『LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm』Panasonicの高級ズームレンズのレビュー。価格分の価値は果たしてあるのか!?

『LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm』Panasonicの高級ズームレンズのレビュー。価格分の価値は果たしてあるのか!?

パナソニックの交換レンズで高級レンズと言えば、LEICA銘のついたシリーズである”LEICA DG Lens””パナライカ”の愛称がすっかりお馴染み。

パナライカと言えば、以前い焦点距離15mmのLEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.をレビュー記事でご紹介しました。

 

今回は同じパナライカシリーズでもズームレンズであるLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.のご紹介です。

このレンズ、比較的レンズの価格がお手頃なパナソニックのレンズ群の中でも、かなり高額な部類になるレンズです。

そりゃフルサイズ一眼等のレンズに比べればメチャクチャ高価ってわけじゃないけど、普通の子育て世代がポンっと買える金額ではありません。

そのような価格分の価値がこのレンズにはあるのでしょうか?そして、それは果たしてわたしのような素人にも分かるのでしょうか?

わたしがLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.を購入したわけ

まず最初に声を大にして言いたいのですが、わたしはパナソニックのミラーレスカメラが大好きだ!

レンズ交換式カメラでありながら子供を抱っこしながら片手で操作できるコンパクトさと、写真にも動画撮影にも使える器用さが大好きな理由なんです。

動画撮影自体は昔から大抵のデジカメについている機能ですが、それはあくまでおまけ程度の機能でした。一方で最近のパナソニックのミラーレスカメラは4K動画が撮影できて、しかも4Kフォトやフォーカスセレクトといった写真なのか動画なのかもう分からないような機能まであり、大変便利です。便利すぎて全然使いこなせません。

簡単に言うと、1台でカメラとビデオカメラの2役をこなすどころかそれ以上の機能を備えているんです。すげー。

しかしながらそんなパナソニックのミラーレスカメラにも弱点はあって、それは写真を撮影する性能自体はCanonやNikonの大っきい一眼レフカメラよりも劣るということ。暗い場所での写りだとか、シャッタースピードを速くできない、とかですね。

子供のイベントって室内(あまり明るくない)が多いし、しかもちょろちょろ素早く動くのでシャッタースピードが遅いとブレブレの写真になります。なのでこの弱点は子供の撮影目的では結構致命的!

この弱点は明るいレンズ(F値の小さいレンズ)を使用することである程度改善できるのですが、明るいレンズはズームが出来ない単焦点レンズが中心。

わたしもいろいろ試したんですが、確かにこれらのレンズは綺麗な写真が撮れます。しかしながら、ちょろちょろ動き回る子供をズームなしで写真に収めるのはとても難しい!!ということが分かりました。子供の年齢や性格にもよりますが、もう、無理ゲー。

明るいレンズ…だけどやっぱりズーム機能が欲しい…

そんなニーズを満たすレンズはパナソニックには1本しかありません。それが、LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.(以下パナライカ12-60mm)なのです。※明るいズームレンズ自体は他にもありますが、子供を撮影するのに十分なズーム域のレンズはこれくらい、という意味です。

 

パナライカ12-60mmはこんなレンズ

箱を開けて手に持った瞬間に分かる、「あ、これすっごくいいやつだ」感。

金属製のヒヤッとした手触りと適度な重たさ、ズームリング・フォーカスリングの操作感、付属品の造りの良さ、それら全てに高級感を感じます。この高級感が果たして実売価格9万円に相応しいものかと言われると、カメラマニアではない一般人からするとちょっと???ですが、キットレンズとは全然違うことがすぐに分かります。というか、そもそも写真を撮るだけの道具のレンズに9万円って、なかなか周囲の理解は得られにくい値段ですね。

 

パナライカシリーズ共通のライカっぽいフォントに、オレンジ色の焦点距離の数字。

以前のパナソニックのレンズのデザインはいかにも家電っぽさを感じるものでしたが、最近は落ち着いたデザインのものになってわたしはかなり好み。むしろCanonとかNikonのレンズは文字や凹凸が煩くてあまり好きになれません。

パナライカ15mmの時はこの部分に“Made in Japan”と記載されていましたが、このレンズには記載されていません。

そう、このレンズは“Made in China”なのです。気にする人はすっごく気にするそうですが、わたしはどーでもいいです。

側面にはAF-MF切替スイッチと、手ブレ補正のON-OFFスイッチがあります。

手振れ補正って三脚にカメラを固定する時はOFFにする方がいいんですが、レンズにこのスイッチがない場合はカメラの設定画面でOFFにする必要があります。ところが頻繁にカメラを三脚に取り付けたり、手持ちにしたり切り替える運動会などのイベント等ではわざわざ設定画面でOFFにするのが煩わしいんですよね。そういう場合はこの手ブレ補正のON-OFFスイッチが大活躍です。

AF-MF切替スイッチは、わたしは特に必要性を感じたことはありません。

 

フィルター径は62mm。

コンパクトさが売りのマイクローフォーサーズ系のレンズとしては結構デカいです。

レンズキャップは一般的なタイプ(左側)とは明らかに違うものが付属します。流石に金属製ではなくて樹脂製だけど、やたらと分厚くて”いいもの感”を醸し出しています。

フードもなんかすっごく”いい物感”を醸し出すものが付属してきます。一見ただのプラスチック製かと思いきや、指で差している部分は金属製なのです。このフードはレンズに取り付けるとカチッと固定され、取り外す時は四角い部分を押しながら取り外します。この四角い部分の面積が広い為、カバンの中等で勝手にフードが外れるという意見をよく目にしますね。

カメラに装着するとこんな感じ

ミラーレス最小級のカメラ、GM1に装着してみました。

でかい…

レンズとのバランスは悪く、これじゃカメラ付きレンズって感じ。

だけど、この小さなボディでもこのような高性能レンズを使えるっていうのは素晴らしいことですね。マイクローフォーサーズ万歳!GM1大好き!

 

G8に取り付けるとこんな感じ。

まぁ、普通はこっちのカメラで使うべきサイズ感ですね。

G8はグリップしやすい形状なので、このようなレンズでも片手で軽々と振り回すことができます。この軽さこそマイクローフォーサーズの強み!

なお、レンズがこれだけ張り出すと流石にコンパクトとは言い難い大きさです。もちろん、一眼レフ勢で同じような焦点距離のレンズと比較すると格段にちっこいのでしょうが、子供とお出かけする時にカバンからサッと取り出せる大きさという意味では、これがギリギリの大きさ。

以前購入したALFA INDUSTRIESカメラショルダーバッグには十分収まりますが、マイクロフォーサーズ規格であるメリットを最大限活かすのであればGM1のような小型ボディの方がいいのかもしれませんね。

気になる写りはいかがでしょう?

パナソニックにはパナライカ12-60mmと全く同じ焦点距離のであるLUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.というレンズがあります。

LUMIX G8などではキットレンズにもなっているこのレンズ。新品でも4万円程度と、パナライカ12-60mmの半額以下で購入することができます。

わたしもこのレンズを使用していましたが、これといって不満のないレンズでした。暗い場所での撮影が苦手とかは感じましたが、それはマイクロフォーサーズ系共通の弱さですし。

このレンズと比較して2倍以上の価格分の価値があるのかどうか、それがパナライカ12-60mmの評価のポイントとなるわけですね。

 

で、実際に1ヵ月程使い倒して感じたことなんですが…

 

なんか、お空が綺麗に写るレンズだなぁ…。

という感じ。

いや、これはふざけているわけじゃなくて大真面目な話なんです。

わたしの貧弱な語彙力ではなんともお伝え出来ないだけで、お空だけではなく子供だろうが物だろうが、なんとも綺麗に撮れるように感じます。この”綺麗”っていうのは単純な解像度じゃなくて、質感?雰囲気?まぁ、とにかく家族にも好評です。これがよく聞く”空気感”ってやつなのかなぁ。

ブログ用のちっこい画像ではなかなかお伝えできなくて残念です。また、わたしの使用用途では95%程度が子供の写真なので、そちらもご紹介できなくて残念です。

でも、家族から好評ってすごく嬉しいものですよ。

 

結局、価格分の価値はあるのか?

一番重要なことなんですが、わたしにとっては価格分の価値はあったと思います。でも、それは誰にでも当てはまることではないでしょう。

実際にいろいろ試して分かったのですが、このレンズは質感も高いし、なんとも言えない綺麗な写真も撮れます。でもそれがキットレンズの2倍の価値があるかと言われたら、多分ないでしょう。期待していた程暗い場所での撮影が有利になる訳じゃないし、シャッタースピードを上げられる訳じゃないことが分かりました。

わたしにとってのこのレンズの価値は、子供とのお出かけで気軽に持ち出せるサイズ(マイクロフォーサーズ)と子供の動きに対応できるズーム機能を両立しているレンズの中で、最も性能が高いという点です。

このレンズ以上の写りを得ようとするには、携帯性を犠牲にして大きなセンサーサイズのカメラを持ってくるしかありません。でも、わたしは携帯性を犠牲にしたくないので、その選択肢はいまのところないのです。

なので現状このレンズで綺麗に撮影出来ない場合は、わたし自身のテクニックや撮影条件の問題なのですっぱり諦めるしかありません。そういう時は写真を諦めて、子供との時間を楽しむしかありません。そんな風に思えることがこのレンズの価値だとわたしは感じています。

子供がうろちょろしなくなったら単焦点レンズでも撮影できるでしょうし、そうなるとその価値は損なわれてしまうでしょう。そう考えると、レンズの価値って本当に撮影者のスタイルや環境次第なんだなぁと思います。