあえず各社のオーソドックスモデルでいんじゃないでしょうかね。

 

エアコン選びを価格だけで選ぶのは愚の骨頂?

というわけで、今回11年ぶりに新しくなりました我が家のエアコン。三菱電機製のMSZ-ZW8024S-W

なんだかんだで値切らせていただきまして、価格ドットコム最安値・・・とまではいかないものの、工事の段取りや補償などを含めると十分納得できるくらいの金額で購入させていただきました。もちろん無茶はダメだけど、家電量販店では価格交渉は当たり前。いろいろと教えてもらうこともできたし、店頭でのお買い物もいいものだなぁと久しぶりに感じることができました。

今回改めて感じたのがエアコンの選び方の難しさ

パソコン・車・各種家電など、スペックを読み解いて選定しなきゃいけない機会は人生で何度もあるけど、わたし的にエアコン選びが一番難しい気がしますね。

なんせデザインはほぼどの製品も似たり寄ったりで「好みで選ぶ」という要素が皆無だし、暖房の効きやすさという要素は重要なはずなのに、それがスペック表の主要項目に入っていないというトラップ。こんなの教えてもらわないとわからなくて当然じゃね?って感じです。

最近はなんでもかんでもネットショッピングで購入できてしまう便利な時代だけど、やっぱり必要なときはプロの意見もしっかり聞きにいかないとなーって思いました。

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