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お庭に何か植物を植えたいけど、園芸書に書いてある内容はなんだか難しいし、何を植えたら良いのか分からない……。
そんな方の為にお送りする、ど素人のわたしによる、素人の為の素人目線での植物紹介。
肥料とか土作りとか面倒臭いことを抜きにして、とりあえず育ててみて感じたことを中心にご紹介するコーナーです。
第1回目はクローバーの名前ですっかりお馴染みのシロツメクサ。独特な形状の葉っぱがとっても可愛らしいのですが、見た目とは裏腹に全然可愛くない性質を持っています。
こいつをお庭に植えてはいけない。
シロツメクサ(クローバー)ってどんな植物?
一言でいうなら、
シロツメクサとは?
(思ってたよりも)デカくて、無限に繁殖するような生命力のある植物。植えるには強い覚悟が必要。むしろ、植えてはいけない。
入手先 | ホームセンター(種で売ってました) |
---|---|
一年草?多年草? | 多年草(ただし夏と冬に枯れる) |
嫌な虫くる? | 特定の虫が来るわけじゃないけど、いろんな虫の隠れ場所になる |
手間かかる? | 全くかからない。完全放置 |
育てる難易度 | 非常に簡単。勝手に育つ |
おすすめ度 | (低)★★☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(高)【2点/10点中】 |
その他 | 花冠を娘に作ろうと思って植えたら大失敗 |
シロツメクサ(クローバー)を植えた理由
グランドカバープランツって知ってますか?
お庭が土のままだと雨でドロドロになるし、逆に晴れでカンカン照りの日には砂ぼこりが舞ってよろしくありませんよね。そうならないよう、背丈が低くて横に広がるタイプの植物で地面をすっかり覆ってしまう方法が広く知られています。その際に使用する植物をグランドカバープランツと呼びます。雑草対策にも高い効果がありますよ。
グランドカバープランツの代表と言えばなんといっても芝生ですが、少し変わったグランドカバープランツとして名前が挙がるのが、今回紹介するシロツメクサ(クローバー)。
そもそもわたしはグランドカバープランツとして既に芝生を植えていたのですが、
クローバーがお庭全体に広がっているなんて可愛らしいじゃないか!
花が咲いたら娘に花冠を作ってやれるじゃないか!
という、今考えると甘っちょろく、そしてこっ恥ずかしい理由でシロツメクサを植えることにしたのでした。あ~やっちゃった~。
購入先は近所のホームセンター。種の状態で販売されているのが一般的なようです。
実際にシロツメクサ(クローバー)を育てて分かったこと
予想以上にでかくなります
当時シロツメクサの種を撒いたのは3月くらいだったのですが、春になって発芽したかと思うとみるみる大きくなっていきました。
あっと言う間に大きくなり、4月中旬にはこんな感じにまで成長。この時点で既に背丈は10cmを楽々超えています。しかも密集して生えているもんだからまるでカイワレのような見た目。
あれ?全然イメージと違う……
この上を歩く気分になってとてもならないし、グランドカバープランツとしての用途なんて、絶対無理じゃないか!!
さっきの写真から更に半月ほど経過しました。
成長の勢いは留まることを知らず、地面が見えなくなっちゃったよ…。ある意味グランドカバープランツとしては優秀なカバーっぷりですが、なんせ背丈が高すぎぃ!カバーしすぎぃ!
5月くらいになると花が咲きます。この花を使って花冠を作るという目的だけは十分すぎる程達成できました。
そうそう、花冠って花を編みこむようにして作りますよね?花冠を作る時に気が付いたんですが、花を編みこむってことは当然茎が長い(=背丈が高い)ってことですし、つまり、シロツメクサ背丈高すぎ!!って騒いでますが、花冠の材料の代表格であるシロツメクサって本来はこれくらいの草丈があって当然の植物なのでしょう。
でもやっぱり、わたしの記憶の中のシロツメクサは絶対にここまでは茂ってなかったと思うんだけどなぁ…。
そう思ってしまうのが無理もないくらい、でっかくなってしまいました。これは種を撒いてから3ヵ月程経過した6月頃の様子。花壇が…完全に呑み込まれちゃったよ…。
多分、種を撒いて育てるのと道端で生えているやつとでは密度が断然違うのでしょう。もしこの投稿を見てもまだ種を撒いて育てたい!という奇特な方がおられたとしたら、わたくしから出来るアドバイスはただ一つ。
種の撒きすぎには、絶対注意。
ちなみに、実際に植える前のわたしの中での完成イメージはこんな感じだったんです。
これは近所の公園なんですが、背丈の低いクローバー(実際クローバーなのかもわかりませんが)がまばらに生えている感じ。日当たりの都合で汚く写ってますけど、実際はとっても可愛いいんですよ。これくらいならグランドカバープランツとしては理想的な草丈と言えるでしょう。
サイズ感はこんな感じ。わたしが育てていたものと全然大きさが違うのは明らかですね。カタバミに近い品種かな?
なお・・・
シロツメグサでほんとうにグランドカバーをやっちゃうと、こんな感じになります。モッサモサに茂っているのがお分かりになるでしょう。こういうのが好きならいいのですが、ここまで背丈が高いともはやグランドカバープランツとは呼べないんじゃないですかね?
植えた場所以外にも広がります
とある園芸本には、広がるスピードが速いので地面に植える時は仕切りをしましょうって書いてあったので、わたしはそれをすっかり信じておりました。だからレンガの花壇に植えていたんですね。
しかしながら、種を撒き散らす為か、それ以外の場所にも平気で広がります。仕切りなんかじゃとても太刀打ち出来ないですって!
先ほど紹介した通りシロツメクサの勢いが余りにも激しいので、その後早々に撤去することにしたんですよ。それでも周囲にかなりの量の種を撒き散らしていたらしく、撤去から3年経過した現在でもシロツメクサとの戦いは続いています。まさに泥沼化状態…。
シロツメクサは放っておくともの凄い生命力でぐんぐん広がっていきますので、見つけたら即撤去しましょう。放っておくとランナーをぐいぐい伸ばして広がっていくので、完全な撤去がどんどん難しくなります。
生命力は呆れるほどに逞しい植物なので、育てたい方にとっては特に肥料などのお世話が不要で、完全に放っておいても育つ楽な植物とも言えます。繰り返しますが、くれぐれもお庭で育てる植物じゃないですけど。
本当に厄介なのが横方向に広がるランナーで、これを僅かでも地中に残すとそこからまた再生していくのです。手作業での完全な除去はなかなか難しいので、いっそ除草剤に頼るのもいい手かもしれません。
シロツメクサについてまとめ
独特な葉っぱの形状や可愛らしい白い花、地面に窒素分を蓄える機能など、メリットも多くある植物ですが、一度植えるとなかなか撤去が困難という大きなデメリットもある植物です。
寒冷地の牧草として育てられることがあるそうですが、なるほど、確かにそういう用途だとぴったりな植物と言えるでしょう。しかしながらお庭に植えるとなるとその生命力に圧倒されることになりますので、軽い気持ちでグランドカバープランツなどに使用するのは絶対に避けた方が良いと思います。
なお、一部の園芸書にはアブラムシが来やすいという情報も記載されておりましたが、わたしが育てていた限りでは特に害虫が来ている感じはありませんでした。とはいうものの、あれだけ背丈が高く、更にそれが密集しているとなると、根元付近があらゆる虫たちの隠れ場所になるのは当然のこと。
根本的に虫が嫌いだ!!という方は、せめて密集しないような植え方の工夫をする必要があるでしょうね。
ところで、シロツメグサがグランドカバープランツとしてはいろいろと難があることはご紹介しましたが、その代わりに是非お勧めしたいのがリッピア。
リッピアもシロツメグサと同じように可愛らしい白い花が咲くのですが、草丈はシロツメグサよりもずっと低く、横に広がる性質があるのでグランドカバープランツにぴったりなんです。もちろん生命力は強靭なので植える際には注意が必要なのも同じなんですが、わたしは自分のお庭に実際に植えており、大変気に入っておりますよ。